目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ

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二章

肉は美味い

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 夜になって、サンも帰ってくると、行きつけだという焼肉屋に連れてきてもらった。

 3人の行きつけなんて、どんな高級店だ?と思ったけど、こじんまりとした焼肉店で、チカ達は気の良さそうな店主と楽しそうに話してた。


 ダイとサンが肉を焼く。


 「俺やるよ」と言っても、「いいから」と俺の皿にどんどん肉が置かれていく。


 冷めらたらせっかくのお肉が…、トングは諦めて箸を持つ。美味しそうな肉を口に運ぶと、俺は目を見開いた。


「美味いだろ?」


と、隣のチカが笑う。


 俺は、首を何度も縦に振った。美味しい。


「肉が溶けた!」


 あまりの感動に声が上がる。そんな俺を見て、3人が嬉しそうに笑った。俺の皿にまた肉が置かれる。


「トワは冬祭りって知ってる?」


「冬祭り?地元でやってる大きな祭りだよね」


「そう、明日から始まるんだけど、トワ行く?」


「いっいきたい!」


サンの言葉に食い気味で答える。


冬祭り。行ってみたかったんだ。一緒に行ってくれる人もいないし、1人で行く勇気もなかったから、毎年あの屋敷の部屋で花火の音を聞いてた。


「俺、祭りに行くのはじめてだ」

「トウワ嬉しそうだね」

「嬉しいよ!はじめてのお祭りだよ!」


前のめりでダイに答えると、横にいたチカが「落ち着け落ち着け」と俺の背中を撫でた。


「チカも一緒に行くよね!?ダイもサンも!」

「あぁ、4人で行こうな」

「やった!!」

「ただ、俺ら冬祭りの準備手伝ってたからさ、少し挨拶しないといけない人達がいるんだけど、大丈夫?」


ダイに心配そうに伺われたが、二つ返事で「大丈夫!」と答えた。


 るんるんな気持ちで焼肉屋を出る。


 店主のおじさんに本当に美味しかったと感動を伝えると、「またいつでも食べに来い」と言ってくれた。


 今まで食べたどのお肉よりも美味しくて、もともと小食気味だったのだが、いつもより沢山食べることができた。


 お会計はいつも通りチカが払ってくれて、申し訳ない気持ちがあるけど、悲しいことに俺には金がない。


 いつか必ず恩返しすることを誓って、今日も「ごちそうさまです」と頭を下げる。


「美味しかったか?」

「すっっごく、美味しかったです」

「なら良い。また来ような」


 チカが満足気に笑う。この日から、月に3回ほど、焼肉に連れてってくれるようになった。


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