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公方弑逆
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「なぜここに居る?」
輝虎が尋ねると、琵琶島を眺めながら、曽呂利新左衛門が答える。
「商いの為に関東に来たので、そのついでに・・・・・」
少し寂しそうな表情を、曽呂利は浮かべる。
「商いと言うのは、知恵か?拵え物の方か?」
「・・・・・拵え物の方です」
輝虎に顔を戻し、微笑みながら曽呂利は答える。
「ただ客と話はいたします」
「どんな話だ?」
「上方の事、公方さまの事」
「・・・・・・・」
輝虎は黙って目を瞑る。
足利公方義輝が弑逆された。
戦さで討ち取られたのではない、屋敷にいるところを襲撃されたのだ。
やったのは三好の当主、義継である。
天下人である三好長慶が亡くなった。
長慶の嫡子は早世していた為、甥の義継が後を継いだのだ。
当主が亡くなれば、必ずお家騒動が起こる。まして長慶は天下人、その上、嫡子が継がなかったのだ。その混乱は大きなものになる。
三好には二つの大きな派閥がある。
本拠地阿波の者たちと、畿内の者たちだ。
阿波の者たちの手元には、足利義輝の従兄弟である足利義栄がいる。
それで主導権を握るため、義輝を殺害し、義栄を将軍に擁立したのだ。
義栄を擁立したが、畿内派の者たちも黙っていない。
義輝の弟を保護し、対抗しようとしていると聞く。
上方は大混乱ということだ。
輝虎が尋ねると、琵琶島を眺めながら、曽呂利新左衛門が答える。
「商いの為に関東に来たので、そのついでに・・・・・」
少し寂しそうな表情を、曽呂利は浮かべる。
「商いと言うのは、知恵か?拵え物の方か?」
「・・・・・拵え物の方です」
輝虎に顔を戻し、微笑みながら曽呂利は答える。
「ただ客と話はいたします」
「どんな話だ?」
「上方の事、公方さまの事」
「・・・・・・・」
輝虎は黙って目を瞑る。
足利公方義輝が弑逆された。
戦さで討ち取られたのではない、屋敷にいるところを襲撃されたのだ。
やったのは三好の当主、義継である。
天下人である三好長慶が亡くなった。
長慶の嫡子は早世していた為、甥の義継が後を継いだのだ。
当主が亡くなれば、必ずお家騒動が起こる。まして長慶は天下人、その上、嫡子が継がなかったのだ。その混乱は大きなものになる。
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阿波の者たちの手元には、足利義輝の従兄弟である足利義栄がいる。
それで主導権を握るため、義輝を殺害し、義栄を将軍に擁立したのだ。
義栄を擁立したが、畿内派の者たちも黙っていない。
義輝の弟を保護し、対抗しようとしていると聞く。
上方は大混乱ということだ。
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