こんなに好きなのに伝わらないのなら――

相沢蒼依

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弟の悲しみ

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 焦って奥に押してしまったことなれど、スムーズに動かせるのがわかったので、思いきって突起に指を引っかけ、そのまま手前に引いてみる。

「んあっ、兄貴…その動きっ、すごく感じちゃうよ」

「そんなつもりはないって。頼むから、なるべく力を抜いてくれ。締められると引っかかって、出るものが出ない」

(若林先輩ってば、取り出すときの苦労を考えずに、奥に押し込んだに違いない)

「うう~、難しい……」

 指先に力を込めてズルズル引っ張ること数秒後に、なんとか取り出すことに成功した。

「よく頑張ったな、辰之」

「ハァハァ……。こんなに力を抜くことに集中したのははじめてだよ」

「これに懲りたら、自分からバイブを入れるなんてするんじゃないぞ」

 うつ伏せのまま横たわる辰之を抱き起し、両腕でぎゅっと抱きしめてやった。

「兄貴……」

「ご褒美をやるよ。目をつぶれ」

 俺からキスされると思ったのか、どこか嬉しげな表情をした辰之の大きな瞳が、目の前でゆっくり閉じられる。それを確認してから、音を立てないようにしゃがみ込んだ。そのまま辰之自身を口に含む。

「んあっ!」

 自分が辰之にされたときを思い出し、感じたところに舌を這わせた。唇を窄めながら先端を吸ってみる。

「あぁん、それ気持ちいぃっ!」

 大胆に両足を広げて俺の行為を受けとめた辰之は、小刻みに腰を動かした。

「あっ兄貴が俺のぉっ、俺のをフェラしてくれるなんて…夢、みたいっンンっ」

 裏筋にねっとり舌を絡めつつ、頭を前後に緩やかな感じで動かす。前だけではイケないと言った辰之を、寸前まで焦らしてやろうと考えた。

「あっあっあ、宏斗兄さんんっ…もっと、もっとシて、俺のち〇ぽ美味しくしゃぶって!」

(コイツ、この間もそうだけど、本音が出てるときは一人称が変わるのか――)

 そんなことを考えつつ、上目遣いで辰之を見上げた。口淫している俺を、じっとりとしたまなざしで見つめる姿がそこにあった。そんな視線に応えるように、口角をあげて返事をしてやる。
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