ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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12章(続き)

740.回転寿司

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料理は他の国の料理人達に任せて私はシルバ達と水路にテーブルと椅子を作った。

料理を流す水路を挟んでテーブルをいくつも作っていく。

四人で座れるテーブルを中心に一人がけのものも作る、イメージはまさに回転寿司店。

「ミヅキさん!また問題です、桶がどうも不安定になるようです。バランスが悪いと傾いて料理が桶の中で倒れてしまいます」

「うーん、水が深いと余計傾くかもしれませんね…水の量を少し減らして水路の幅も少し縮めた方がいいかもしれない」

マルコさんと試行錯誤して倒れにくい水量と適度に流れる幅に調節する。

「料理を置く時はなるべく真ん中に、そして重心が低くなるように盛り付けてみて下さい」

料理を作ってくれる人達にその様に伝達する。

「ミヅキちゃんうどんはどうすればいいかね?安定が悪いんだよ」

隠れ里のおばちゃんがうどんの容器を持ってやってきた。

何度もやっても中でうどんがこぼれてしまうらしい。

「うどんは器を変えましょう。どんぶりじゃなくて桶みたいな底が平らな器にすれば安定すると思うんだ。今マルコさんに余ってる桶がないか聞いてみるね」

マルコさんに聞くと試作で作った桶が店にあると言うので持ってきてもらう事になった。

着々と料理も出来て水路に流れる桶が料理で埋まっていく。

この世界に来て回転寿司まで出来るとは思わなかった。
でも決して一人の力では出来なかったと思う。

どの国の人達もごっちゃになって楽しそうに料理をする姿に私は胸がいっぱいになった。
そこには国の垣根を越えて料理を作って食べる。

誤解や昔からの因縁でなかなか歩み寄れなかった人達が一つのことをする事で一体になる。

みんなの共通の食事を通してそれが出来た。
美味しいものをみんなで囲めば争い事も終わるのではないかと…この時は思っていた。

結果水上回転寿司は好評だった。

異国の料理が目の前を流れて自分の好きなだけ取って食べられる。

唐揚げにハンバーグ、カレーにうどん。肉串に焼きそばデザートまで流れた。

意外と人気だったのはお寿司、生は抵抗があるかと炙りにしたら美味しいと評判になる。

他の国の人達が早速海の国に交渉していた。

皆が気になる国の料理を食べてその国に交渉に行く。
料理を通じて更なる交流が生まれていた。

「なんだ、なんだ。なんかすごい事になってるな」

噂を聞いて国王達までその様子を見に来てしまった。

「こりゃまた凄いものを作ったな…」

何も言ってないのに私の事をじっと見つめる。

「こ、これはマルコさんが…」

私は隣のマルコさんに丸投げした。

だって作ってきたのはマルコさんだし…

「はい、私が海の国の方に話しを聞きまして作っていた物です、少しだけ…ミヅキさんに助言をいただきましたが…」

語尾を弱めて説明した。
最後の言葉は言わなくてもよかったんじゃ…そんな事を思ってマルコさんを見つめる。

「ゴホンッ!で、ですので何か質問があるなら私までお願いしますね」

マルコさんがそういうと早速各国の大臣達がマルコさんに詰め寄っていた。

自分達の国でも出来ないか相談、購入の交渉をしている。

マルコさんのおかげであの質問責めから逃れられてほっとする。

「本当はミヅキなんだろ?」

「だよな、あんな事を考えるのはミヅキだろう」

「確かうちの国でミヅキが話したのを聞いたと報告を受けたが?」

いつの間にか各国の国王達が後ろにいた。

「えーっと……」

私は横に視線を逸らす。

「まぁ良い。この事は皆さん内密にお願いしますよ」

ギルバート王が他の国の王達に頭を下げた。

「お止めください!皆わかっていますから」

「そうです」

ギルバート王の頭を上げさせて苦笑していた。

なんかいつもすみません…

私はそっとその場から逃げ出すとシルバの体に身を隠す事にした。

【はぁ好きな事をするのも大変だ!】

シルバはお腹いっぱい食べれたようで満足そうに横になっていた。
そのお腹に蹲ると丸まって私を隠してくれる。

その上からシンクやコハクが覆いかぶさっていた。

【なら俺がみんなを気散らしてやろうか?】

シルバが寝たフリをしながらそんな提案をする。

【ふふ、シルバが本当はそんな事しないってわかってるよ】

私はシルバのぽっこりお腹を優しく撫でた。

【そんな事…ないぞ】

【シルバ達がこの国やみんなを大切にしてくれてるのわかってるよ】

【それは、ミヅキが大切にしているからだ】

そうは言うが私がいなくてもきっとみんなを守ってくれると信じている。

【私に何があっても…私の好きなこの国やみんなを守ってね】

【ミヅキを優先するに決まってるだろ】

【私だって結構強いんだよ!まぁシルバ達には負けちゃうけどね】

【安心しろ…あいつに絶対ミヅキを傷つけさせないからな】

【僕だって!】

【私もだ、あれを野放しには出来ない】

【ぼくもがんばる!】

【私も出来ることをします】

【うん!頼りにしてる!】

私はみんなを抱きしめた。

そこにはいるはずのムーだけが居ないことが心残りだった。
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