辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました

腐ったバナナ

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20話

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 それから数年後。

 ミサキとガイウスは、辺境の奥深くに建てられた新しいログハウスで暮らしていた。それは、ガイウスが設計図を見せた、ミサキの理想を全て叶えた、日の当たる、美しく安全な家だった。

 家は、騎士団の厳重な警護の下にあり、外部の人間は誰も近づくことができない。ミサキは、誰の視線も、悪意も届かないこの場所で、最高の食材を使い、毎日究極の美食を作り続けていた。

 キッチンには、ミサキが丹精込めて育てた異世界と現代のハーブが並び、その香りだけで幸福感が満ちていた。

 ミサキは、自分の傍らで遊んでいる二人の幼い子供たちに目を細めた。彼らの瞳は、父親譲りの黄金色をしており、その味覚は、母親譲りの天才的な鋭敏さを持っていた。

 その日の夕方、騎士団の公務を終えたガイウスが帰宅した。彼は今や、辺境を統べる公爵となっていたが、ミサキの前ではただの夫だった。

「ミサキ。ただいま」

 ガイウスは、ミサキを見つけるとすぐに抱きしめた。その抱擁は、愛と独占欲に満ちていた。

「おかえりなさい、ガイウス様。今日の夕食は、あなたが子供の頃に食べたかったという最高の肉料理ですよ」

 ミサキが用意したのは、騎士団長としての激務を終えたガイウスのために、愛情と回復の魔術を込めた、極上のローストビーフだった。

 ガイウスは、まず一口、その肉を口に運んだ。彼の顔に浮かんだのは、冷酷さでも支配欲でもなく、ただただ満たされた、深い幸福だった。

「ああ、ミサキ。これだ。この味だ」

「君の料理は、いつも私をこの世で最も幸福な男にしてくれる。君なしの人生など、もはや無味乾燥な砂漠でしかない」

 彼は、ミサキの手を取り、指輪に口づけをした。

「君は、私の命の源だ。君の才能は、この家の中に、永遠に私と子供たちのためだけにある。君の望んだスローライフは、私という名の愛の檻の中で、最高の美食と共に永遠に守られる」

 ミサキは、ガイウスの冷酷で甘い囲い込みに、心から感謝した。

 彼女は、平凡なスローライフではなく、最強の男の独占的な愛と、究極の美食に満たされた、特別な人生を選んだのだ。

「ガイウス様。わたくし、この人生を選んでよかった。わたくしの愛する夫と、わたくしの最高の料理がある。これ以上の幸せはありません」

 ミサキは、愛する夫と子供たちに囲まれ、最高の美食と共に生きる永遠の楽園で、満面の笑みを浮かべた。

 辺境の騎士団長に強引に囲い込まれた女性は、世界から切り離された秘密の女王となり、究極の愛と永遠の安寧を手に入れたのだった。
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