僕とあいつ

chocolate

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一章

八話(生徒会)

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香緒が飛び出していった生徒会室には明日香と夕の二人が残った。

明日香はしゃーないな、と言う風にため息をついて、夕は何が何だかわからないようでこ首をかしげていた。

「副会長、何があったんですか?」

明日香はいっていいか迷ったが、それは後回しにして、

「とりあえず報告を先にしてくれ」

と言った。

夕は報告の続きをしはじめた。

「梅原弥生、先輩が帰宅途中にいかにも不良そうながらの悪い男たちに連れ去られたと。教えてくれた生徒は、…」

生徒は?明日香が目でうながすと、夕は目を伏せながら、

「それが…わからないんです。」と言った。

それにたいして明日香は「わからない?」と聞き返す。

「教えてくれた生徒は、伝えてくれてすぐにいってしまい、名前も聞けなかったんです。ただ…」

「ただ?まだ何かあるのか」

夕は言っていいのか迷っている風に視線を泳がせて小さな声で告げた。

「その…生徒会長の姿に似ていたんです…。」

まさか…聞いた事がある。家のことがお互い話題になったとき、ちらっと腹違いの弟がいると。しかも勝手に敵意を持っていていちいち突っかかっていると。

「…副会長?」

夕が訝しむように明日香を見る。

「何か知ってるんですか?」

うーん、知られてもいいのか、ダメなのか、まぁ今はまだ、とりあえず香緒に言わねぇと。

明日香は「なんでもない。まずはその梅原弥生の捜索に当たってくれ。」とだけ、夕のピンク色の瞳を見ながら言った。

「了解です」

少し様子がおかしいが、夕は他の役員に伝えるべく退出していった。


***********************

夕は一人で悶絶していた。


副会長かっこよすぎる…!!あの紫色の瞳に見つめられて爆発するかと思った。。。態度に出すぎてたかな、、うわ…はずいな。
しかもあの生徒会室の中ホテルかよッてぐらい高級すぎるしあの副会長の美貌にベストマッチしてるうああああ。

はっ…しまった。事件のことを皆に伝えないと。副会長に怒られる…あ、でも怒ってる副会長も素敵だろうな、うん。

じゃなくて!!いかないと!!

一人で百面相したあと、慌てて他の役員がいるであろう教室に走っていった。

そして風紀委員に「こら!廊下を走るな~!」と怒られたのはまた別の話。











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