堕神剣 神剣と名乗る少女が住み着いて戦わせようとしてくるんだが

ペロロンチーノ

文字の大きさ
29 / 44

奇跡の救助劇 2

しおりを挟む
名も無き男達side


「あいつすげぇな、、あのモンスターの大群相手に渡り合えてるぞ」

「ああ、、このままなら本当に助かるんじゃないのか?」


俺たちの目の前にはあまりにも異常な光景が広がっていた。
突然現れて俺たちを助けに来た男、後ろには配信用のカメラらしきものが浮いていることから配信者だとわかるが今まで見たことがない男だった。

その男は全身に白い鎧を身にまといながらモンスターの大群に向かって突き進んでいく。
剣から斬撃らしきものを飛ばし遠距離から斬り裂いては近付いてきたモンスターをそのまま剣で斬り裂いていく。

まだ生きている遠距離のモンスターに駆け出したと思ったら一瞬にして近付き蹴りを打ち込んで止めを刺し、近くの敵を斬り裂く。モンスターの攻撃が打ち込まれても鎧の前になんのダメージも通っていないのか気にした様子もなくそのまま戦闘を続行している。

空中に飛び上がって斬撃らしきものをモンスター相手に放ちそのまま足の裏からなにかを噴出し、急加速をして相手に近付いて止めを刺す。
そんなことを繰り返している男に頼るしかなかった。


俺たちとはまるでレベルが違う戦闘に俺も相方も言葉を失い黙って見ていることしか出来ない。
俺たちのレベルでは加勢に入ることすらおこがましいためそれで良かったのだと思う。


最初は軽い気持ちでダンジョンにやってきた。ここのダンジョンは人気がなく人もほとんどいないため狩場で困ることはないが稼ぐとなるとイマイチだ。
だからこそ配信者がやっていた虫集めのお香を使い効率よく稼ぐ手段を真似してみた。
その結果、俺は満身創痍でいつ倒れてもおかしくない状況、相方は喚いて戦えずモンスターを呼び寄せるだけになってしまった。


最初は上手くいっていたが途中から2人だと対処がきつくなり始めた。まだ前のモンスターを倒してない内に次のモンスターがきてそのうち囲まれてしまった。
それでも必死に抗って戦ったが数の暴力には勝てずに段々と攻撃を受けてしまいそれを見た相方は恐怖に飲まれたのか戦うことができなくなり騒ぎ始めた。

虫系統のモンスターは音に敏感で大声など発してしまえば直ぐに寄ってくる。
その事は俺も相方も理解していてお互いに注意していたはずだったが、それでも恐怖に飲まれた相方はそんなこと頭から抜け落ちてしまったのだろう。

虫寄せのお香と大声、最悪のコンビネーションでモンスターはこれまで見たことない大群にまで増え始めてしまった。
もはや俺だけで対処は無理だと諦めていた時に突然Gの大群にどこからか攻撃がやってきた。

Gの大半は倒されてモンスター達も攻撃がやってきた方向を向いた。
その瞬間俺たちの目の前のモンスターが切り裂かれたと思うと白い鎧を身につけて手には神々しい剣を持った男が現れた。


男は俺たちを助けに来てくれたらしく既に救助要請もしてくれたらしい。
そんな男に相方は罵倒を始める。元はと言えば俺たちの自業自得なのでわざわざ助けに来てくれた男を責めることなんて出来るはずもないのだが恐怖に飲まれ正気を失っている相方には関係ないらしい。


だが男はそんな相方に怒ることもなく優しく注意をするだけで加盟ギルドについて聞いてきた。
恐らくこの男も救助など期待が出来ないことに気付いているのだろう。


ただでさえ冒険者は自己責任なのにここは人気のないダンジョン、俺たち両方ともギルドには加盟してないのでギルドからの助けもない。


そのことを伝えると男は自分がモンスターの大群を倒して数が減ったら俺たちに逃げるように伝えてきた。
とても正気とは思えないその提案に相方は相も変わらずな大声で怒鳴り散らす。
そんな相方の様子にゲンナリしながら咎めようとするがそれより早く男が先程と同じように優しく窘める。

たしかに男の言うとおり助けが期待できない今その方法しかないのだが一人で大丈夫なのかと思うがそんな心配は無用だった。

男は俺たちの想像よりも遥かに上の力を持っていたらしくどんどんモンスターの数は減っていく。
遠距離から攻撃をしたかと思えば一瞬の内に近付いてモンスターを切り伏せる。
そんな光景を黙って見ていたが正気に戻った相方が呼びかけてきた。


「おい!モンスターの数が減ってきたぞ、今なら俺たちだけでも逃げれる、早く行こう!」

その言葉に少し戸惑ったが相方の言うとおりここは大人しく逃げた方がいいのだろう。明らかに俺たちは男の邪魔になっている。

「ああ、そうだな、俺たちがいてもなにも出来ない、邪魔をするだけだからな」


モンスターの注意が全て男に向いている隙に音を立てないように慎重にその場を離脱する。
もはやモンスターは全て男にターゲットを絞っていたため俺たちはまったく見向きもされずに逃げることができた。

「なんとか逃げれたな、、、」

「だな、あの男は大丈夫なのか?」

「俺たちが気にしても仕方ねえよ、向こうから逃げるように言ってきたんだから大丈夫だろ」


そうは言うがやっぱり罪悪感が心に残る。
だがあそこに残った所でなにも出来ることはない。なら俺たちがやれることをやるだけだ。

「このままダンジョンからでてダンジョン管理団体に事情を説明して早く来てくれるように頼もう。それぐらいしないとさすがにダメだろ!」

「まあ、そうだな。ならさっさとここから出ようぜ」


今いる4階層からダンジョンに出るまで今の俺の体なら時間がかかってしまうだろう。それでもなにもやらないよりはマシだ。助けがくるまでの間、男の無事を祈りながら相方とダンジョンの入口までかけていく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜

まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、 専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活   現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。   しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。   彼は大陸一の富を誇る名門貴族―― ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。   カイルに与えられたのは ・世界一とも言える圧倒的な財力 ・財力に比例して増大する規格外の魔力   そして何より彼を驚かせたのは――   彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。   献身的なエルフのメイド長リリア。 護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。   さらに個性豊かな巨乳メイドたち。   カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。   すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――   「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」   領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、 時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、   最強の御曹司カイルは 世界一幸せなハーレムを築いていく。 最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

処理中です...