ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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15章

716.隠し物

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何分もしないうちにガッツ隊長が戻ってくると、後ろから兵士さん達も一緒に出てきた。

「皆さん片付け終わりましたか?」

私がニヤニヤと笑うと、気まずそうに頭をかいた。

「そ、そんなに汚れてないけど一応ね、ミヅキちゃんには綺麗な部屋に入って欲しいからね」

「そうだな、じゃあ早速入ってくれ」

兵士さんの言葉に他の人たちも頷く。

ガッツ隊長が扉を開けてくれた。

「お邪魔します」

私は中に入ると中央には広いロビーのような物があり廊下沿いにズラっと部屋が並んでいた。

「兵士達は四人部屋と二人部屋に別れている。こっちの左が第一部隊の住まいで右側が第二部隊になってるんだ。とりあえず俺達の第二部隊の部屋の方へ行こうか」

「はーい」

私はガッツ隊長の後に続くとその後ろから兵士さん達がついてきた。

「やっぱり皆さん人数少ないですね。護衛と警護ですか?」

「そうだね、第二部隊も俺達以外は仕事に行ってるよ。この後交代して交互に休みをとってるんだ」

ギルドもそうだったけどみんな忙しそうだ。

「お疲れ様です」

なんか料理でも作っといてあげようかな・・・・・・

なんて考えながらガッツ隊長のあとをついて行くと誰かの部屋の前で止まった。

「ここは?」

「ここは俺の部屋だ、隣がパックになっている」

ガッツ隊長の部屋!気になる!

「入ってもいいですか?」

「面白いもんはないぞ?」

私は構わないと言うとガッツ隊長が部屋の扉を開けて中へと促す。

「お邪魔しま~す」

中へと入るとまず目に入ったのは、体を鍛える器具らしきもの。

「これは・・・・・・なんですか?」

棒の先に重りのような物がついたダンベルらしき物が部屋のすみに置いてある。

「それは腕の筋肉を鍛える物だ、こうやって使う」

ガッツ隊長がそれを軽々と持ち上げて上下に動かす。

軽く動かしているから見た目ほど重くないのかも・・・・・・

私も一つ手に取って持ち上げてみようとするが・・・・・・ビクともしない。

「お、重い!」

「ミヅキちゃんやめときな、ガッツ隊長のは俺達だって数十回しか連続で持ち上げられないからね」

あっ、それでも持ち上げられるのか。やっぱり王国の部隊兵ともなるとそれくらいは出来ないといけないのかもしれない。

ガッツ隊長の部屋をサッと見回してみるがシンプルな部屋で筋トレ器具らしきもの以外は変なものはない感じだ。

さっきは何を隠したのだろうとキョロキョロと部屋を見回すと、ベッドの下に何かが落ちている。

「ん?なんか落ちてるよ」

私はベットに近づいて下を覗き込んだ。

「あっ!」

ガッツさんが声を出すのと同時にそれを手に取った。

「はい、ガッツさん落ちてたよ」

拾ってみたらそれは可愛い動物のぬいぐるみのようなものだった。

「あ、ああ…」

ガッツ隊長はガクッと肘をついて落ち込むように手を床についた。

「え!ガッツ隊長どうしたの!」

ガッツ隊長の肩を揺すると悲しそうに顔をあげた。

「せっかく隠したのに、ミヅキこんな俺に幻滅したよな」

「はっ?」

私は何に幻滅する要素があったのか周りをみる。

ガッツ隊長の視線はぬいぐるみに向いていた。

「まさか…これですか?」

私はぬいぐるみを指さした。

ガッツ隊長はこくこくと頷く。

「隊長ともあろうものがこんな可愛いものを…」

ガッツ隊長はぬいぐるみを掴んで叩きつけようとするが投げられずにポスッとベットに置く。

「ふふ、確かにガッツ隊長が持ってると可愛いね。でも可愛い物が似合わない人なんていないと思うよ。別に誰が何を言おうと好きなものを持っていいんじゃないかな?」

「そ、そうか?」

「うん、別にガッツ隊長が何を好きでも変だなんて思わないよ」

「よ、よかった」

ガッツ隊長はほっとしていた。

「もしかしてさっき片付けに行ったのってですか?」

私がぬいぐるみを持ち上げる。

「そうだ」

「なーんだ」

私が笑うとガッツ隊長はおもむろにベットの下に手を伸ばす。

「こんな事なら気にせず飾っておけばよかった」

そう言うとベットの下からたくさんのぬいぐるみを取り出していく…それはもう次から次へと。

一体何体あるんだ!?

ズラっとベットの上にはぬいぐるみが並んだ。

「か、可愛いけど沢山並ぶと迫力あるね」

「なんか見かけると買っていたらいつの間にか増えてしまった」

ガッツ隊長が苦笑する。

「良かったらミヅキ気に入ったもの持っていくか?」

「え!いいんですか!?」

「ああ、ミヅキなら大切にしてくれそうだ」

私はじっとぬいぐるみを眺めると一つのぬいぐるみに目がいった。

「じゃあこれ…いいですか?」

私は黒い犬のようなぬいぐるみに手を伸ばす。

「ミヅキにピッタリだな」

ガッツ隊長が笑って頷く。

「ふふ、シルバに似てる」

私はギュッと貰ったぬいぐるみを抱きしめた。



ガッツ隊長にお礼をいってぬいぐるみを大事に収納にしまった。

部屋を出ると続いてパックさんの部屋へと向かおうとする。

「あれ?そういえばパックさんいませんね」

パックさんに部屋に入っていいか聞こうとしたら姿が見えないことに気がついた。

「パックには国王にミヅキの護衛の事と今ここに来ていることを報告に行ってもらってる。部屋は好きに見ていいと言ってたぞ」

本人不在なのに部屋に入るのは悪いのでパックさんの部屋はスルーする事にした。

続いて他の兵士さんの部屋へと案内される。

「ここは四人部屋だよ、俺とコイツにあとの二人は仕事中なんだ」

先程慌てて部屋を片付けに行った兵士さんの部屋だった。

ガッツ隊長の部屋より少し広いがここに四人で寝ているそうでベットが四つと簡単な机と収納棚が同じように四つあり仕切られていた。

なんか学生寮みたいだった。

「こっちは・・・・・・綺麗ですね」

見れば半分は綺麗に片付けられて、半分はベットなどに色んなものが散乱していた。

「俺達のベットはこっちだよ」

兵士さんが綺麗な方を自慢げに指さす。

さすが慌てて片付けただけはある。

ギシッ…ギシッ…

ん?なんか音がする。

私は音がする場所を探した。

部屋の端にある棚からその音がする、見れば少し戸が開きそうになっていた。

ツン…

と指で少し触ると、バンッ!と勢いよく扉が開いてしまった。

「あー!」

「そこは!!」

兵士さん達が慌てて駆け寄ってくるがそれよりも早くシルバが私を物の雪崩から助けてくれた。

【ミヅキ、大丈夫か?】

首根っこ部分の服を甘噛みされながらそっとおろされた。

【うん、シルバありがとう】

何が落ちてきたのかと見ようとすると、サッ!と視界が暗くなる。

「え!?」

「ミヅキ、いい子だから少し目を閉じていてくれ」

ガッツ隊長の声が頭の上から聞こえてきた。

どうやらガッツ隊長が目を隠したみたいだ。

早くしろ!

ガッツ隊長は口パクで兵士達に指示を出す。

棚から落ちてきたのは兵士達が慌てて隠した大人の女性のあられもない姿絵だった。

兵士達はガッツ隊長が目隠しをしてくれてる間に慌ててそれを泣く泣くゴミ箱に処分した…
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