1 / 16
転校生
しおりを挟む
告白してフラれるくらいなら友達のままでいい。
そんなことを考えたことがある人はどれくらいいるのだろうか。
自分とあの人では釣り合わない。そもそも生きている世界が違いすぎる。そんなふうに好きな人との何か絶望的な壁があってそう考える人も少なくないだろう。
「ねえねえ、姫ちゃん」
わたしの隣から包み込まれるような優しい声が聞こえる。
姫ちゃんこと高槻姫華。これがわたしの名前だ。どこにでもいる平々凡々な人間なのに名前負けしている自分にひどくコンプレックスがある。
「どうしたの?」
「今日占い最下位だったんだけど。やばいよね」
そう儚げに話しているのは桜庭夢叶。わたしの親友で幼稚園からの幼なじみである。嬉しいことに夢叶もこんなわたしのことを親友と思ってくれているようで、昔からずっと仲良くしてもらっている。
肩ぐらいの長さまで伸ばされた夢叶の髪の毛が風に揺れ、その時に放たれた夢叶の甘い香りがわたしの鼻腔をくすぐり、その匂いにわたしは心を安らげる。
(ああ…… 落ち着くなあ)
実は夢叶はわたしが好きだった人。
そう、好きな人ではなく好きだった人。
夢叶への恋心を自覚したのは二年前。わたしたちが中学二年生の頃。人間関係で上手くいってなかったわたしを夢叶はずっと隣で支えてくれた。
そんな夢叶を好きになっていくのに時間はかからなかった。
当時のわたしは夢叶と恋人関係になりたいという、なんともまあ希望に満ち溢れたことを考えていた。
だからわたしは何度も何度も夢叶に告白しようと考えた。何度も何度も考えて、さらに考えて、考えに考えぬいて結局やめた。
わたしにはどうしても告白はできなかった。
先程言った絶望的な壁がわたしたちの間にはいくつも存在する。
夢叶は可愛くて明るいクラスの人気者。対してわたしは孤独な一匹狼。高校に友達と呼べる人は夢叶以外にいない。
そしてなにより一番はわたしたちの前にエベレストよりもはるかに高い性別という壁が立ちはだかっていたことだった。
この世に女性として生をうけた以上、壊すこともよじ登ることも叶わない壁だ。
そんなどうしようもない事実を受け入れて、わたしは夢叶のことを諦めた。
まあつまりはわたしの勇気が足りなかったのだ。
この関係が壊れてしまうのが怖い。
それならこのままでいい。ただ夢叶の近くにいられれば、それでいい。
わたしはもう親友という夢叶の特別枠をもらえているだけで満足している。
これ以上は何も望まない。
「それは緊急事態だね」
「あ、どうでもいいみたいに思ってるでしょ!?」
「思ってない思ってない」
夢叶は毎日見ているネットの占いサイトの結果をまあまあ、いや、割と本気で信じている方である。
「それ思ってる言い方!」
「あははっ、ごめんって」
「でもね、わたし今日はもうラッキーガールなんだよ」
「なんで?」
「ラッキーアイテムが『好きな人』だったから! 姫ちゃんと一緒にいるから今日は一日大丈夫なんだ!」
「…………」
この子はこういうことを軽々しく言うものだから本当に心配になる。
わたしぐらいになるとこれは友達としての「好き」だとわかる。
それ以上もそれ以下もない。
でも夢叶のことをよく知らない人はどうだろうか。
きっとこの夢叶の「好き」に惑わされて、「え、桜庭さん俺のこと好きなのかな? え、え!?」と心をドキドキとさせるに違いない。
「うーん、でも人ってアイテムに入るの? その占いサイト怪しくない?」
「あ、怪しくないもん! 大丈夫だもん!」
「いやそれ怪しいって思ってる言い方」
こういうところが可愛いなー、好きだなーと思う今日この頃。
ちなみに好きに深い意味はない。
こんな他愛もない言い合いをしているとわたしたちはいつの間にか学校に到着していた。
「じゃあまた放課後ね、姫ちゃん!」
「うん、また放課後」
わたしと夢叶は残念なことにクラスが違う。
わたしは二階に、夢叶は三階に教室があるので、階段の前で夢叶とはお別れになってしまう。
夢叶と別れたあと、教室に着いたわたしはすぐに隅にある自分の席に腰掛ける。そして耳にイヤホンをはめ、机にうずくまる。
いつもはこんな感じで机に伏せていたり、特に何もない窓の外の景色を眺めたりして朝の時間を潰している。
わたしにはこのクラスどころかこの学校に夢叶以外の友達と呼べるものはいない。
わたしが中学生の時の同級生曰く、わたしにはどこか近寄りがたい雰囲気があるらしい。そのせいか誰もわたしに話しかけてこない。
(はあ、退屈だ)
授業を受けて、お昼ご飯を食べて、また授業を受けて家に帰る。そんな日常にわたしはどこかつまらなさを覚えていた。
これといった夢もないし、大学に進学したところでやりたいこともない。なんのために学校に通っているのかもわからない。
それでもわたしが学校に行こうと思うのは登下校の時間に夢叶に会えるから。
夢叶がいなければ、わたしは学校をサボってばかりいたことだろう。
そんなことを考えていると、イヤホンから流れる音楽をこえてチャイムの音がわたしの耳に突き刺さる。
もう朝のHRの時間がきてしまったみたいだ。
わたしは耳からイヤホンを外し、ため息をつきながら重い頭を上げる。
うちのクラスの担任は話が長い。昨日こういう映画を見たとか、こういうものを食べたとか、そんなつまらない話を永遠と話し続ける。先生が何をしたって興味が沸くことなんてないのに。
「はい、今日はHRの前にお知らせがあります! なんとこのクラスに転校生がやってきましたー!」
先生がそう言うと教室中がざわつき始める。
(転校生? 今の時期に?)
今は高校一年生の七月。もうすぐ夏休みだというこの時期に転校生なんて珍しいな、なんて思っていると、ふとわたしの隣の空席が目に入った。
わたしは辺りを見渡す。他に空いている席はなさそうだ。
誰も座っていない寂し気なオーラを放っている隣の空席さんが「ここに転校生が座るよ!」とわたしに語りかけてくるように感じた。
わたしの席は一番後ろの列の左から二番目。結構気に入ってたのに、転校生の隣の席なんて絶対面倒なことになりそうだ。
わたしは頬杖をつきながら、周りにバレないように小さくため息を漏らす。
「じゃあ朝雛さん、入ってきてください!」
騒いでいたクラスメイトたちは静まり返り、じっと転校生の登場を見守っていた。
わたしも教室の扉付近を注視した。
すると黒髪を靡かせた転校生が教室に姿を現した。
「初めまして、朝雛沙耶です。みなさん、これからよろしくお願いします」
そう言って転校生が深く礼をした。
とても簡潔な自己紹介だった。これだけだとそっけないと思われそうなものだけど、この転校生にはこれ以上の自己紹介は必要なさそう。
どうしてか。
それは転校生が二度見すらできないほどの美人だったからだ。
目が大きく、とても凛とした顔立ちなのは一番後ろの席からでもわかるほどだった。腰まで長く伸ばされたストレートの髪の毛はアホ毛一本見当たらないほどのサラサラ具合。それに加えて身長も高く、スタイルも抜群。
例えるならば、どこかの絵本に出てくる王子様の女性バージョンといったところだろうか。
転校生はわたしにそんなイメージを与えてきた。
これは親しみのあるような自己紹介なんてしなくても自然と人は寄ってくることだろう。
転校生の自己紹介が終わって、すぐにクラス中がざわめきを取り戻す。やはり周りからは美人、可愛い、かっこいいなどの感想が聞こえてくる。
「はい、みんな静かにー。いろいろ聞きたいことはあるとおもうけど、HRが終わってからにしてください。じゃあ朝雛さんはあそこの空いてる席に座って」
「はい」
(ああ……)
わたしの悪い予想はやはり的中。先生が指をさした方向はわたしから少し左にそれた隣の席だった。
転校生はクラスメイトの熱視線を一心に受けながら悠々とわたしの隣の席に向かって歩いてきた。
本当に綺麗な人だ。歩いただけでも絵になる。
(バイバイ空席さん)
「よし、じゃあHR始めまーす」
こうしていつも通りの朝のHRが始まっていった。転校生が来たからとかは一切関係なく、相変わらず先生の話は長かった。
☆
「──それとまだ朝雛さんは学校に来たばかりだからみんないろいろと教えてあげてね。うーん、そうだな…… 高槻さん! 今日の放課後、朝雛さんに校舎を案内してあげて!」
来た。
これが隣の席が転校生でめんどうなことその1。
隣の席だからという理由だけで先生から何かと転校生のお世話を押し付けられてしまうこと。もちろん転校生が悪いわけではないことはわかっている。
「わっかりましたー……」
(なんでわたしが……)
「じゃあHR終わり! みんな今日も頑張りましょう!」
そう言って先生が職員室に帰って行くと、すぐに転校生の周りに人がわらわらと集まり始める。そしてすぐに転校生の席の周りは人で埋め尽くされる。
これがめんどうなことその2。
転校生の周辺が騒がしくなる。それはつまり隣の席であるわたしの周りも騒がしくなるということ。ただでさえ転校生なんて周りに人が集まるものなのにこの美人さだと当分この騒がしさが続くだろう。
一時間目は移動教室だったので、わたしはさっさと机の中から教科書とノートを取り出して、その場の騒がしさから逃げるように教室を出て行った。
そんなことを考えたことがある人はどれくらいいるのだろうか。
自分とあの人では釣り合わない。そもそも生きている世界が違いすぎる。そんなふうに好きな人との何か絶望的な壁があってそう考える人も少なくないだろう。
「ねえねえ、姫ちゃん」
わたしの隣から包み込まれるような優しい声が聞こえる。
姫ちゃんこと高槻姫華。これがわたしの名前だ。どこにでもいる平々凡々な人間なのに名前負けしている自分にひどくコンプレックスがある。
「どうしたの?」
「今日占い最下位だったんだけど。やばいよね」
そう儚げに話しているのは桜庭夢叶。わたしの親友で幼稚園からの幼なじみである。嬉しいことに夢叶もこんなわたしのことを親友と思ってくれているようで、昔からずっと仲良くしてもらっている。
肩ぐらいの長さまで伸ばされた夢叶の髪の毛が風に揺れ、その時に放たれた夢叶の甘い香りがわたしの鼻腔をくすぐり、その匂いにわたしは心を安らげる。
(ああ…… 落ち着くなあ)
実は夢叶はわたしが好きだった人。
そう、好きな人ではなく好きだった人。
夢叶への恋心を自覚したのは二年前。わたしたちが中学二年生の頃。人間関係で上手くいってなかったわたしを夢叶はずっと隣で支えてくれた。
そんな夢叶を好きになっていくのに時間はかからなかった。
当時のわたしは夢叶と恋人関係になりたいという、なんともまあ希望に満ち溢れたことを考えていた。
だからわたしは何度も何度も夢叶に告白しようと考えた。何度も何度も考えて、さらに考えて、考えに考えぬいて結局やめた。
わたしにはどうしても告白はできなかった。
先程言った絶望的な壁がわたしたちの間にはいくつも存在する。
夢叶は可愛くて明るいクラスの人気者。対してわたしは孤独な一匹狼。高校に友達と呼べる人は夢叶以外にいない。
そしてなにより一番はわたしたちの前にエベレストよりもはるかに高い性別という壁が立ちはだかっていたことだった。
この世に女性として生をうけた以上、壊すこともよじ登ることも叶わない壁だ。
そんなどうしようもない事実を受け入れて、わたしは夢叶のことを諦めた。
まあつまりはわたしの勇気が足りなかったのだ。
この関係が壊れてしまうのが怖い。
それならこのままでいい。ただ夢叶の近くにいられれば、それでいい。
わたしはもう親友という夢叶の特別枠をもらえているだけで満足している。
これ以上は何も望まない。
「それは緊急事態だね」
「あ、どうでもいいみたいに思ってるでしょ!?」
「思ってない思ってない」
夢叶は毎日見ているネットの占いサイトの結果をまあまあ、いや、割と本気で信じている方である。
「それ思ってる言い方!」
「あははっ、ごめんって」
「でもね、わたし今日はもうラッキーガールなんだよ」
「なんで?」
「ラッキーアイテムが『好きな人』だったから! 姫ちゃんと一緒にいるから今日は一日大丈夫なんだ!」
「…………」
この子はこういうことを軽々しく言うものだから本当に心配になる。
わたしぐらいになるとこれは友達としての「好き」だとわかる。
それ以上もそれ以下もない。
でも夢叶のことをよく知らない人はどうだろうか。
きっとこの夢叶の「好き」に惑わされて、「え、桜庭さん俺のこと好きなのかな? え、え!?」と心をドキドキとさせるに違いない。
「うーん、でも人ってアイテムに入るの? その占いサイト怪しくない?」
「あ、怪しくないもん! 大丈夫だもん!」
「いやそれ怪しいって思ってる言い方」
こういうところが可愛いなー、好きだなーと思う今日この頃。
ちなみに好きに深い意味はない。
こんな他愛もない言い合いをしているとわたしたちはいつの間にか学校に到着していた。
「じゃあまた放課後ね、姫ちゃん!」
「うん、また放課後」
わたしと夢叶は残念なことにクラスが違う。
わたしは二階に、夢叶は三階に教室があるので、階段の前で夢叶とはお別れになってしまう。
夢叶と別れたあと、教室に着いたわたしはすぐに隅にある自分の席に腰掛ける。そして耳にイヤホンをはめ、机にうずくまる。
いつもはこんな感じで机に伏せていたり、特に何もない窓の外の景色を眺めたりして朝の時間を潰している。
わたしにはこのクラスどころかこの学校に夢叶以外の友達と呼べるものはいない。
わたしが中学生の時の同級生曰く、わたしにはどこか近寄りがたい雰囲気があるらしい。そのせいか誰もわたしに話しかけてこない。
(はあ、退屈だ)
授業を受けて、お昼ご飯を食べて、また授業を受けて家に帰る。そんな日常にわたしはどこかつまらなさを覚えていた。
これといった夢もないし、大学に進学したところでやりたいこともない。なんのために学校に通っているのかもわからない。
それでもわたしが学校に行こうと思うのは登下校の時間に夢叶に会えるから。
夢叶がいなければ、わたしは学校をサボってばかりいたことだろう。
そんなことを考えていると、イヤホンから流れる音楽をこえてチャイムの音がわたしの耳に突き刺さる。
もう朝のHRの時間がきてしまったみたいだ。
わたしは耳からイヤホンを外し、ため息をつきながら重い頭を上げる。
うちのクラスの担任は話が長い。昨日こういう映画を見たとか、こういうものを食べたとか、そんなつまらない話を永遠と話し続ける。先生が何をしたって興味が沸くことなんてないのに。
「はい、今日はHRの前にお知らせがあります! なんとこのクラスに転校生がやってきましたー!」
先生がそう言うと教室中がざわつき始める。
(転校生? 今の時期に?)
今は高校一年生の七月。もうすぐ夏休みだというこの時期に転校生なんて珍しいな、なんて思っていると、ふとわたしの隣の空席が目に入った。
わたしは辺りを見渡す。他に空いている席はなさそうだ。
誰も座っていない寂し気なオーラを放っている隣の空席さんが「ここに転校生が座るよ!」とわたしに語りかけてくるように感じた。
わたしの席は一番後ろの列の左から二番目。結構気に入ってたのに、転校生の隣の席なんて絶対面倒なことになりそうだ。
わたしは頬杖をつきながら、周りにバレないように小さくため息を漏らす。
「じゃあ朝雛さん、入ってきてください!」
騒いでいたクラスメイトたちは静まり返り、じっと転校生の登場を見守っていた。
わたしも教室の扉付近を注視した。
すると黒髪を靡かせた転校生が教室に姿を現した。
「初めまして、朝雛沙耶です。みなさん、これからよろしくお願いします」
そう言って転校生が深く礼をした。
とても簡潔な自己紹介だった。これだけだとそっけないと思われそうなものだけど、この転校生にはこれ以上の自己紹介は必要なさそう。
どうしてか。
それは転校生が二度見すらできないほどの美人だったからだ。
目が大きく、とても凛とした顔立ちなのは一番後ろの席からでもわかるほどだった。腰まで長く伸ばされたストレートの髪の毛はアホ毛一本見当たらないほどのサラサラ具合。それに加えて身長も高く、スタイルも抜群。
例えるならば、どこかの絵本に出てくる王子様の女性バージョンといったところだろうか。
転校生はわたしにそんなイメージを与えてきた。
これは親しみのあるような自己紹介なんてしなくても自然と人は寄ってくることだろう。
転校生の自己紹介が終わって、すぐにクラス中がざわめきを取り戻す。やはり周りからは美人、可愛い、かっこいいなどの感想が聞こえてくる。
「はい、みんな静かにー。いろいろ聞きたいことはあるとおもうけど、HRが終わってからにしてください。じゃあ朝雛さんはあそこの空いてる席に座って」
「はい」
(ああ……)
わたしの悪い予想はやはり的中。先生が指をさした方向はわたしから少し左にそれた隣の席だった。
転校生はクラスメイトの熱視線を一心に受けながら悠々とわたしの隣の席に向かって歩いてきた。
本当に綺麗な人だ。歩いただけでも絵になる。
(バイバイ空席さん)
「よし、じゃあHR始めまーす」
こうしていつも通りの朝のHRが始まっていった。転校生が来たからとかは一切関係なく、相変わらず先生の話は長かった。
☆
「──それとまだ朝雛さんは学校に来たばかりだからみんないろいろと教えてあげてね。うーん、そうだな…… 高槻さん! 今日の放課後、朝雛さんに校舎を案内してあげて!」
来た。
これが隣の席が転校生でめんどうなことその1。
隣の席だからという理由だけで先生から何かと転校生のお世話を押し付けられてしまうこと。もちろん転校生が悪いわけではないことはわかっている。
「わっかりましたー……」
(なんでわたしが……)
「じゃあHR終わり! みんな今日も頑張りましょう!」
そう言って先生が職員室に帰って行くと、すぐに転校生の周りに人がわらわらと集まり始める。そしてすぐに転校生の席の周りは人で埋め尽くされる。
これがめんどうなことその2。
転校生の周辺が騒がしくなる。それはつまり隣の席であるわたしの周りも騒がしくなるということ。ただでさえ転校生なんて周りに人が集まるものなのにこの美人さだと当分この騒がしさが続くだろう。
一時間目は移動教室だったので、わたしはさっさと机の中から教科書とノートを取り出して、その場の騒がしさから逃げるように教室を出て行った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる