アレクサンドライト星

りかちょぴ

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アレクサンドライト星〜1話〜

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アレクサンドライト星 神と精霊と人間が暮らす星。
精霊とは、エルフ、ドワーフ、小人、獣人、人魚、ドラゴンこの5つだ。この5つには、それぞれ国がある。それらを纏めたのが、精霊帝国という。
精霊帝国の皇帝陛下はこの私。マリーローズ。執務室で仕事を終えると、私はお城から出て自分の好きな場所に行く。


「りかちゃーん」「剣習ってるの?」「うん」「今日、飲みに行かない?」「お金持ってない」「そっかぁ」「じゃ、また今度ね」「わかった」梨花と離れると花屋に向かった。色とりどりの花を買って家に向かう途中人にぶつかりそうになった。
「ごめんなさい」
「大丈夫か?」ぶつかりそうになった人の隣にいた男性がそういう。「シルバー」「それ、誰に言ってる?」「勿論この子」「すいません。大丈夫です。」「……」そういうとお辞儀をしてその場を離れた。

私は家に帰ると早速お花を活ける。

私の家は、花屋の隣の階段を上がった所にある。とても変わった形をしている中位のアトリエが付いてる家だ。

「マリーいる?」「どうしたの?梨花ちゃん」「飲みに行かない?」「良いけどお金は?」「オルファンから貰った」「何処行く?」私達は同じエリアにある港町のケイトの店に行く事に決めた。
「何飲もうかな」「どんなお酒が置いてあるの?」まず…と教えながら向かう。「じゃ、ワインにしようかな」「私は山葡萄酒にする。」「山葡萄酒ってどんなの?」「ちょっと甘味のあるお酒だよ」

ケイトちゃんのお店に着くと「いらっしゃいませ」と聞こえる。
私達はそれぞれお酒を頼みお酒を手に取ると好きな場所を選んで飲み始めた。
ケイトちゃんのお店は前金制で、お客はそれぞれお酒を頼み支払うのだ。

私は梨花に山葡萄酒を勧めてみた。
「これ、美味しいね」「巨峰酒みたいな物なんだね」と梨花はそういい、私はうなづいた。

「エルフになって何か変わると思ってたけど、何も変わらないの」「神も同じだよ」「自分が変わろうとしない限り、何も変わらないのかも」「そうだよね」「ところで、剣の腕は上達した?」「どうだろう?型は進んでるけど」と梨花はそう答えた。

「マリーはどう?」「ん~、相変わらずかなぁ」と梨花に答えながら山葡萄酒を口に運び次何を飲もうか思案していた。

入り口付近で声が聞こえる。
「あの子お前にぶつかりそうになった子だぞ」「……」彼らは、私達の方にくると「……一緒に飲まないか?」と言った。

「俺はシャドー」「俺はログナだ」
「私は一緒に飲んでも良いよ」と梨花が言ったので私も梨花がいいならと「いいですよ」と答えた。2人はドンプクというお酒を頼み名前を訊かれた。「私は梨花」「こっちはマリー」「マリーかよろしく」「はい。よろしくお願いします」「よろしく」「ああ、よろしく」「持って来たぞ」「もう、自己紹介したのか?」シャドーは私達の名前を聞いて「出逢いに」「出逢いに」と乾杯した。

「ケビン、ドンプクロック」「5ギル」ギルとは銀貨の事。「いいのに」「酒に誘ったの俺たちだから」そう、ログナが言うとケビンにお金を渡した。「ケビン」ケビンがお酒を私に渡すと「私もドンプクロック」と梨花がすかさずそう伝えた。これは、シャドーさんが支払ってくれた。

美味しいとマリーがいうと「だろ?」「安いわりには美味しいんだよな」とログナが言うとシャドーはうなづいた。

「さっきは何を飲んでたんだ?」「私はワイン」「高いの飲んでたんだな」とログナが言う「マリーは?」「山葡萄酒」「へぇ、甘かったろ?」「うん。でも好きなんだ」とログナの問いにそう答える「あんまり飲むと酔いまわるぞ」ログナがそう言うと、マリーはそんなに飲まないよ。と答えた。「もう、酔ったの?」「何で?」「う~ん、う~んって言ってるからだろ?」とシャドーが言った。

「違うよ。私はログナさんと喋りたいの」「そうだったんだ。ごめん、気付かなかった」そう、マリーがいうと「俺はどっちかというとログナはマリーと喋りたい様にしか見えないんだよな」(よく、分かったな)(…お前のタイプだろ)
「何2人で話してるの?」「こっちの話」
「ちょっとお手洗いに行って来ますね。梨花行こ」「うん」(人間に戻るんですか?)(そう)(そうですか)「終わったよ。」「はぁ、戻って来たぞ」「梨花ちゃんは?」「この子だよ」「お化粧落としただけなんだけど」「へぇ…」2人はそう言った後可愛いね。と言った。「ありがとう」「世辞じゃない」

私、そろそろ帰るねと言うと「送るよ」と言われたが「…‥ここから近いから大丈夫」「近い?」「近いよ。マリーの家だろ?」ケビンがわって入ってきた。「知ってるのか?」「まぁね」「どこだよ?」「あの変わった形の家」「へぇ」「また、一緒に飲もうな」「ええ、また。」「俺も帰るわ」「シャドーもか?」「だから、送らせて?」「ふふ、いいよ」そう答えるとシャドーはさり気なくエスコートしてくれた。「じゃ、な」「はい。ありがとうございました」

その後、ルシファが訪ねてきた。
「何か飲む?」「何がある?」「ワインとか」色々と言うと「じゃ、ワイン」ワインをキッチンの方から持ってくると、「デキャンタで持って来たのか」「ん。飲むでしょう?」「まぁな」
玄関のチャイムが、鳴った。「シャドーさんどうしました?」「ルシファ来てるだろ?」「はい。どうぞお入りください」「俺も入る」「私も」「ふふ、どうぞ」

シャドーさん、ログナさん、梨花ちゃん、まゆみさんが訪れた。

「今日はお客さまが多いですね」
「そうね。」「何飲んでるの?」「ワイン」
「私も飲みたい」「そこにグラスがあるので勝手に飲んで下さい」「じゃ、頂きます」

「ルシファと知り合いだとはな」
私は微笑みながら「昔からの腐れ縁みたいなものです。」「それはそうと、マリアンヌさんは?」「呼んでも良いのか?」勿論です。変な誤解されても困りますからとマリーは言う。

「おかわりしますか?」「お願いする」
「何処に置いてあるの?」私はキッチンの地下を指差す。「ここ?」「うん。取ってくるね」「わかった」デキャンタで持ってくるとまゆみさんやログナさん、シャドーさんもワインを注ぐ。芳香な香りが鼻をついて口に含むと濃厚な葡萄の味が口いっぱいに広がるこのワインは地球の有名なワインだ。

マリアンヌさんが、訪れるとルシファはマリアンヌさんにワインを飲ませた。「これ、欲しい」「店に置きたいって事?」「うん」それは、無理とマリーが言った。幽体ではもう造られてないから。とルシファに伝えた。
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