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第1章

第11話 特訓しましょう(2)

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木刀を持って上から勢いよく振り下ろす。まずはこの基本の繰り返しだ。100回ぐらいやると腕に疲労が溜まってきた。この場合回復魔法を使ってもいいのだろうか。女神様が来たら聞いてみよう。休み休み素振りを繰り返していると女神様が来た。
「素振り終わった?よし、じゃあ今日は水魔法と光魔法の練習をやろう。まず水魔法を使って、魔力が枯渇しかけたら光魔法で回復。それの繰り返し。」
言葉で言われると簡単だが結構ハードだ。

「あの、女神様疲れた時って回復魔法を使っても大丈夫なんでしょうか。」
「うん、回復魔法は使う度回復できる量が徐々に増えていくから沢山使った方がいい。」
試しに僕のスキルを表示させてみる。前まで40%回復だったヒールが42%回復になっている。100回のヒールで1%上昇するみたいだ。今は一日に6回までヒールができ、キュアを使えば10回ほどできる。一日10回として100%回復ができるようになるまではまず1%あげるのに10日、回復できる量が増えるからもう少し早いだろうが、100%になるまでには580日くらいか。学園に入るまでには完璧にヒールが使えるようになるだろう。たしかヒールの上にも色々回復技があったようだがそれはどうやったら使えるようになるんだろうか…。
「ヒールは一応使えるしその先の光魔法に試しに挑戦してみようか。」
「その先……?」
僕がそう言うと女神様は僕の前に自分のステータスを見せた。
「これが私の光魔法のステータスなんだけど、ヒール、キュアの次に習得した魔法がシャイン。光魔法の少ない攻撃技でゾンビなんかの浄化もできる。」
浄化のできる攻撃魔法か、汎用性も高そうだ。
「シャイン、って唱えるだけで使えるんですか?」
「いや、初めのうちは詠唱がいるの、『光の女神よ、我に輝きを授けよ』って言って空に向けて手をかざすの。やっえみて」
「光の女神よ、我に輝きを授けよ」
そういって空に手をかざす。すると手の上に光の玉のようなものが現れて、その玉が輝きを増してくる。そしてそのまま真っ直ぐ飛んでいく。何メートルか飛んだところでパッと光が消えた。
「1回でできるなんて、素晴らしいです。今は私が魔法の結界を張っていたので消えてしまいましたが。」
自分のステータスを表示してみると水魔法の下に光魔法というカテゴリが新しくできている。
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