異世界の神と地球の聖女

りかちょぴ

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真実とは…

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その夜、ロザリオが迎えにきてケイトの店に行く。ロザリオはフードを取りりかと一緒にお酒を飲みながら語り合った。まゆみがお姉ちゃんじゃない事を疑う。りかは神の力で地球に飛ばす事を考える「それ、本当にまゆみだよ」と声が聴こえる「本当?」(本当)と聴こえたけど、やっぱり違う気がする。私はまゆみの事を話す。まゆみは町の女の子と仲良くなり色々な男性と一緒にお酒を呑んだり話しをしたり「なぁ、ロザリオ本当はどっちが好きなんだ?」と聞かれる始末「本当も何も最初からりかだぞ」と言うと男はまゆみに「お前の勘違いだよ」と言う。「どっちの味方なの?」「そりゃ、ロザリオの味方だよ」まゆみは大きな溜息をついた。その次の日私は町の女の子と話しをしていた。「私ね、今好きな人がいるの」「どんな人?」「ロザリオさんの知り合いのユリウスっていう人。かっこ良くて一目で好きになっちゃった」「ロザリオに聞いてみようか?」「うん」連れてきてって言ったら連れて来てくれるかなぁ?
「そうだと嬉しいな」「あっ仕事行かなくちゃ」「またね」そういうと、その女の子はその場からいなくなった。

私はロザリオにユリウスさんの事を聴く。「何?ユリウス?」「んとね、友達がユリウスさんの事を好きで一緒に連れて来てくれないかって話」「なんだ…でも無理だ」「なんで?」「婚約者がいる」「うそ?」「ホント」「どうやって言おうかな…」ユリウス「ん?自分で断れ」「いいですよ」そしてケイトの店でユリウスはエミリアに婚約者がいる事を告げた。「そう、かぁ…いない方が珍しいよね、ありがとうございました」エミリアはそう言うと帰って行った。「ロザリオ様」「なんだ?」「お父上様が帰ってくるように、と」「わかった」「りか一緒に来てくれ」「どちらにですか?」「ノーズン王国だ」「遠いですね」「船なら早いだろ」「まあ、確かに」オルファンはそう口にした。ロザリオはドレスを一式用意した。そして一路ノーズン王国に旅立った。船なので照り返す日差しが直撃する私の肌は赤くなっていた。日焼けはしないけれどその分赤くなってしまうのだ。近づくにつれてどんどん寒くなっていった。赤くなった肌も元の肌に戻っていった。「冬か」「いえ、春です」船の船長室で美しいドレスに着替えて王宮に足を踏みいれた。「ただいま戻りました」ロザリオの声が謁見室に響いた。「お前の帰りを待ちわびていたぞ」「で、隣の女は何だ?」「私と付き合っている女性です。」「名を梨花.ローズマリー.スペンサーと言います」「お前には婚約者が居たはずだが?」「私は此方にいるりかと婚約したいと考えております。」「…‥うむ」「梨花殿」私はこうべを垂れた。「平民ふぜいが」と声が聴こえる。「‥‥口を開けてもいいぞ」「わたくしは聖精霊国の公爵の位を持っております。そして、聖精霊国の聖女でもあります。」「聖女」周りがざわつき陛下の一言で静まった。「良くやった。ミレーヌ嬢には悪いが婚約解消をしてもらいりか殿と婚約する旨を伝える。ロザリオ、城を案内してやれ」「はい。父上」「じゃあ、行こう」梨花は本当の事を言えなかった。神と言っても信じてもらえなかっただろうと思ったからだ。
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