偶像は神に祈る夢をみる

なめこ玉子

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神様の目覚め 3

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142番の神様の目覚めに対して、
それを祀っていた第142番教会に務める三人の反応は三様だった。

神父様は、目覚めたあの少年の仮宿となる部屋を抑えたり、
あれこれと事務的な作業をしているかと思うと、
急に思い立ったように教会の掃除を始めあちこちをピカピカに磨いた。
いつでも彼の身柄を中央教会から預かれるように忙しなく動き回る。

対象に、リサさんはめっきり教会に顔を出さなくなった。
夢見を送り出すべき御神体もなかければ私の仕事はないでしょといった感じだ。
なにか調べるとはいっていたが、ただサボってるのかもしれない。

僕はと言うと、どっちつかずだ。
神父様の手伝いを買って出たりはしたものの、
結局は手持ち無沙汰なままぼーっと日々を過ごした。

そんな折、一週間ほどがたった頃、いよいよ僕らは第0番宮に呼び出され、
142番様の身を引き受ける日がやってきた。

***

第0番宮殿は、教会の組織で唯一神様を持たない施設で、
他の教会とは明確に役割が違う。

宗教施設、研究施設としての意味合いが強い他の教会に対して、
ここは完全に行政のための施設であった。

「き、緊張しますね。っと言うかトイレ」
僕は緊張のあまりもよおしてしまい、そばに居た二人に離席を告げた。

「さっさとすませなよ。もうすぐだから」
リサさんは、案外落ち着いた面持ちだ。

「……」
神父様の方はさっきから一言も話さない。顔が凍りついていた。

「…行ってきます」
僕は立ち上がり待合室をでる。

0番宮はでかい。なんたってこの街で一番大きい施設だ。
僕はその大きさに戸惑いながら廊下を右に、左に曲がる。

なんとか用をたして、部屋に戻ろうと廊下を来たときとは逆に曲がる。
誰も居ない廊下、窓枠から漏れる光に照らされる様に一人の少女がたっていた。

歳は僕より少し下だろうか?
おかっぱの頭は真っ黒で、少しだけ不思議な雰囲気をまとっている。

「あなたにも聞こえる?」
後ろを通り過ぎようとしたとき少女が言葉を発した。

あたりを振り返ってみるが誰もいない。
どうやら僕に話しかけたようだ。

「何が聞こえるの?」
戸惑いながらも返事をする。

「歌だよ」
あどけない表情で振り返った。

耳を澄ませてみる。だけど歌なんて響いてはこない。
「僕には何も聞こえないけど?」

「そっか、あなたには聞こえないんだね」
僕の顔を覗き込む。
「じゃあ、また後で会いましょう」
そう言うと、彼女は微小を残してトテトテと走り去った。

僕はちょっとだけ立ち尽くした後、
思い出したように急いで部屋に引き返した。
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