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帰国編
イサベル様
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アメリさんに夏の離宮の場所を聞いてナミュールから二日がかりでやって来た。離宮の周りには数は少ないけど警備兵がいる。
私は正攻法で行く事にした。馬に乗ったまま正面の門に向かう。
「何者だ。ここは公爵家の離宮だ。立ち入る事は許されない」
門の外で警備していた2名の兵士が短槍を向けて言った。
私は右手でたずなを持ったまま左手で帽子を取り、大声で叫ぶ。
「私はアネット・ド・アンジュです。イサベル様にご面会を」
私の顔を見た兵士は顔を見合わせた。
「お、お待ちください。確認して参ります」
そう言うと兵士の一人が門の中に走って行く。暫くして大慌てで、門の所に来たのは平服を着た細身の男性。
「兎に角中にお入りください。アネット様」
私は下馬してその男性について行った。
通された部屋は南向きに大きな窓があり、壁は白を基調に、金色の装飾があちこちに見られた。
私が長椅子に座っていると入って来たのは黒い服に黒いベールを被った女性。喪服だった。
これがマリー様のお母様、イサベル様。
私が立ち上がろうとするのを手を制して言われた。
「本当にマリーそっくりですね」
「アネットです」
「あなたは子供の頃からマリーそっくりだったんですよ。その緑の目を除いて。子供の頃はマリーともとても仲が良くて」
「残念ですが覚えていないのです」
「そうですか。それであなたのお母様が亡くなられてから、これまでどうしていたのですか?」
「それなんですが、実は私は自分が何者か覚えて無かったのです。ずっと孤児だと思っておりました。傭兵をしていたと言う養父に拾われて、養父母の家で育ちました。今日は実はその事でイサベル様にお聞きした事があって参りました」
「何でしょか?」
「その前に少し説明させていただけないでしょうか?」
「どうぞ」
「ありがとうございます。私の養父は去年流行り病で亡くなりました」
「マリーと同じですね」
「それで、養父に教えられた事を生かそうと仕事を探しにモンスに行ったのですが、モンスでマリー様の替え玉としてミシェル様に雇われました」
「マリーはあなたの従姉妹なのですから、様は必要ありませんよ。それにしても私はその話を全く聞いておりません」
「それがその仕事と言うのは、マリーの代わりに皇帝陛下の長男のヨハン様の花嫁になれと言う事だったのです」
「まあ、ミシェルは何て事を」
「結局私は逃げ出したんですが、その途中で知り合った帝国の男爵が私の養父は母と私を襲撃した一味の一人に違いないと言うのです。私を拾った場所は襲撃現場に違いないと」
「そんな事が」
「今回公爵領に戻ってきたのはその事を確かめるためでした」
「それでどうだったのです?」
「事実でした。養父は私宛の手紙を残していて、その中にはっきり書かれておりました」
「そうでしたか。それであなたはどうしたいのです?養父母一家に復讐しますか?」
「とんでもないです。確かに養父は母を殺したかもしれませんが、同時に私を生かして育ててくれたのです。今私がこうして生きているのも養父母のお蔭です」
「それであなたは私に何が聞きたいのですか?」
「養父の手紙によると養父に母と私を殺すよう依頼したのは父だと言うのです」
「なんですって」
「父エリック・ド・アンジュが養父セザール・ロンに母と私の殺害を依頼したと養父の手紙にはっきり書かれていました。私がイサベル様にお聞きしたいのは、父が母と私を殺そうとする動機についてです。何故父は母と私を殺そうとしたのでしょう?イサベル様には何か心当たりはありませんか」
「アネット、エリック様がお母様とあなたを殺そうとした事はあなたにとっては耐え難い事だと思いますが、もう12年も前の事です。エリック様もお亡くなりになってますし、今更動機を聞いても仕方がないのではありませんか?」
「確かに昔の事かも知れませんが、私が知ったのはつい先日の事です。昔の事として忘れてしまうのは難しいです」
「そうですか。これから言う事は、事によるとその事以上にあなたを傷つけるかもしれません。それでも聞きたいですか」
「私は帝国に行って自分の事を自分だけが知らないという事が極めて危険だと知りました。たとえどのような事であれ受け入れます。知らないでおく方が今の私には耐えられません」
「そうですか。あなたはマリーの肖像画を見たことがありますか?」
「ええ、ミシェル様の執務室と帝国と2回見たことがあります」
「自分の顔とマリーの顔が似てると思いませんか?」
「鏡を見てるのかと思いました」
「似すぎてると思いませんか?あなた達は従姉妹のはずです。私とセリーヌも従姉妹でしたが、そこまでは似ておりませんでしたよ」
「それは先日マリーの侍女のアメリにも言われました」
「あの子は頭が良いですからね。余計な事まで気づいてしまう」
「それでマリーと私が似すぎていると言う事がどうしたのでしょうか?」
「それが問題です。エリック様は4歳の頃のあなたとマリーが余りに似すぎている事に気が付いたのです。そこで疑問に思ったのです。あなた達が本当に従姉妹なのだろうかと」
「それはどういう意味でしょう」
「マリーはミシェルと私の子です。腹を痛めてマリーを産んだ私が言うのです。間違いありません」
「エリック様が疑問に思われたのは、あなたが本当に自分の子かどうかです」
私は何も言う事が出来なかった。
「あなた達は従姉妹では無いのです。異母姉妹です。ミシェルがあなたの本当の父親です。私はエリック様が亡くなってからミシェルに問いただした事があります。少なくともミシェルは覚えがあるそうです」
「つまり、エリック様は私が自分の子でない事に気が付いて、不貞を働いた母と一緒に殺害しようとしたという事ですか」
「ええ、おそらく」
「エリック様ではなくミシェル様が私の父だと言うのですか。それで……」
あの時激情を抑えようとしても手の震えが止まらなかったのでしょうか?娘を亡くした直後に娘が帰って来たから。
「イサベル様は私の事をどう思われます?夫を奪った女の娘ですよ」
「どうしてあなたが生まれる前の事であなたを恨めましょう。むしろ感謝したいです。まるで娘が帰って来たみたい。暫くこの離宮に滞在して貰えないですか?」
「ええ。それで私も少しお願いがあるのですが」
「何でしょう?」
「私が帝室から逃げ出したせいで、アメリが免職になってしまいました。なんとか復職できるようにお願いできないでしょうか?」
「勿論です。あなたが公爵家にいる間は侍女が必要ですから。マリーの侍女だったアメリ以上に適任者はいないでしょう」
私は正攻法で行く事にした。馬に乗ったまま正面の門に向かう。
「何者だ。ここは公爵家の離宮だ。立ち入る事は許されない」
門の外で警備していた2名の兵士が短槍を向けて言った。
私は右手でたずなを持ったまま左手で帽子を取り、大声で叫ぶ。
「私はアネット・ド・アンジュです。イサベル様にご面会を」
私の顔を見た兵士は顔を見合わせた。
「お、お待ちください。確認して参ります」
そう言うと兵士の一人が門の中に走って行く。暫くして大慌てで、門の所に来たのは平服を着た細身の男性。
「兎に角中にお入りください。アネット様」
私は下馬してその男性について行った。
通された部屋は南向きに大きな窓があり、壁は白を基調に、金色の装飾があちこちに見られた。
私が長椅子に座っていると入って来たのは黒い服に黒いベールを被った女性。喪服だった。
これがマリー様のお母様、イサベル様。
私が立ち上がろうとするのを手を制して言われた。
「本当にマリーそっくりですね」
「アネットです」
「あなたは子供の頃からマリーそっくりだったんですよ。その緑の目を除いて。子供の頃はマリーともとても仲が良くて」
「残念ですが覚えていないのです」
「そうですか。それであなたのお母様が亡くなられてから、これまでどうしていたのですか?」
「それなんですが、実は私は自分が何者か覚えて無かったのです。ずっと孤児だと思っておりました。傭兵をしていたと言う養父に拾われて、養父母の家で育ちました。今日は実はその事でイサベル様にお聞きした事があって参りました」
「何でしょか?」
「その前に少し説明させていただけないでしょうか?」
「どうぞ」
「ありがとうございます。私の養父は去年流行り病で亡くなりました」
「マリーと同じですね」
「それで、養父に教えられた事を生かそうと仕事を探しにモンスに行ったのですが、モンスでマリー様の替え玉としてミシェル様に雇われました」
「マリーはあなたの従姉妹なのですから、様は必要ありませんよ。それにしても私はその話を全く聞いておりません」
「それがその仕事と言うのは、マリーの代わりに皇帝陛下の長男のヨハン様の花嫁になれと言う事だったのです」
「まあ、ミシェルは何て事を」
「結局私は逃げ出したんですが、その途中で知り合った帝国の男爵が私の養父は母と私を襲撃した一味の一人に違いないと言うのです。私を拾った場所は襲撃現場に違いないと」
「そんな事が」
「今回公爵領に戻ってきたのはその事を確かめるためでした」
「それでどうだったのです?」
「事実でした。養父は私宛の手紙を残していて、その中にはっきり書かれておりました」
「そうでしたか。それであなたはどうしたいのです?養父母一家に復讐しますか?」
「とんでもないです。確かに養父は母を殺したかもしれませんが、同時に私を生かして育ててくれたのです。今私がこうして生きているのも養父母のお蔭です」
「それであなたは私に何が聞きたいのですか?」
「養父の手紙によると養父に母と私を殺すよう依頼したのは父だと言うのです」
「なんですって」
「父エリック・ド・アンジュが養父セザール・ロンに母と私の殺害を依頼したと養父の手紙にはっきり書かれていました。私がイサベル様にお聞きしたいのは、父が母と私を殺そうとする動機についてです。何故父は母と私を殺そうとしたのでしょう?イサベル様には何か心当たりはありませんか」
「アネット、エリック様がお母様とあなたを殺そうとした事はあなたにとっては耐え難い事だと思いますが、もう12年も前の事です。エリック様もお亡くなりになってますし、今更動機を聞いても仕方がないのではありませんか?」
「確かに昔の事かも知れませんが、私が知ったのはつい先日の事です。昔の事として忘れてしまうのは難しいです」
「そうですか。これから言う事は、事によるとその事以上にあなたを傷つけるかもしれません。それでも聞きたいですか」
「私は帝国に行って自分の事を自分だけが知らないという事が極めて危険だと知りました。たとえどのような事であれ受け入れます。知らないでおく方が今の私には耐えられません」
「そうですか。あなたはマリーの肖像画を見たことがありますか?」
「ええ、ミシェル様の執務室と帝国と2回見たことがあります」
「自分の顔とマリーの顔が似てると思いませんか?」
「鏡を見てるのかと思いました」
「似すぎてると思いませんか?あなた達は従姉妹のはずです。私とセリーヌも従姉妹でしたが、そこまでは似ておりませんでしたよ」
「それは先日マリーの侍女のアメリにも言われました」
「あの子は頭が良いですからね。余計な事まで気づいてしまう」
「それでマリーと私が似すぎていると言う事がどうしたのでしょうか?」
「それが問題です。エリック様は4歳の頃のあなたとマリーが余りに似すぎている事に気が付いたのです。そこで疑問に思ったのです。あなた達が本当に従姉妹なのだろうかと」
「それはどういう意味でしょう」
「マリーはミシェルと私の子です。腹を痛めてマリーを産んだ私が言うのです。間違いありません」
「エリック様が疑問に思われたのは、あなたが本当に自分の子かどうかです」
私は何も言う事が出来なかった。
「あなた達は従姉妹では無いのです。異母姉妹です。ミシェルがあなたの本当の父親です。私はエリック様が亡くなってからミシェルに問いただした事があります。少なくともミシェルは覚えがあるそうです」
「つまり、エリック様は私が自分の子でない事に気が付いて、不貞を働いた母と一緒に殺害しようとしたという事ですか」
「ええ、おそらく」
「エリック様ではなくミシェル様が私の父だと言うのですか。それで……」
あの時激情を抑えようとしても手の震えが止まらなかったのでしょうか?娘を亡くした直後に娘が帰って来たから。
「イサベル様は私の事をどう思われます?夫を奪った女の娘ですよ」
「どうしてあなたが生まれる前の事であなたを恨めましょう。むしろ感謝したいです。まるで娘が帰って来たみたい。暫くこの離宮に滞在して貰えないですか?」
「ええ。それで私も少しお願いがあるのですが」
「何でしょう?」
「私が帝室から逃げ出したせいで、アメリが免職になってしまいました。なんとか復職できるようにお願いできないでしょうか?」
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