36 / 57
1章
25. 火起こし実演
しおりを挟む
石畳の道をお父様が先頭となり凄い勢いで近づいてくる。
お父様、お母様、お兄様たち、執事のセバスチャン、侍女のシャロン。
最小の人選です。
それだけ外部に知られたく無いという意向が表れているようで、私は今更ながらびびります。
朝の気持ち良い陽射しも霞む迫力に、私はレオン様の陰に隠れた。
家族がガゼボの中に入って来るが、しばらく沈黙が続く。
私は身につまされる思いでその時間をやり過ごす。
レオン様の陰に隠れて。
「随分仲良くなったものだな、レオン」
口火を切ったのはアレク兄様。
「皆様があまりに怖い顔をしているからですよ」
今、レオン様だけが普段通り優しく温かい。
私を庇ってくれる位置取りが嬉しい。
レオン様の言葉に家族の皆が顔を合わせ、表情を改める。
そしてお父様が落ち着いた声で言う。
「人払いをした。魔力無しで火を起こしたと聞いたが、再現できるのか?」
私は更にレオン様の後ろに隠れ、しがみつきます。
本当に、皆がこんなに大騒ぎするような事だとは思わなかったのです。
そんな私の肩を、レオン様の大きな手が優しく包んで、横に並ばせます。
「再現できますし、ソフィア嬢の知識と閃きの賜物ですよ」
ね、とにこにこ笑顔で私を覗き込むが、私はやはり慣れない家族の怖い雰囲気にびくびく怯えてしまいます。
「やってみますね」
レオン様がテーブルの上の小箱を1つ手元に引き寄せて蓋を開け、先刻の工程を再現する。
そこにささっと入り込んできたセバスチャンがテーブルに鉄鍋を置く。鍋の中には石炭が数個重ねて入っている。
続いてシャロンが石炭の上に薄い木を並べる。
それ、火を移しやすくするためのつけ木よね。
そこまでやる!?
と、じっとりシャロンに目で訴えると、
「どこまで実用可能か、判断する必要があります」
と言われた。
いつになく厳しい。
レオン様の火起こしは順調に進み、火打石が火花を散らすと皆が身を乗り出して「おお!」と反応した。
従者たちもガゼボを囲み、首を伸ばして見守っている。
パチパチと小さく燃えだした火種である麻の繊維を、レオン様は素早くつけ木の上に置く。
そこからはセバスチャンの出番だ。
火種の上にさらにつけ木を置き、大きく燃えだした火が移るのを待つ。
が、火はすぐに勢いをなくし、消えてしまった。
「・・・確かに火は起こせたが、消えてしまうな」
ちょっと残念そうにお父様が言う。
これでは使えないということか。
でも。
「ソフィア嬢、どうすればつけ木に燃え移るの?」
その場の雰囲気をぶち壊す明るい声でレオン様が聞いてくる。
優しい目に見つめられる。
この人はこの後の展開を私が知っていると確信しているのだ。
「言っちゃいな」
小さな促しの声があくまでも優しいので、私は覚悟を決めました。
「細い、これくらいの長さの筒状の物があるといいのですが」
私が両手を広げて長さを示すと、アド兄様がガゼボから飛び出て、道の脇、草に隠れた所から細い竹の棒をバキンと折って持ってきました。
「ほら、これはどう? 水やり用の水路だけど修復は簡単だから気にする必要はないよ?」
ご自分が壊したのでしょうに。
庭の水やりのために張り巡らされた水路の一部なのですね。
でも、丁度いい長さと軽さです。
「つけ木に火を移す時、これで息を吹きかけると火が大きくなると思います。多分、人の息と火は相性良いのです」
「へ~。そっか。だからドラゴンとか魔物は口から火を吹くわけだ」
アド兄様が感心して言った言葉に、皆が「ほう!」と納得します。
そうかな? そうなのかな? あれは魔力だと思いますが。
「ではもう一度やってみます」
レオン様が火種を作り、セバスチャンが延焼させる。
竹筒を使って息を吹きかけると、火種の火は更に大きくなり、すぐにつけ木に燃え移った。
「セバス! そのまま石炭に燃え移るまでふーふーして!」
ふーふーするのも一苦労です。
そのままセバスが続けようとすると、レオン様の従者が交代を申し出てくれて、他の従者がつけ木を足し、無事に石炭に火が燃え移った。
「凄い!」
大騒ぎです。
息を吹きかけると火力ががんがん上がる。
一度石炭に燃え移った火は、放置してもとろとろと燃え続ける。
ガゼボのテーブルに注目が集まり、皆は静かに火が燃える様を見守った。
「エド、これは大変な事ですわ」
火が落ち着き、石炭が赤々と色づく熾きの状態になると、お母様が静かに言った。
日々、領民の嘆願を聞き、対処に回っているお母様にはその実感があるのだろう。
「そうだな」
お父様は多くを語らない。
きっと頭の中では様々な構想が次々と組み立てられているのだ。
アレク兄様とアド兄様はガゼボを出ると従者たちと一緒に、レオン様をまねて火起こしを始めた。
注目がそれて私は少し安心する。
同じくレオン様が安堵の息を吐いたことで、彼が気を使って私に良いように事を運んでくれたのだと気が付いた。
「レオン様。ありがとうございます」
私はレオン様の袖を引っ張って、小さくお礼を言いました。
そのまま騒ぎが収まらない皆の場所から一歩引いたところへ引っ張って行きます。
「ソフィア嬢、その顔。まだ何かあるね」
確信した小声で囁かれる。
「実は・・・」
私はレオン様とその場にしゃがみ込むと小石を使って地面に図を書いた。
「ここが歯車になって、こうすると、こう摩擦がおこって・・・」
私の説明にレオン様はしゃがみ込んだ姿勢で頭を抱えた。
普段はスマートな所作のレオン様がこんな格好をなさるのはレアなのでは?
可愛らしさに笑いがこみ上げます。
「ね、量産可能でしょう? これはたしか、オイルライターといいます」
私は頭の中の知識を引っ張り出して呼び名を思い出した。
お父様、お母様、お兄様たち、執事のセバスチャン、侍女のシャロン。
最小の人選です。
それだけ外部に知られたく無いという意向が表れているようで、私は今更ながらびびります。
朝の気持ち良い陽射しも霞む迫力に、私はレオン様の陰に隠れた。
家族がガゼボの中に入って来るが、しばらく沈黙が続く。
私は身につまされる思いでその時間をやり過ごす。
レオン様の陰に隠れて。
「随分仲良くなったものだな、レオン」
口火を切ったのはアレク兄様。
「皆様があまりに怖い顔をしているからですよ」
今、レオン様だけが普段通り優しく温かい。
私を庇ってくれる位置取りが嬉しい。
レオン様の言葉に家族の皆が顔を合わせ、表情を改める。
そしてお父様が落ち着いた声で言う。
「人払いをした。魔力無しで火を起こしたと聞いたが、再現できるのか?」
私は更にレオン様の後ろに隠れ、しがみつきます。
本当に、皆がこんなに大騒ぎするような事だとは思わなかったのです。
そんな私の肩を、レオン様の大きな手が優しく包んで、横に並ばせます。
「再現できますし、ソフィア嬢の知識と閃きの賜物ですよ」
ね、とにこにこ笑顔で私を覗き込むが、私はやはり慣れない家族の怖い雰囲気にびくびく怯えてしまいます。
「やってみますね」
レオン様がテーブルの上の小箱を1つ手元に引き寄せて蓋を開け、先刻の工程を再現する。
そこにささっと入り込んできたセバスチャンがテーブルに鉄鍋を置く。鍋の中には石炭が数個重ねて入っている。
続いてシャロンが石炭の上に薄い木を並べる。
それ、火を移しやすくするためのつけ木よね。
そこまでやる!?
と、じっとりシャロンに目で訴えると、
「どこまで実用可能か、判断する必要があります」
と言われた。
いつになく厳しい。
レオン様の火起こしは順調に進み、火打石が火花を散らすと皆が身を乗り出して「おお!」と反応した。
従者たちもガゼボを囲み、首を伸ばして見守っている。
パチパチと小さく燃えだした火種である麻の繊維を、レオン様は素早くつけ木の上に置く。
そこからはセバスチャンの出番だ。
火種の上にさらにつけ木を置き、大きく燃えだした火が移るのを待つ。
が、火はすぐに勢いをなくし、消えてしまった。
「・・・確かに火は起こせたが、消えてしまうな」
ちょっと残念そうにお父様が言う。
これでは使えないということか。
でも。
「ソフィア嬢、どうすればつけ木に燃え移るの?」
その場の雰囲気をぶち壊す明るい声でレオン様が聞いてくる。
優しい目に見つめられる。
この人はこの後の展開を私が知っていると確信しているのだ。
「言っちゃいな」
小さな促しの声があくまでも優しいので、私は覚悟を決めました。
「細い、これくらいの長さの筒状の物があるといいのですが」
私が両手を広げて長さを示すと、アド兄様がガゼボから飛び出て、道の脇、草に隠れた所から細い竹の棒をバキンと折って持ってきました。
「ほら、これはどう? 水やり用の水路だけど修復は簡単だから気にする必要はないよ?」
ご自分が壊したのでしょうに。
庭の水やりのために張り巡らされた水路の一部なのですね。
でも、丁度いい長さと軽さです。
「つけ木に火を移す時、これで息を吹きかけると火が大きくなると思います。多分、人の息と火は相性良いのです」
「へ~。そっか。だからドラゴンとか魔物は口から火を吹くわけだ」
アド兄様が感心して言った言葉に、皆が「ほう!」と納得します。
そうかな? そうなのかな? あれは魔力だと思いますが。
「ではもう一度やってみます」
レオン様が火種を作り、セバスチャンが延焼させる。
竹筒を使って息を吹きかけると、火種の火は更に大きくなり、すぐにつけ木に燃え移った。
「セバス! そのまま石炭に燃え移るまでふーふーして!」
ふーふーするのも一苦労です。
そのままセバスが続けようとすると、レオン様の従者が交代を申し出てくれて、他の従者がつけ木を足し、無事に石炭に火が燃え移った。
「凄い!」
大騒ぎです。
息を吹きかけると火力ががんがん上がる。
一度石炭に燃え移った火は、放置してもとろとろと燃え続ける。
ガゼボのテーブルに注目が集まり、皆は静かに火が燃える様を見守った。
「エド、これは大変な事ですわ」
火が落ち着き、石炭が赤々と色づく熾きの状態になると、お母様が静かに言った。
日々、領民の嘆願を聞き、対処に回っているお母様にはその実感があるのだろう。
「そうだな」
お父様は多くを語らない。
きっと頭の中では様々な構想が次々と組み立てられているのだ。
アレク兄様とアド兄様はガゼボを出ると従者たちと一緒に、レオン様をまねて火起こしを始めた。
注目がそれて私は少し安心する。
同じくレオン様が安堵の息を吐いたことで、彼が気を使って私に良いように事を運んでくれたのだと気が付いた。
「レオン様。ありがとうございます」
私はレオン様の袖を引っ張って、小さくお礼を言いました。
そのまま騒ぎが収まらない皆の場所から一歩引いたところへ引っ張って行きます。
「ソフィア嬢、その顔。まだ何かあるね」
確信した小声で囁かれる。
「実は・・・」
私はレオン様とその場にしゃがみ込むと小石を使って地面に図を書いた。
「ここが歯車になって、こうすると、こう摩擦がおこって・・・」
私の説明にレオン様はしゃがみ込んだ姿勢で頭を抱えた。
普段はスマートな所作のレオン様がこんな格好をなさるのはレアなのでは?
可愛らしさに笑いがこみ上げます。
「ね、量産可能でしょう? これはたしか、オイルライターといいます」
私は頭の中の知識を引っ張り出して呼び名を思い出した。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セレフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セレフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セレフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセレフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセレフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セレフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる