25 / 57
1章
16. 恥ずかしすぎる模様替え
しおりを挟む
寝起きが最悪だ。
夢見が悪かったらしい。
腹の底に溜まる不快感に寝返りを打つが、なかなか目が開かない。
シャッ、シャッ、とカーテンが開く音。
次第に明るくなる室内。
「ソフィア様。お目覚めですか?」
専属侍女のシャロンが天蓋から垂れるカーテンを開くが、私は諦め悪く布団に潜り込む。
「お兄様たちもレオン様も朝の鍛錬に行かれましたよ」
シャロンの言葉に嘘のように目が開く。
そうだ。今この邸にはレオン様がいるのだ。
「レオン様、食事が美味しすぎて太ってしまうと笑っていました」
ワゴンを押しながらメイドのセイセイが楽しそうに教えてくれた。
「私たちにも気さくに話しかけて下さいます。アレクサンドライト様とおふたりで剣を合わせる姿もとても素敵でした」
シャロンとセイセイの言葉にレオン様の侍女受けが良い事を知る。
ずるい。私も鍛錬のお姿、見たかった!
などと思っているとすっかり目が覚めました。
「さあ、今日は模様替えです。お召し物が難しいですね。麾下の家族の方々も応援に駆けつけてくれますし、けれども動き回るでしょうし」
言いながらシャロンが衣装部屋へ消えていく。
入浴中に準備されていた衣装は淡いブルーのエプロンドレスです。
ポイント色は黒でシンプルだけど可愛らしい。
なんだっけ? アリス? の上等版。
メイド服に似ていますが生地感も小さな装飾も十分高級なものです。
シャロンの実用性と見栄えを兼ね備えた良い選択に満足です。
さて、問題は髪でした。
私の希望は下を向いても髪が垂れてこないこと。
でも、子供は髪を結い上げません。
ああでもない、こうでもない、と侍女たちが試行錯誤しています。
出来上がったのは複雑に編み込まれ、背中で一つにまとめられたスタイルでした。
ところどころに花モチーフの髪飾りが光っております。
「ラプンツェルヘアね」
私が言っても侍女たちは
「???」
です。物語を知らないのです。
この国の女子はあまり本を読みません。婦女子の嗜みは刺繍や裁縫が一般的です。
もっと本を読めばアイデアも広がるのに、と残念に思うことが多々あります。
いつものように簡単な朝食を済ませる。
大人男子の食欲はすでに見慣れたものになった。
サロンに移動するころには続々とお手伝い要員が集まって来ていた。
領地を持たず、辺境伯の麾下としてシルエット領の管理を任されている貴族まで駆り出された様子だ。使用人たちとは明らかに身なりが違うのですぐ判る。
「では、一日で終わらすぞ」
お父様の言葉に皆が一斉に動き出した。
どうやらいつの間にか打ち合わせが済んでいたようです。
お母様も機嫌よくサロンを出て行ってしまいました。
さて、私は何をすればいいのかしら?
「ソフィア嬢」
立ち尽くしているとレオン様が今日初めてお声を掛けてくれました。
とっさにカテーシーで朝のご挨拶です。
「ソフィア嬢の素敵なカテーシーを拝見できるのは貴重だけど、邸に滞在させてもらっているのだからこれからは無しにしよう」
格上の侯爵家であるレオン様が正式なご挨拶の省略を提案してくれました。
正直、頻繁に顔を合わす状態で毎回ご挨拶するべきか悩んでいたのです。その度に手を取られたりするのも私の心臓が持ちません。
「では、起礼で失礼いたします」
というと、にこにこと受け入れてくれた。
「では、家具を運び出しましょう」
とレオン様。
「今日は辺境伯からソフィア嬢の部屋を手伝うように言われたのです。皆、自分の部屋の模様替えに忙しいですからね。力仕事は俺たちにお任せください」
レオン様の従者たちが心強く頷いております。
「え、嫌です」
思わず考えもなく答えてしまいました。
「え?」
と私を促しサロンを出ようとしていたレオン様が停止した。
「絶対に嫌です」
私はそう言い残すと勝手にサロンを出て自室へ急いだ。
シャロンたち侍女が慌ただしく付いてくる。
「ソフィア様? 私たちだけでは今日一日で終わりませんよ」
後ろからシャロンが提言する。
それを無視して部屋まで戻り、自分の部屋を見回した。
リビングテーブルの上やチェストの上には重ねられた本。
ベッドヘッドにも山積みの本。
本だけは触らない様にとメイドたちに言ってあるので、片付けられることはなく乱雑に積まれたままだ。
絵画もタペストリーも、誰かにお見せする前提で飾ったものではない。
置き物だって父様が王都から送ってくれたもので、何年も前の幼い物もある。
そうなってくるとクッションカバーの柄まで気に入らなくなってくるから不思議だ。
もし、本のタイトルを見られてしまったりしたら、まるで心を透かされるようではないか。
自室を他人に見せるというのは、こんなにも無防備で恥ずかしいことだったとは。
衣裳部屋や浴室なんか絶対に見せたくない!
ああ、でも、昨日何も考えずにレオン様を部屋にお通ししているのよね!
恥ずかしさ倍増である!
前室が騒がしくなりレオン様が来られたのがわかる。
絶対に通すなと言い置いたので足止めをくらっているのだ。
レオン様だってお父様からの指示なのだから、私を手伝わずにはいられない。
「ソフィア様」
シャロンがどうすべきか聞いてくる。
「ねぇ、シャロン。笑わずに聞いて」
私はシャロンの腕を引っ張って、窓際まで行くと周囲に聞こえないようにコッソリと心情を打ち明けた。
するとみるみるシャロンの口元が笑ってくる。いや、笑いをこらえて歪になっている。
もう!
「年頃の乙女としてはお部屋に男性を通すなど絶対に嫌なの!」
「別にお見せしておかしな物は置いていませんし、下着のような見せたくない物はもちろん殿方に扱いさせませんよ」
「でもでも何だか恥ずかしいのよ」
こうなると私、ただのわがまま娘ですね。
シャロンは少し思案した。
「では、レオン様とおふたりで先に家具やカーペットを選びに行って下さい。その間に私たちが私物を荷箱に入れ別の部屋へ退避させます。その後、レオン様の従者をお借りして家具の移動をする段取りでいかがですか?」
「わかったわ、お願いね。特に本。本は全て片付けてね」
シャロンの提案を受けて私は直ぐに前室に移動した。
「ソフィア嬢、どうしました」
扉を開けるとレオン様が困った様子で待っていた。
「先に家具を選ばなければならないのです。レオン様、お付き合いくださいませ」
有無を言わさない勢いで昨日も訪れた北棟の家具置き場に移動する。
邸内は荷物を運ぶ人がひっきりなしに移動していて、忙しい雰囲気に満ちていた。
人が入り乱れる中で私は平静を取り戻す。
恥ずかしがってばかりでは事が進まない。
「レオン様。こちらの家具はどう思います?」
私は昨日すでに目を付けていた家具を前にしてレオン様に尋ねてみた。
やっと落ち着いた会話が始まったことにレオン様は安堵した様子だ。
挙動不審でごめんなさい。
「うん。いいね。レジルナ家具には珍しい自然な木目が可愛らしい家具だよ。重すぎずソフィア嬢に似合っていると思う」
との評価。素敵な笑顔も送ってくれます。
家具材のウォールナットやマホガニーは大人っぽいイメージだと話すと、私の選んだ家具はチークという木材だと教えてくれた。
すこしピンクに見えるのは艶出しの塗料に色が入っていているのだそうだ。
そんなこんなの家具談議をしながらカーペットやカーテンを選び、時間を稼いだところでいざ、自室の家具を新旧交換します。
その後はひたすらに家具の配置を考えたり、お掃除したり、忙しく過ごせました。
おかげで「嫌だ」と手伝いをお断りして逃げたことを追及されずになんとか模様替えを終える事が出来たのでした。
夢見が悪かったらしい。
腹の底に溜まる不快感に寝返りを打つが、なかなか目が開かない。
シャッ、シャッ、とカーテンが開く音。
次第に明るくなる室内。
「ソフィア様。お目覚めですか?」
専属侍女のシャロンが天蓋から垂れるカーテンを開くが、私は諦め悪く布団に潜り込む。
「お兄様たちもレオン様も朝の鍛錬に行かれましたよ」
シャロンの言葉に嘘のように目が開く。
そうだ。今この邸にはレオン様がいるのだ。
「レオン様、食事が美味しすぎて太ってしまうと笑っていました」
ワゴンを押しながらメイドのセイセイが楽しそうに教えてくれた。
「私たちにも気さくに話しかけて下さいます。アレクサンドライト様とおふたりで剣を合わせる姿もとても素敵でした」
シャロンとセイセイの言葉にレオン様の侍女受けが良い事を知る。
ずるい。私も鍛錬のお姿、見たかった!
などと思っているとすっかり目が覚めました。
「さあ、今日は模様替えです。お召し物が難しいですね。麾下の家族の方々も応援に駆けつけてくれますし、けれども動き回るでしょうし」
言いながらシャロンが衣装部屋へ消えていく。
入浴中に準備されていた衣装は淡いブルーのエプロンドレスです。
ポイント色は黒でシンプルだけど可愛らしい。
なんだっけ? アリス? の上等版。
メイド服に似ていますが生地感も小さな装飾も十分高級なものです。
シャロンの実用性と見栄えを兼ね備えた良い選択に満足です。
さて、問題は髪でした。
私の希望は下を向いても髪が垂れてこないこと。
でも、子供は髪を結い上げません。
ああでもない、こうでもない、と侍女たちが試行錯誤しています。
出来上がったのは複雑に編み込まれ、背中で一つにまとめられたスタイルでした。
ところどころに花モチーフの髪飾りが光っております。
「ラプンツェルヘアね」
私が言っても侍女たちは
「???」
です。物語を知らないのです。
この国の女子はあまり本を読みません。婦女子の嗜みは刺繍や裁縫が一般的です。
もっと本を読めばアイデアも広がるのに、と残念に思うことが多々あります。
いつものように簡単な朝食を済ませる。
大人男子の食欲はすでに見慣れたものになった。
サロンに移動するころには続々とお手伝い要員が集まって来ていた。
領地を持たず、辺境伯の麾下としてシルエット領の管理を任されている貴族まで駆り出された様子だ。使用人たちとは明らかに身なりが違うのですぐ判る。
「では、一日で終わらすぞ」
お父様の言葉に皆が一斉に動き出した。
どうやらいつの間にか打ち合わせが済んでいたようです。
お母様も機嫌よくサロンを出て行ってしまいました。
さて、私は何をすればいいのかしら?
「ソフィア嬢」
立ち尽くしているとレオン様が今日初めてお声を掛けてくれました。
とっさにカテーシーで朝のご挨拶です。
「ソフィア嬢の素敵なカテーシーを拝見できるのは貴重だけど、邸に滞在させてもらっているのだからこれからは無しにしよう」
格上の侯爵家であるレオン様が正式なご挨拶の省略を提案してくれました。
正直、頻繁に顔を合わす状態で毎回ご挨拶するべきか悩んでいたのです。その度に手を取られたりするのも私の心臓が持ちません。
「では、起礼で失礼いたします」
というと、にこにこと受け入れてくれた。
「では、家具を運び出しましょう」
とレオン様。
「今日は辺境伯からソフィア嬢の部屋を手伝うように言われたのです。皆、自分の部屋の模様替えに忙しいですからね。力仕事は俺たちにお任せください」
レオン様の従者たちが心強く頷いております。
「え、嫌です」
思わず考えもなく答えてしまいました。
「え?」
と私を促しサロンを出ようとしていたレオン様が停止した。
「絶対に嫌です」
私はそう言い残すと勝手にサロンを出て自室へ急いだ。
シャロンたち侍女が慌ただしく付いてくる。
「ソフィア様? 私たちだけでは今日一日で終わりませんよ」
後ろからシャロンが提言する。
それを無視して部屋まで戻り、自分の部屋を見回した。
リビングテーブルの上やチェストの上には重ねられた本。
ベッドヘッドにも山積みの本。
本だけは触らない様にとメイドたちに言ってあるので、片付けられることはなく乱雑に積まれたままだ。
絵画もタペストリーも、誰かにお見せする前提で飾ったものではない。
置き物だって父様が王都から送ってくれたもので、何年も前の幼い物もある。
そうなってくるとクッションカバーの柄まで気に入らなくなってくるから不思議だ。
もし、本のタイトルを見られてしまったりしたら、まるで心を透かされるようではないか。
自室を他人に見せるというのは、こんなにも無防備で恥ずかしいことだったとは。
衣裳部屋や浴室なんか絶対に見せたくない!
ああ、でも、昨日何も考えずにレオン様を部屋にお通ししているのよね!
恥ずかしさ倍増である!
前室が騒がしくなりレオン様が来られたのがわかる。
絶対に通すなと言い置いたので足止めをくらっているのだ。
レオン様だってお父様からの指示なのだから、私を手伝わずにはいられない。
「ソフィア様」
シャロンがどうすべきか聞いてくる。
「ねぇ、シャロン。笑わずに聞いて」
私はシャロンの腕を引っ張って、窓際まで行くと周囲に聞こえないようにコッソリと心情を打ち明けた。
するとみるみるシャロンの口元が笑ってくる。いや、笑いをこらえて歪になっている。
もう!
「年頃の乙女としてはお部屋に男性を通すなど絶対に嫌なの!」
「別にお見せしておかしな物は置いていませんし、下着のような見せたくない物はもちろん殿方に扱いさせませんよ」
「でもでも何だか恥ずかしいのよ」
こうなると私、ただのわがまま娘ですね。
シャロンは少し思案した。
「では、レオン様とおふたりで先に家具やカーペットを選びに行って下さい。その間に私たちが私物を荷箱に入れ別の部屋へ退避させます。その後、レオン様の従者をお借りして家具の移動をする段取りでいかがですか?」
「わかったわ、お願いね。特に本。本は全て片付けてね」
シャロンの提案を受けて私は直ぐに前室に移動した。
「ソフィア嬢、どうしました」
扉を開けるとレオン様が困った様子で待っていた。
「先に家具を選ばなければならないのです。レオン様、お付き合いくださいませ」
有無を言わさない勢いで昨日も訪れた北棟の家具置き場に移動する。
邸内は荷物を運ぶ人がひっきりなしに移動していて、忙しい雰囲気に満ちていた。
人が入り乱れる中で私は平静を取り戻す。
恥ずかしがってばかりでは事が進まない。
「レオン様。こちらの家具はどう思います?」
私は昨日すでに目を付けていた家具を前にしてレオン様に尋ねてみた。
やっと落ち着いた会話が始まったことにレオン様は安堵した様子だ。
挙動不審でごめんなさい。
「うん。いいね。レジルナ家具には珍しい自然な木目が可愛らしい家具だよ。重すぎずソフィア嬢に似合っていると思う」
との評価。素敵な笑顔も送ってくれます。
家具材のウォールナットやマホガニーは大人っぽいイメージだと話すと、私の選んだ家具はチークという木材だと教えてくれた。
すこしピンクに見えるのは艶出しの塗料に色が入っていているのだそうだ。
そんなこんなの家具談議をしながらカーペットやカーテンを選び、時間を稼いだところでいざ、自室の家具を新旧交換します。
その後はひたすらに家具の配置を考えたり、お掃除したり、忙しく過ごせました。
おかげで「嫌だ」と手伝いをお断りして逃げたことを追及されずになんとか模様替えを終える事が出来たのでした。
0
あなたにおすすめの小説
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
崖っぷち令嬢は冷血皇帝のお世話係〜侍女のはずが皇帝妃になるみたいです〜
束原ミヤコ
恋愛
ティディス・クリスティスは、没落寸前の貧乏な伯爵家の令嬢である。
家のために王宮で働く侍女に仕官したは良いけれど、緊張のせいでまともに話せず、面接で落とされそうになってしまう。
「家族のため、なんでもするからどうか働かせてください」と泣きついて、手に入れた仕事は――冷血皇帝と巷で噂されている、冷酷冷血名前を呼んだだけで子供が泣くと言われているレイシールド・ガルディアス皇帝陛下のお世話係だった。
皇帝レイシールドは気難しく、人を傍に置きたがらない。
今まで何人もの侍女が、レイシールドが恐ろしくて泣きながら辞めていったのだという。
ティディスは決意する。なんとしてでも、お仕事をやりとげて、没落から家を救わなければ……!
心根の優しいお世話係の令嬢と、無口で不器用な皇帝陛下の話です。
王宮メイドは今日も夫を「観察」する
kujinoji
恋愛
「はぁぁ〜!今日も働くヴィクター様が尊すぎる……!」
王宮メイドのミネリは、今日も愛しの夫ヴィクターを「観察」していた。
ヴィクターが好きすぎるあまり、あますところなく彼を見つめていたいミネリ。内緒で王宮メイドになり、文官である夫のもとに通うことに。
だけどある日、ヴィクターとある女性の、とんでもない場面を目撃してしまって……?
※同じものを他サイトにて、別名義で公開しています。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
たとえ夜が姿を変えても ―過保護な兄の親友は、私を逃がさない―
佐竹りふれ
恋愛
重なる吐息、耳元を掠める熱、そして——兄の親友の、隠しきれない独占欲。
19歳のジャスミンにとって、過保護な兄の親友・セバスチャンは、自分を子供扱いする「第二の兄」のような存在だった。
しかし、初めてのパーティーの夜、その関係は一変する。
突然降ってきた、深く、すべてを奪うような口づけ。
「焦らず、お前のペースで進もう」
そう余裕たっぷりに微笑んだセバスチャン。
けれど、彼の言う「ゆっくり」は、翌朝には早くも崩れ始めていた。
学内の視線、兄の沈黙、そして二人きりのアパート――。
外堀が埋まっていくスピードに戸惑いながらも、ジャスミンは彼が隠し持つ「男」の顔に、抗えない好奇心を抱き始める。
「……どうする? 俺と一緒に、いけないことするか?」
余裕の仮面を被るセバスチャンに、あどけない顔で、けれど大胆に踏み込んでいくジャスミン。
理性を繋ぎ止めようとする彼を、翻弄し、追い詰めていくのは彼女の方で……。
「ゆっくり」なんて、ただの建前。
一度火がついた熱は、誰にも止められない。
兄の親友という境界線を軽々と飛び越え、加速しすぎる二人の溺愛ラブストーリー。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!
由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
魔王の娘に転生した私は、恐れられるどころか世界一の美貌で恋愛ルート確定でした
月影みるく
恋愛
目を覚ましたら、私は異世界で――
恐怖と絶望の象徴・魔王の娘として生まれていた。
この世界で魔王の血を引く者は、恐れられ、忌み嫌われる存在。
孤独な運命を覚悟していたはずなのに、なぜか周囲の反応がおかしい。
父である魔王は超美形で娘に激甘。
魔族たちは命がけで守ってくる。
さらに人間側の勇者や王子、騎士までもが、次々と私に惹かれていき――。
どうやら私は、世界一の美貌を持って生まれてしまったらしい。
恐れられるはずだった魔王の娘・セラフィナ・ノワールの人生は、
気づけば溺愛と恋愛フラグだらけ。
これは、
魔王の血と世界一の美貌を持つ少女が、
数多の想いの中から“運命の恋”を選ぶ、
甘くて危険な異世界恋愛ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる