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15章
713.涙の味
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ミシェルさんがアクアと王宮に戻ったので私達はガッツ隊長とパックさんと先にドラゴン亭に向かう事にした。
途中で市場に寄って買い物をするのを忘れない。
しっかりと補充して街を歩きながら二人に話しかける。
「それにしてもガッツ隊長達いつからいたの?」
【こいつらずっとついてきてたぞ?ミヅキ気が付かなかったのか?】
シルバが答えるとシンク達が頷く。
「え?」
全然気がつかなかった…
「ミヅキ達が変なやからに絡まれてるところ辺りかな?」
パックさんが教えてくれた。
「えー!あっ!だからミシェルさん路地に行ったんだ!」
なんか連れてってすぐに戻ってきていたのを思い出す。
「あいつらは今頃キツいお仕置でもされてるだろ。全く子供相手に馬鹿な事を…海の国とか関係なしに許されん」
ガッツ隊長もご立腹だ。
私もその通りだと頷く。
「それにしても居たんならうどん食べれば良かったのに~」
「うどん?」
パックさんとガッツ隊長が顔を見合わせる。
「あれ?里には入ってないの?」
「あそこは安全だから外で待っていたんだ、マルコさんが慌てた様子で目の前を通って行ったなぁ…」
「そうだな、俺達に気がついてなかったな。よっぽど急ぐ用があったみたいだが」
マルコさん…私の前に来た時はそんな素振り全然見せなかったのに…
「それ、私に会いに来たみたい」
「そうか、しかしうどんとは気になるな…」
「ミヅキちゃん絡みなら美味しいんだろうね」
ガッツ隊長達が残念そうにする。
「うどんなら隠れ里のみんなが屋台を出すって言ってましたからそしたら食べに行けますよ!」
「隠れ里って…あの醤油の?」
「はい、日替わりで毎日違うメニューも出ますから楽しみにしてて下さい!私もメニューを考えるお手伝いするんです」
「そりゃ楽しみだ!」
「二番隊のみんなで食べに行くよ!」
ガッツ隊長とパックさんはそのうどんが食べられると嬉しそうだ。
久しぶりのおしゃべりに夢中になって気がつけばお店についていた。
「あー!ミヅキさまー」
ドラゴン亭では既に到着していたリリアンさん達夫婦と、ムツカがお店を手伝っていた。
「ムツカーみんな元気かな?」
ムツカと私の声にお店から嬉しそうな声が聞こえてくる。
「ミヅキ様ー!」
「あっ!イチカ~久しぶり!」
イチカが凄い形相で見つめている。
「ミヅキ様…本物のミヅキ様…」
ブツブツ言いながら恐る恐る近づいてくる。
「ミ、ミヅキ…大丈夫か?」
「この子平気?」
ガッツ隊長とパックさんがイチカに警戒してしまう。
「イチカはいつもこうだから大丈夫ですよー」
「え!?いつもこうなの?」
「さすがミヅキの周りにいる子は変な子が多いな…」
ガッツ隊長?聞こえてますよ!
気を取り直してイチカに笑顔を向ける。
「イチカなんだか綺麗になったね!結婚式以来かな?ポルクスさんは元気?」
「はい!あの人は今調理中で…」
「イチカねぇ、あのひとだって~ポルクスさんなまえあるのにー」
話を聞いてたムツカがケラケラと笑う。
「ム、ムツカ!うるさいよ!」
イチカは恥ずかしそうに顔を赤くすると、ちょうどポルクスさんが顔を出した。
「騒がしいと思ったらやっぱりミヅキか! 久しぶりだな」
ポルクスさんが笑顔で頭を撫でた。
「ポルクスさんもなんだか落ち着いちゃって…ぷぷっ!お父さんにでもなったの?」
私が冗談でそんな事を言うと、二人が顔を赤らめた。
「え! ま、まさか本当に…」
二人は幸せそうに頷いた。
「うそ!おめでとう~!!」
私はイチカの手を握りしめる。
「嬉しい!嬉しいよ~!」
二人を見ていると自然と涙がこぼれた。
【ミヅキ、どうした?】
ポロポロと涙を流しているとシルバが心配そうに涙を舐めてくれる。
【これは嬉し泣きなの! だから流してもいい涙なんだよ】
【なるほど、どうりで美味いわけだ】
シルバはぺろぺろと構わずに涙を舐めている。
【ん?美味しい?】
シルバの言葉に涙も止まる。
【ああ、ミヅキの悲しい時の涙はしょっぱくて寂しい味だ。今の喜びの涙はなんかうっすら甘くて美味い】
そ、そんな涙にまで味が…!
いや、それよりもイチカだ!
「本当におめでとう!いつわかったの?」
「リリアンさんがきて、オイトくんを見せてもらって…可愛いなぁって抱っこさせてもらってたらリリアンさんが私も妊娠してるんじゃないか…って」
「えー!リリアンさんすごい!」
「リリアンさん曰くなんか顔つきが違ったそうです…その後一応医師に確認に行ったら…」
「まだ安定期に入ってないから落ち着くように言ってるんだけど、ミヅキが来たから興奮しちまったな」
ポルクスさんが心配そうにイチカを支える。
「イチカ、ダメだよ!最初は安静にしてなきゃ!お仕事はおやすみして、リリアンさんに育児の事よく聞いて勉強してなさい!」
「は、はい…でも私ドラゴン亭に立つの大好きなので…」
「うーん、ならお会計だけで、座らせてやったりすれば!それなら少しくらい店に出てても大丈夫じゃない?」
「まぁそのくらいなら…」
そうは言いながらもポルクスさんは心配そうだ。
そうか、二人もママとパパになるのか…
オイトとも歳が近いしいい友達になれそうだ!
途中で市場に寄って買い物をするのを忘れない。
しっかりと補充して街を歩きながら二人に話しかける。
「それにしてもガッツ隊長達いつからいたの?」
【こいつらずっとついてきてたぞ?ミヅキ気が付かなかったのか?】
シルバが答えるとシンク達が頷く。
「え?」
全然気がつかなかった…
「ミヅキ達が変なやからに絡まれてるところ辺りかな?」
パックさんが教えてくれた。
「えー!あっ!だからミシェルさん路地に行ったんだ!」
なんか連れてってすぐに戻ってきていたのを思い出す。
「あいつらは今頃キツいお仕置でもされてるだろ。全く子供相手に馬鹿な事を…海の国とか関係なしに許されん」
ガッツ隊長もご立腹だ。
私もその通りだと頷く。
「それにしても居たんならうどん食べれば良かったのに~」
「うどん?」
パックさんとガッツ隊長が顔を見合わせる。
「あれ?里には入ってないの?」
「あそこは安全だから外で待っていたんだ、マルコさんが慌てた様子で目の前を通って行ったなぁ…」
「そうだな、俺達に気がついてなかったな。よっぽど急ぐ用があったみたいだが」
マルコさん…私の前に来た時はそんな素振り全然見せなかったのに…
「それ、私に会いに来たみたい」
「そうか、しかしうどんとは気になるな…」
「ミヅキちゃん絡みなら美味しいんだろうね」
ガッツ隊長達が残念そうにする。
「うどんなら隠れ里のみんなが屋台を出すって言ってましたからそしたら食べに行けますよ!」
「隠れ里って…あの醤油の?」
「はい、日替わりで毎日違うメニューも出ますから楽しみにしてて下さい!私もメニューを考えるお手伝いするんです」
「そりゃ楽しみだ!」
「二番隊のみんなで食べに行くよ!」
ガッツ隊長とパックさんはそのうどんが食べられると嬉しそうだ。
久しぶりのおしゃべりに夢中になって気がつけばお店についていた。
「あー!ミヅキさまー」
ドラゴン亭では既に到着していたリリアンさん達夫婦と、ムツカがお店を手伝っていた。
「ムツカーみんな元気かな?」
ムツカと私の声にお店から嬉しそうな声が聞こえてくる。
「ミヅキ様ー!」
「あっ!イチカ~久しぶり!」
イチカが凄い形相で見つめている。
「ミヅキ様…本物のミヅキ様…」
ブツブツ言いながら恐る恐る近づいてくる。
「ミ、ミヅキ…大丈夫か?」
「この子平気?」
ガッツ隊長とパックさんがイチカに警戒してしまう。
「イチカはいつもこうだから大丈夫ですよー」
「え!?いつもこうなの?」
「さすがミヅキの周りにいる子は変な子が多いな…」
ガッツ隊長?聞こえてますよ!
気を取り直してイチカに笑顔を向ける。
「イチカなんだか綺麗になったね!結婚式以来かな?ポルクスさんは元気?」
「はい!あの人は今調理中で…」
「イチカねぇ、あのひとだって~ポルクスさんなまえあるのにー」
話を聞いてたムツカがケラケラと笑う。
「ム、ムツカ!うるさいよ!」
イチカは恥ずかしそうに顔を赤くすると、ちょうどポルクスさんが顔を出した。
「騒がしいと思ったらやっぱりミヅキか! 久しぶりだな」
ポルクスさんが笑顔で頭を撫でた。
「ポルクスさんもなんだか落ち着いちゃって…ぷぷっ!お父さんにでもなったの?」
私が冗談でそんな事を言うと、二人が顔を赤らめた。
「え! ま、まさか本当に…」
二人は幸せそうに頷いた。
「うそ!おめでとう~!!」
私はイチカの手を握りしめる。
「嬉しい!嬉しいよ~!」
二人を見ていると自然と涙がこぼれた。
【ミヅキ、どうした?】
ポロポロと涙を流しているとシルバが心配そうに涙を舐めてくれる。
【これは嬉し泣きなの! だから流してもいい涙なんだよ】
【なるほど、どうりで美味いわけだ】
シルバはぺろぺろと構わずに涙を舐めている。
【ん?美味しい?】
シルバの言葉に涙も止まる。
【ああ、ミヅキの悲しい時の涙はしょっぱくて寂しい味だ。今の喜びの涙はなんかうっすら甘くて美味い】
そ、そんな涙にまで味が…!
いや、それよりもイチカだ!
「本当におめでとう!いつわかったの?」
「リリアンさんがきて、オイトくんを見せてもらって…可愛いなぁって抱っこさせてもらってたらリリアンさんが私も妊娠してるんじゃないか…って」
「えー!リリアンさんすごい!」
「リリアンさん曰くなんか顔つきが違ったそうです…その後一応医師に確認に行ったら…」
「まだ安定期に入ってないから落ち着くように言ってるんだけど、ミヅキが来たから興奮しちまったな」
ポルクスさんが心配そうにイチカを支える。
「イチカ、ダメだよ!最初は安静にしてなきゃ!お仕事はおやすみして、リリアンさんに育児の事よく聞いて勉強してなさい!」
「は、はい…でも私ドラゴン亭に立つの大好きなので…」
「うーん、ならお会計だけで、座らせてやったりすれば!それなら少しくらい店に出てても大丈夫じゃない?」
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そうは言いながらもポルクスさんは心配そうだ。
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