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未来へ
今川目線8
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無事に披露宴は終了――会場の出口でお客様を見送ったら、貴弘がとぼとぼやって来た。
「おっちゃん、俺の完敗やな」
「貴弘、もう少し素直な性格になったら、素敵な彼女ができると思うよ」
「何だよ。俺にいらないアドバイスなんかして」
途端に嫌な顔をする。こんなだけど一応、大事な甥っ子なんだから。
「可愛い甥っ子に、アドバイスしちゃダメか? 君にも幸せになって欲しいと思っているよ」
「はいはい、幸せオーラ全開ですね。是非ともあやかりたい」
そう言って、蓮を見る。
「あのときは悪かったな、ゴメン……」
「済んだことは、仕方ないわよ」
あっけらかんとしている蓮に寂しげにほほ笑む。
「……幸せになれよ」
早口で言うと、逃げるように帰って行った。
「すでに幸せなんですよぉだ」
あっかんべをして貴弘を見送る蓮。そんな彼女の腰を、ぎゅっと抱き寄せる。
「マット?」
「ずっとふたりで生きていきましょう。仲良く幸せに」
「もちろん!」
「あ~あ、吐き気がする程、仲がいい」
通りすがりで呟く鎌田さん。隣でブーケ片手に幸せそうな彼女が手を振りながら帰っていった。
「ほら賢一、帰ったら頑張るんだからね」
「叶……俺にも限界があるんだから無理強いは、ちょっと――」
ごめん山田くん。蓮があんな余計な一言を、言わなければ……。
首根っこを掴まれて連行される山田くんを、切ない気持ちで見送る。
「今川くん、夜は頑張ってね」
手を振りながら、奥さんと楽しそうに帰って行く水戸さん。何気に奥さん、睨んでますよ。
「蓮が傍にいると、普通に日常が過ごせない理由が分かってきました」
とんだトラブルメーカー。
「だから、マットと過ごしてみたいと思ったんだよ」
「毎日ワクワク、ハラハラで楽し過ぎます」
蓮の右手に、自分の左手を絡ませた。
一緒に歩いていこう、楽しい未来へ――
おしまい
拝読、誠に有り難うございました(*^_^*)
「おっちゃん、俺の完敗やな」
「貴弘、もう少し素直な性格になったら、素敵な彼女ができると思うよ」
「何だよ。俺にいらないアドバイスなんかして」
途端に嫌な顔をする。こんなだけど一応、大事な甥っ子なんだから。
「可愛い甥っ子に、アドバイスしちゃダメか? 君にも幸せになって欲しいと思っているよ」
「はいはい、幸せオーラ全開ですね。是非ともあやかりたい」
そう言って、蓮を見る。
「あのときは悪かったな、ゴメン……」
「済んだことは、仕方ないわよ」
あっけらかんとしている蓮に寂しげにほほ笑む。
「……幸せになれよ」
早口で言うと、逃げるように帰って行った。
「すでに幸せなんですよぉだ」
あっかんべをして貴弘を見送る蓮。そんな彼女の腰を、ぎゅっと抱き寄せる。
「マット?」
「ずっとふたりで生きていきましょう。仲良く幸せに」
「もちろん!」
「あ~あ、吐き気がする程、仲がいい」
通りすがりで呟く鎌田さん。隣でブーケ片手に幸せそうな彼女が手を振りながら帰っていった。
「ほら賢一、帰ったら頑張るんだからね」
「叶……俺にも限界があるんだから無理強いは、ちょっと――」
ごめん山田くん。蓮があんな余計な一言を、言わなければ……。
首根っこを掴まれて連行される山田くんを、切ない気持ちで見送る。
「今川くん、夜は頑張ってね」
手を振りながら、奥さんと楽しそうに帰って行く水戸さん。何気に奥さん、睨んでますよ。
「蓮が傍にいると、普通に日常が過ごせない理由が分かってきました」
とんだトラブルメーカー。
「だから、マットと過ごしてみたいと思ったんだよ」
「毎日ワクワク、ハラハラで楽し過ぎます」
蓮の右手に、自分の左手を絡ませた。
一緒に歩いていこう、楽しい未来へ――
おしまい
拝読、誠に有り難うございました(*^_^*)
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