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家族になった人族のポムと魔族のポム
29.悪魔先生の野外授業
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悪魔先生に魔力の錬り方を何度も教わって、草原でいくつかの魔獣を倒したポムさんは意気揚々と荷馬車の上に立って意気込んでいました。
「さあ、魔獣達よ。魔力が向上したポム様にかかってきなさい。」
「あんた、威勢はいいけど、風が吹くとスカートがめくれてパンツ丸見えよ。」
ポムさんは、悪魔さんに恥ずかしい指摘をされてスカートを押さえて荷馬車にしゃがみ込んでしまいました。
「ちょっと何見てんのよエッチ。」
「別にあんたのパンツなんか見たって嬉しくもないわ。こんながさつな子に育てた覚えはないんだけどぉ。」
「私も悪魔さんに育てられた覚えはないわ。」
「あーら、どの口でそんな事を言うのかしらぁ。私が作るご飯が美味しいっていつもバクバク食べてるじゃない。あれじゃ私が育てたようなものよぉ。」
「うっ、…そうだけど。確かに悪魔さんの作るご飯は美味しい。でも、なんであんなに美味しいの。」
ポムくんもポムさんも、悪魔さんの作るご飯が大好きでした。
「でもねぇ、最近思ったのよぉ。料理のレパートリーが少ないから同じメニューになりがちなの。」
「今日、榊さんの所に行ったら料理のレパートリー増やせないか、レシピでも教えてもらおうと思っているの。」
悪魔さんは、成長期のポムくんに食べさせる料理を真剣に考えていました。
「わっ。私も料理やりたい。料理を作ってポムくんに食べてもらいたい。」
ポムさんは、あまり料理を作ったことはありません。でもポムくんに食べてもらいという意欲はあるようです。
「ちょっとぉ。私は真剣に考えているのよ。料理は遊びじゃないのよぉ。」
「私だって真剣よ。そりゃあ、料理は下手だけど、練習すればいつかきっとできるはずよ。」
「あんたの料理、以前食べたけどひどかったわぁ。私が来る前は、料理はポム様が作っていたんで
しょう。」
「うっ。それを言われると辛いの。だから言わないで。」
ポムくんは、頭をポリポリをかいていました。ポムさんが作る料理はお世辞が言えない程酷いものだったからです。
「ポム様は、ご両親を亡くされてからご自分のご飯はご自分で作ってらしたら、かなり美味しい
のよね。」
「ぼくのご飯なんて、自分で食べられればよかっただけから、村から貰ってきた物で作っただけなんだけどね。」
「でも、それであの味が出せるなら十分です。」
悪魔さんは、ポムくんの料理の腕前を高く評価しているようです。
水牛のみのたうろすが引く荷馬車は、ゆっくりと草原の街道を"ココ"の街へと向かって行きます。
「おや、近くにトロールがいるわね。あそこね。はーい、皆さん、近くにトロールが3体います。
どうすればいいですか。はい、ポムさん。」
「はーい、悪魔先生。私が魔法で倒します。」
「よろしいです。では、日頃の練習成果を見せてください。」
学校の課外授業のような会話の後、ポムさんが魔力を錬ったかと思うと魔法の詠唱なしに魔法を放ちました。
「いくわよー。"光の矢"。」
白く光る光の矢がトロールめがけて勢いよく飛んでいきます。
光の矢がトロールの胸の中央に当たると、トロールが地面に倒れ込み動かなくなりました。
ポムさんは、慌てず次の"光の矢"を放ちました。
これもトロールに向かって勢いよく飛んでいきます。
トロールは、光の矢が当たる直前に地面に体を伏せて避けました。
「おっ。トロールのくせに私の"光の矢"を避けるなんて生意気。」
そう言うとポムさんは、手の平をくいっと返す仕草をしました。
すると、トロールが避けたはずの"光の矢"が急に飛ぶ方向を変えて起き上がろうとするトロールの背中に命中しました。
トロールは地面に倒れこんで動かなくなりました。
最後のトロールが荷馬車に向かって走ってきます。
ポムさんは、魔法を炎魔法に変更してトロールに放ちました。
トロールに向かって炎の塊が勢いよく飛んで行きます。
トロールは、炎の塊を避けようと体を横に移動させましたが、炎の塊もトロールの移動に吸い寄せられるように移動してトロールの体に命中しました。
トロールの体は、あっという間に火だるまとなってやがて灰になって燃え尽きました。
「ポムさん、よくできました。魔法を放った後もちゃんと制御できていました。合格です。」
「これに満足しないで、もっと高見を目指して精進してください。」
「悪魔先生ありがとうございます。」
悪魔先生は、素直にポムさんを褒めました。がんばった子には、正しい評価をするのが悪魔先生の方針のようです。
トロールを倒した後、みのたうろすが引く荷馬車に揺られてのんびり進む荷馬車の先から、数頭の馬と馬車が走ってきました。
「すまん、この辺りにトロールが出たという通報があったのだが、見てはいないか。」
慌てて話かけてきたのは兵隊さんでした。
街道を進む馬車から遠くにトロールらしき魔獣がいるという通報を受けたので慌てて"ココ"の街から兵隊さんが魔獣の討伐に来たようです。
「それなら、私が魔法で倒しました。あそこにトロールが3体倒れていますが、もう他にはいないと思いますよ。」
ポムさんが兵隊さんにそう言うと、悪魔さんが荷馬車を進め始めました。
兵隊さん達は、慌てて草原に倒れているトロールに向かって走っていきました。
「すごいな、あんな小さな女の子がトロール3体を倒したのか。」
「この傷後は、どう見ても魔法だよな。」
「あんな子供がトロールを倒すなんて信じられんが、他に街道を走る馬車も馬もいないんじゃ嘘じゃないんだろうな。」
「俺達だけだったらトロール3体に苦戦してたよな。」
「俺達は子供に助けられたのか。」
兵士達は、街道をココの街へと進む荷馬車をずっと眺めていました。
「さあ、魔獣達よ。魔力が向上したポム様にかかってきなさい。」
「あんた、威勢はいいけど、風が吹くとスカートがめくれてパンツ丸見えよ。」
ポムさんは、悪魔さんに恥ずかしい指摘をされてスカートを押さえて荷馬車にしゃがみ込んでしまいました。
「ちょっと何見てんのよエッチ。」
「別にあんたのパンツなんか見たって嬉しくもないわ。こんながさつな子に育てた覚えはないんだけどぉ。」
「私も悪魔さんに育てられた覚えはないわ。」
「あーら、どの口でそんな事を言うのかしらぁ。私が作るご飯が美味しいっていつもバクバク食べてるじゃない。あれじゃ私が育てたようなものよぉ。」
「うっ、…そうだけど。確かに悪魔さんの作るご飯は美味しい。でも、なんであんなに美味しいの。」
ポムくんもポムさんも、悪魔さんの作るご飯が大好きでした。
「でもねぇ、最近思ったのよぉ。料理のレパートリーが少ないから同じメニューになりがちなの。」
「今日、榊さんの所に行ったら料理のレパートリー増やせないか、レシピでも教えてもらおうと思っているの。」
悪魔さんは、成長期のポムくんに食べさせる料理を真剣に考えていました。
「わっ。私も料理やりたい。料理を作ってポムくんに食べてもらいたい。」
ポムさんは、あまり料理を作ったことはありません。でもポムくんに食べてもらいという意欲はあるようです。
「ちょっとぉ。私は真剣に考えているのよ。料理は遊びじゃないのよぉ。」
「私だって真剣よ。そりゃあ、料理は下手だけど、練習すればいつかきっとできるはずよ。」
「あんたの料理、以前食べたけどひどかったわぁ。私が来る前は、料理はポム様が作っていたんで
しょう。」
「うっ。それを言われると辛いの。だから言わないで。」
ポムくんは、頭をポリポリをかいていました。ポムさんが作る料理はお世辞が言えない程酷いものだったからです。
「ポム様は、ご両親を亡くされてからご自分のご飯はご自分で作ってらしたら、かなり美味しい
のよね。」
「ぼくのご飯なんて、自分で食べられればよかっただけから、村から貰ってきた物で作っただけなんだけどね。」
「でも、それであの味が出せるなら十分です。」
悪魔さんは、ポムくんの料理の腕前を高く評価しているようです。
水牛のみのたうろすが引く荷馬車は、ゆっくりと草原の街道を"ココ"の街へと向かって行きます。
「おや、近くにトロールがいるわね。あそこね。はーい、皆さん、近くにトロールが3体います。
どうすればいいですか。はい、ポムさん。」
「はーい、悪魔先生。私が魔法で倒します。」
「よろしいです。では、日頃の練習成果を見せてください。」
学校の課外授業のような会話の後、ポムさんが魔力を錬ったかと思うと魔法の詠唱なしに魔法を放ちました。
「いくわよー。"光の矢"。」
白く光る光の矢がトロールめがけて勢いよく飛んでいきます。
光の矢がトロールの胸の中央に当たると、トロールが地面に倒れ込み動かなくなりました。
ポムさんは、慌てず次の"光の矢"を放ちました。
これもトロールに向かって勢いよく飛んでいきます。
トロールは、光の矢が当たる直前に地面に体を伏せて避けました。
「おっ。トロールのくせに私の"光の矢"を避けるなんて生意気。」
そう言うとポムさんは、手の平をくいっと返す仕草をしました。
すると、トロールが避けたはずの"光の矢"が急に飛ぶ方向を変えて起き上がろうとするトロールの背中に命中しました。
トロールは地面に倒れこんで動かなくなりました。
最後のトロールが荷馬車に向かって走ってきます。
ポムさんは、魔法を炎魔法に変更してトロールに放ちました。
トロールに向かって炎の塊が勢いよく飛んで行きます。
トロールは、炎の塊を避けようと体を横に移動させましたが、炎の塊もトロールの移動に吸い寄せられるように移動してトロールの体に命中しました。
トロールの体は、あっという間に火だるまとなってやがて灰になって燃え尽きました。
「ポムさん、よくできました。魔法を放った後もちゃんと制御できていました。合格です。」
「これに満足しないで、もっと高見を目指して精進してください。」
「悪魔先生ありがとうございます。」
悪魔先生は、素直にポムさんを褒めました。がんばった子には、正しい評価をするのが悪魔先生の方針のようです。
トロールを倒した後、みのたうろすが引く荷馬車に揺られてのんびり進む荷馬車の先から、数頭の馬と馬車が走ってきました。
「すまん、この辺りにトロールが出たという通報があったのだが、見てはいないか。」
慌てて話かけてきたのは兵隊さんでした。
街道を進む馬車から遠くにトロールらしき魔獣がいるという通報を受けたので慌てて"ココ"の街から兵隊さんが魔獣の討伐に来たようです。
「それなら、私が魔法で倒しました。あそこにトロールが3体倒れていますが、もう他にはいないと思いますよ。」
ポムさんが兵隊さんにそう言うと、悪魔さんが荷馬車を進め始めました。
兵隊さん達は、慌てて草原に倒れているトロールに向かって走っていきました。
「すごいな、あんな小さな女の子がトロール3体を倒したのか。」
「この傷後は、どう見ても魔法だよな。」
「あんな子供がトロールを倒すなんて信じられんが、他に街道を走る馬車も馬もいないんじゃ嘘じゃないんだろうな。」
「俺達だけだったらトロール3体に苦戦してたよな。」
「俺達は子供に助けられたのか。」
兵士達は、街道をココの街へと進む荷馬車をずっと眺めていました。
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