僕と仲間の戦場記

ココロット

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僕らの歴史

五つの子供達

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燦々と輝く太陽
砂漠とかした大地
僕らは今戦争の真っ最中だ…
喉も枯れ果て動く気力さえない
 「疲れた…」その言葉を最後に
気を失った。
「…て、お…て、起きて!」
突然の大声に跳び起きた。
周りを見てそこには見たことのある
物や家具ベットなどがあった。
なんだろうさっきの夢なのか?
と思いつつ声のした方に顔を上げた
次の瞬間平手打ちをくらった
何かと見るとそこには
見覚えのある女の子がいた
「何してんの?早く起きなよ
遅刻するよ?」と言葉を残し部屋を
出て行った。
今までのは夢だと思い
ベットから出て服を着替え
カバンと持ち物を用意し、部屋を出た
「遅いわよ入学早々遅刻はダメよ」
親と会話を済ませトーストを口にし
家を出た。
外には多くの自然が広がり
美しい山や川、鳥の鳴き声などが
響き渡る。
20分くらい歩いていた。
少し先に大きな校門が見えた。
校門に着いた時気配を感じていた…
校門の上には大きな文字で
W.W対策部隊新兵第106期入学式
と書かれていた。
この入学式にいた新兵の数は
約一万人を軽く超えていた。
そしてこの学園には、元の学園
からの首席や試験合格者などが
集められいる。
「これから第106期入学式を始める」
鑑識らしき人が声を張り上げる。
「今から呼ばれるのは、各学園の最高
首席者のみである。」
「桜山学園首席 風切綾乃」
「雨宮学園首席 山下一希」
「菊蘭学園首席 乱菊薫」
「混沌学園首席 桜樹蒼舞」
「天帝学園首席 風切綾音」
とんとんと学園と首席の名前が呼ばれていく中、呼ばれている全ての学園
の首席は、昔からの馴染みだった。
そんな中彼らの視線は一人に行った。
「最後の学園それは栄光学園
特別推薦生徒首席 咲間狂谷」
いきなり周りからの歓声などが
止んだ。
「な…何で僕が…呼ばれるんだ。」
何が何だかわからなかったが、僕は、舞台に上った。
鑑識の前に立ち顔を上げた。
「何をそんなに驚いている?」
鑑識が尋ねてきた。
「な…なぜ僕が呼ばれたのですか?」
少し緊張しながら一番聞きたいことを聞いた。
「それは…君の今までをみてきたからだよ、君は人一倍努力していたからね。」
と答えた鑑識は微笑みながら手を握り、大きく腕を振り握手を交わした。
入学式終了後生徒たちは各クラスに入っていった。
だが、首席の生徒は違ったのだ、首席の生徒は鑑識に部屋に来いと言われそのまま鑑識の部屋に向かったのだ。
部屋で待っていたのは鑑識ではなく一人の女性だった。
女性は自分は貴方達を訓練するものだと言い、その女性はその言葉を残し部屋から去って行った。
「なんなのあの人、言うだけ言って名前言わずに出て行くってあり?」
と綾乃が言った。
「そんなこと言うなよ綾乃。」
冷静な言葉をかけた薫に反抗して蒼舞が言った。
「先生ならそれなりの説明と名前くらいは名乗るのが礼儀たろ?違うか?」
キツめに蒼舞が薫にあたる。
「蒼ちゃん薫くんにあたっても何もないよ?」
と綾音が蒼舞を落ち着かせた。
「やっぱ綾音の言うことは聞くんだな蒼舞。」
火に油を注ぐように一希が言った。
今にでもやり合いそうな一希と蒼舞、
目の前でグダられるのは嫌いだだから、「お前ら、少しくらい黙れないのか?
ここは鑑識の部屋だぞ?」
と静かにキレた。
みんなが静まり少し経つとドアが開いた。
ドアからは鑑識が入ってきた。
「私の名は怒芽修斗だ。鑑識か怒芽鑑識と呼んでくれ。」
そう言って怒芽鑑識は椅子に座りこちらを向いてあることを伝えた。
「君達は選ばれし生徒達なのだ、わかるかな?」怒芽鑑識は彼らに問う。
彼らは顔を見合わせ何かを話しあっている。
話し合いに参加していた一人、薫が発言したのだった。
「私達、昔ながら一人一人違う特技を持っていますし、それに伴いお互いの欠点を確実にフォローできるからですか?」
と薫が言った言葉に怒芽鑑識は目を見開いた。
一応薫の言っていることは事実だ、彼らの特技の欠点を確実にフォローできる人がいる。
でも俺はみんなのフォローができる特技ではない…。
そう思っていたその時怒芽鑑識は大きな声で笑い出した。
「アハハハハァ…乱菊 薫といったか?
君の意見は正しいがな、他にもあるぞ
君達は小さい頃から一緒にいると聞いている、だからこそチームワークが整っているからこそ選ばれたのだ。」
そう言って怒芽鑑識は薫の頭を撫でた。
怒芽鑑識が薫の頭から手を離し、真剣な顔をしてこちらを見て話し始めた。
「君らはこれから他の生徒とは違う訓練や勉強をしてもらう、その理由はだな…。」怒芽鑑識が話し始め二、三時間が経過した。
「君らには、これほどまでに安定しあった特技も所有するものはいない、だが禁断の約束以外じゃなければな。」
そこで怒芽鑑識の話は終わり、結局何が言いたかったのかわからなかったが蒼舞が確認をとった。
「僕達は敵軍を奪うに適切な特技を持っていてその訓練をさせたいとのことですね鑑識。」真剣な顔で怒芽鑑識に確認をとる蒼舞、怒芽鑑識は目を閉じて静かに頷いた。
話も終わり、怒芽鑑識からクラスの場所が書かれた紙を受け取りそこへ向かった。
そこには先程鑑識室にいた女性だった。
「遅い何をしていた早く座れ!」
と大きな声で叫び出した。
彼らは一斉に席に着き前を向いた。
その女性は怒芽鑑識くらいの木刀を持ち
自己紹介を始めた。
「私は怒芽 隗奈だ君達の訓練の指導をする教官だそれと私は怒芽鑑識の娘であるだが、私は父ほど甘くはない。」
自己紹介を終え次々と彼らに名乗らせていく。
「君は何者だ?」教官が問う。
「私は桜山学園首席風切綾乃です。」
綾乃が応える。
「そうか、では次君は何者だ?」
教官が問う。
「雨宮学園首席 山下一希です。」
このように次々とこれが続いていく。
「菊蘭学園首席 乱菊薫です。」
「混沌学園首席 桜樹蒼舞です。」
「天帝学園首席 風切綾音です。」
そして最後になった。
「君は何者だ?」
教官が問う。
「名乗る必要があるのですか教官」
と応える、すると教官が手に持っている木刀を咲間に向けて振り下ろした。
バキッと何かが折れたかのような音がなった。
みんなは目を伏せしゃがみこんでいた。
「危ないですよ教官、そんなもん振り回しちゃ俺じゃなきゃ死んでますコレ。」と苦笑いしながら言った。
教官の手には折れた木刀があり天井にその折れた半分が突き刺さっていた。
「何をした貴様、アレは特技でも敗れることはない黒乱木を使った木刀だぞ!」
煙が晴れあたりが見え始めた時、教官とその他は目を見開いた。
そこには、黒いバケモノの様な影と半分鬼人化した咲間が姿を現した。
「戻れ斬鬼、ミラク…。」
と言ったら、鬼人化した姿とバケモノの姿は消えた。
「お…おい、なんだよそれ…咲間。」
と一希が問いかけた。
「咲ちゃんって無特技だったよね?」
それに綾音が続く。
ボロボロの制服姿の咲間その周りの床は
すでにものすごく荒れている。
その問いかけに応えようとした咲間はなぜか独り言を言い始めた。
「言っちゃダメだよね?これって。」
ブツブツと独り言を言っている咲間に、蒼舞が胸ぐらをつかみ、声をかける。
「聞いてんだろ?応えろよ、なぁ咲間。」
いらだった声で咲間にきく蒼舞、それに対して咲間は、
「あぁゴメン、えっとね俺はみんなよりものすごく遅れて特技が発動したんだ。」
と応えた。
その話をきいた教官は咲間に言う。
「咲間…貴様は放課後私の元に来い。」
そう告げて教官はクラスを出て行った。
教官が出て行った後みんな揃って咲間を囲むように立った。
「ねぇ咲間、咲間はいつその特技が発動したの?」と綾乃が問う。
咲間は、「えっとね、栄光学園卒業間近の時に発動したんだ。」と返した。
みんなは咲間を見て話し合いを始めた。
「あの、咲間?よかったらだけど僕と勝負してくれないか?」
と薫が少し怯えながら咲間にきく。
「ん?勝負…いいけど、手加減無しにしよ?」と咲間はあっさりと応えた。
あっさりとした返事が返ってきてみんな顔を見つめあった。
「なら、今日の夜に僕達が初めて出会った場所に集合だ。」
薫がそう言うと一希がそれに対してイチャモンをつけるように言った。
「あんな見掛け倒しの特技だろ?やるまでもないだろ薫。」
その言葉に苛立ちを覚えた咲間それに対して乱暴な言葉を返そうとした、だがそれを綾音が止めた。
「辞めなよ喧嘩は、いい事なんだよ?特技が発動できたのは。」
一希をなだめる綾音それに続いて綾乃が綾音に言う。
「喧嘩と言うよりは、ただ自分より各下だった咲間が、自分よりはるかに上の特技が発動したこと悔やんでんだよ。」
綾乃は少し喧嘩腰に一希に言う。
一希は顔を赤くし小さな声で何かを言い出した。
「だって、今まで無特技だったのに…俺の特技自慢できたのに…」
聞いていたみんなが一斉に笑いだした。
咲間は一希のそばにより、言葉をかけた。
「カズは昔から凄かったし、今でも凄いよ。」
一希は少し照れ臭そうに笑い輪の中に入った。
そして放課後教員室に向かった咲間、そこに待ち構えていたのは教官と怒芽鑑識だった。
「くるのが遅かったがなにをしていた?」
問いかけてくる教官、それに対して咲間は、「トイレでようをたしていました。」とそう応えた。
その応えに呆れた教官は、呼び出した理由を話し始めた。
「君が呼ばれたのは他でもない、君は人では取得不可能な特技を取得している。」
教官は少し怯えながら言った。
後ろにいた怒芽鑑識が教官の横に立ち代わりに話を進めた。
「君の持つその特技は、誤って使えば世界一つ消し去ることのできる力だ。」
急なことで頭が混乱してしまった咲間であったが、少し話が見えてきたらしい。
「怒芽鑑識、僕はこの特技を使いこなせればいいのですね?」
咲間は怒芽鑑識に問う。
怒芽鑑識は静かに頷いた。
「それと、もう一つ話しておくことがあってな。」
帰ろうとした咲間を呼び止めた。
「君たちがなぜお互いをフォローできる特技なのか教えてくれ。」
怒芽鑑識が咲間に聞くが咲間はそれに対して小さく首を振り、「僕の大事な大事なことなんで、人に話せません。」
そう言い咲間は教員室を出た。
家に帰り普段着に着替えた咲間は今日の夜のことを考えながら部屋で過ごしていた。
辺りが暗くなり月が出てきた頃、咲間は家を後に外に駆け出した。
ピュルー風に打たれる木々の音、空には血に染められたかのような赤い赤月。
「今日は赤月の満月か…珍しいこともあるもんだな。」と風に吹かれながら独り言を言う薫。
それを見ていた綾乃と綾音が思わず笑ってしまい、それに気付いた薫は顔を赤らめていた。
薫は綾乃と綾音と合流し、少し経った後草むらの陰から蒼舞と一希がでてきた。
薫と合流した蒼舞と一希達は何やら初めて会ったことを話している。
「懐かしいねココ。」と綾乃が呟いた。
風が止み雲が晴れ空には美しく無数に輝く星々が彼らの瞳に映る。
晴れた空に1つの大きな影がこちらに向かってくるのがわかる。
それは、特技を発動させている咲間だった。
「お待たせみんな、待ったよね。」と咲間が心配そうに聞く。
すると綾音が、「私達も今さっき来たところだから。」笑顔で応えた。
薫は咲間の前に立ち、口を開くき、
「始めましょうか。」と。
彼の中には友情と恐怖があった。
それをハッキリさせるため今日、佐久間との勝負を挑んだのである。
風が鳴り止み辺りは無音がしばらく続いていた。
夜鳥が泣いた瞬間、2人は目にもない速さで勝負を始めた。
薫は咲間の行動について不満を感じていた。「なぜ1つの特技しか使わない。」
薫が勝負の最中に咲間に問いかけた。
咲間は、「使うまでもないかな。」と返した。
しばらく激闘が続き、咲間の勝利で勝敗は決まった。
傷一つ付いていない咲間の姿を見て観戦していた残りの四人は呆然としてた。
四人の中の一人
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