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東の国プロヴィゾーリシュに入国し、廃教会の改築と、既に教会が無い所や元々無かった所に小さな礼拝堂を作りながら、一夏で一国を回り、秋には西の国イムシに行き、同じように秋の間にイムシを渡り歩いた。
そして冬。1年ぶりにアケルに戻ってきた。
一度、イムシ国からテンティヴ国の国境に入ってから、アケルに転移した。でなければまた不法入国になってしまい、セドリックさんに迷惑をかけてしまうからだ。
「ただいま戻りました。セドリックさん」
アケルの門で手続きをしている間に誰かがセドリックさんに知らせに走ったのだろう。
セドリックさん邸の門の前に勢揃いでお出迎えをしてくれていた。
「おかえり、ヨミ。また連れが増えたんだな。紹介してくれるか?」
「あなた、それは部屋でゆっくりでいいでしょう?ヨミ、おかえりなさい。さぁ、入って入って」
「「ヨミ、おかえりなさい」」
「「「「おかえりなさいませ」」」」
アルフレッド君とアリアちゃんに手を引かれながら俺は邸宅に入っていった。俺は呆気に取られているアスランに慌てて声をかけた。
「アスラン!ついてきて!」
ラグ達は動物の姿で、バッグの中に仲良く入っていて、ドゥーマはアスランが抱っこしてる。
小さくてもドラゴンのドゥーマに、使用人の人達は少し腰が引けていた。
アルフレッド君達に連れられて、いつものサロンに入ると、俺とアスランが横並びで座り、俺達の前にセドリックさん、右にリアさんで左側にアルフレッド君とアリアちゃんが座った。
メイドがお茶の準備をした後、早速アルフレッド君とアリアちゃんから催促されてアスランとドゥーマの紹介とこの1年の話をした。
そして、テンティヴ国も回り、廃教会の改築や礼拝堂の設置をしていこうと思っていることを伝えた。
「また行っちゃうの?やっと帰ってきたと思ったのに」
俺の話を聞いたアリアちゃんが、悲しいそうにそう言った。今にも泣きそうなアリアちゃんに慌てた俺は、アリアちゃんの側に行き
「泣かないで、アリアちゃん。冬の間はここ、アケルにいるよ。春になったらテンティヴ国を旅するけどそれが終われば、、、そうだな。アリアちゃんが結婚するまで、アケルを拠点に冒険者として活動しようかな?」
(そのくらいの時間があれば、俺もラグ達も1人前になれるだろう)
セドリックさん達大人は、俺の言葉を正しく理解したみたいな顔をしていた。
暫くはゆっくりと体を休めて、人化したラグ達とアスランやドラゴン姿のドゥーマも一緒に、アルフレッド君とアリアちゃん、たまに孤児院の子供達と遊んだ。
だけど、遊んでばかりだけじゃない。
セドリックさんにお願いされ、アケルに新しく教会を建てるので、上下水の設置をお願い出来ないかと言われた。その際、礼拝堂の内部は自分達にさせてほしいと、ラグ達が言ったので、セドリックさんは快く快諾した。
ついでにセドリックさんの許可の元、アケルの街全体に上下水を張り巡らせ、一冬の間にセドリックさん邸を始め、アケルの街の家やお店を上下水仕様に作り替えた。
そして、春。
ドゥーマも人化を習得し、ラグ達も人化して全員、人としてテンティヴを回ることにした。
しかしなぜか、ラグ達は10歳、ドゥーマは5歳位の子供の姿で
「なぁ見た目変えられるなら、せめて15歳の成人の姿になってくれないか?」
アスランも俺の意見に頷いた。しかし
「僕達はこれでいいの」
というラグの言葉に、レティ達全員が頷いた。
俺とアスランは顔を見合わせ、一つため息を吐いた。
テンティヴ国も全て回り、夏になる少し前にアケルに戻った。その後は宣言通り、アケルを拠点に活動をした。
そして、数十年後。
すっかり美人な大人になったアリアちゃんの結婚式の日。
「結婚おめでとう、アリアちゃん。あんなに小さくても、泣き虫だったアリアちゃんが大きくなったね」
俺はアリアちゃんに祝福の言葉を言うと、しみじみと過去を振り返った。
「もう、ヨミおじさんみたい。ヨミ達は全然変わらないね」
おじさん、、、うん。聞かなかったことにしよう!
アルフレッド君も数年前に結婚して、奥さんは今妊娠中。だから、結婚式はアケルの教会で行っている。
因みにアリアちゃん(18)の相手は、コリーナ辺境伯の息子さんのグルーシスさん(20)。
結婚式の後、2日程セドリックさん邸でゆっくりしてからビルナに移動するらしい。
新しく作った教会の礼拝堂でアリアちゃんとグルーシスさんが誓いの言葉を紡いだけど、礼拝堂にあるべきモノ、神像は無かった。
いや、神像はあるにはある。ラグ達が造った神像が。でも、正式にはまだこの世界に神は居ない。だからこの世界の人達には神像が見えないのだ。
セドリックさん達、主催者側にはその事を伝えている。だから神像が無くても気にせずに進行しているのだ。
結婚式も無事終わり2日後、アリアちゃんがビルナに向けて旅立つ時が来た。
「お父様、お母様。今まで育ててくれてありがとうございました。お兄様、お義姉様。元気な赤ちゃんが産まれる事をお祈りしてます。そして、使用人の皆さん。これからもお父様とお母様、お兄様にお義姉様を宜しくお願いね」
アリアちゃんは涙を流しながらも、それでも貴族令嬢としての矜持でしゃんと背筋を伸ばし
「長い間、お世話になりました。行ってきます」
「義父上、義母上、義兄上。皆様の大切なアリアを私の全身全霊をかけて守り、慈しみます」
アリアちゃんの背中を支えながら、グルーシスさんはそう言って一礼して、アリアちゃんを馬車までエスコートした。
アリアちゃんを見送り、俺は別れを惜しんでいるセドリックさん達に向き直った。
「こんな時にあれですが、俺もそろそろ行こうと思います。セドリックさん、そして皆さん。今までお世話になりました。皆さんの優しさは忘れません。今までありがとうございました」
俺を始め、アスランやラグ達も深々とお辞儀した。そして、セドリックさんが何かを言おうとした時、あの鐘がなった。
ゴーン ゴーン
鐘の後、色とりどりの花畑が広がった。
「ヨミよ、大義であった。これをもって育成を完了とする。立派に神を育てたな」
神様は俺にそう言うと、アスランに目線を移した。
「バカ息子よ。これからはヨミの元、しっかりと務めよ」
「はい。父上、申し訳ありませんでした。そして、こんな私を待っていてくれてありがとうございました。これからはヨミの部下として、しっかり務めていきます」
神様は一つ頷くと、また俺に目線を戻して
「実はこの世界、大陸はあの一つだけなのじゃ。星はかなり大きいのにな。最初の一つでしくじってしまったのじゃ。さぁ、ヨミよ。誰がこの世界の主神になるのじゃ?」
俺はラグ達を見た。ラグ達が造った神像は俺達全員がモデルだった。
俺の視線を受けたラグは、一歩前に出て
「僕達で話し合った結果、なんだかんだで皆、ヨミの事が好きなんです。離れたくないのです。だから、この世界を平等に八等分して、それぞれの世界を創ろうと思っています。だけど、足りない部分を補う為にそれぞれの世界だけど、教会に立てる神像は僕達全員が立ちます。いいでしょうか」
ラグはそう聞いているけど、既に神像は立てている。俺はとっくに神様の了承を得ているものだと思っていたので、ビックリしてラグを見た。当の神様は
「ハハハハ、これはまた面白い事を思いついたものだな!一人の神で治めるのではなく、全員でか!アハハハ、これは面白い!ラグよ、そして皆よ。お前達の思うようにしてみよ!この世界はお前達もものじゃて」
神様はひと笑いした後、
「はぁ、こんなに笑ったのは何千年ぶりかのう。では、わしはもう自分の世界に戻る。後は良きようにせよ。、、、、達者でな」
そう言って神様は居なくなった。でも今までのように現世には戻らず、俺達は花畑に居たままだった。
「さぁ、ヨミ。行こう!」
そう言って、ラグは歩き出し、その後にレティ達も続いた。アスランに背中を押され、俺も歩き出した。
「まずは現存する世界の主神を誰にして、どう世界を等分するかだね」
「あら、今の世界の主神はドゥーマとアスランでしょう?ワタシはヴァイオレットに幸せにする為の世界を創るって約束したもの」
「ボクもアルフに約束したから、新しい世界がいいな」
「レティに賛成なの。私達より前にこの世界の神候補だったなの」
「俺も異議なし」
「まぁ、妥当な所でしょう」
ラグ達の決めつけのような会話に、ドゥーマはよくわかってないような顔をしていて、アスランは口元を引きつらせていた。
「ヨミって選択肢はないんですか?あの世界の人達と一番親しかったのはヨミなのですから」
アスランの言葉に
「いやいやいや、多数決でドゥーマとアスランに決定ー!」
元々俺は神候補じゃ無くて、その育成者だし。って俺は関係無いって思っていたけど、ふと、ラグの言葉を思い出した。
❝世界を平等に八等分❞
八等分?ラグと、レティと、ジェム。ルルと、ネオと、ベティ。ドゥーマ&アスランで七。
あと一つは、、、、もしかして俺?
そういえば、神像にも俺、入ってたね。しかも真ん中に、、、
「ヨミー、大陸は全部僕達で埋まっちゃったから、空と海底にヨミの世界を創ってね」
「は?はあー?ちょっと待て!何で勝手に話進めてんだよ!何処が平等だよ!」
「ヨミがボケッとしてる方が悪いよ。ちゃんと声かけたもんね。ねぇ?」
「ええ、ワタシ達が声をかけても返事をしなかったヨミが悪いのよ」
こうして、わちゃわちゃとしながら、あーでもない、こーでもないと話し合いながらもそれぞれの世界を創っていった。
同じ星の中にありながら、海を隔てただけで異世界に行ける。そんな不思議な世界が出来上がった。
八つの異世界の主神達は、なんだかんだと全員でそれぞれの世界を見守っている。空にある世界の主神の元に集まって
完
そして冬。1年ぶりにアケルに戻ってきた。
一度、イムシ国からテンティヴ国の国境に入ってから、アケルに転移した。でなければまた不法入国になってしまい、セドリックさんに迷惑をかけてしまうからだ。
「ただいま戻りました。セドリックさん」
アケルの門で手続きをしている間に誰かがセドリックさんに知らせに走ったのだろう。
セドリックさん邸の門の前に勢揃いでお出迎えをしてくれていた。
「おかえり、ヨミ。また連れが増えたんだな。紹介してくれるか?」
「あなた、それは部屋でゆっくりでいいでしょう?ヨミ、おかえりなさい。さぁ、入って入って」
「「ヨミ、おかえりなさい」」
「「「「おかえりなさいませ」」」」
アルフレッド君とアリアちゃんに手を引かれながら俺は邸宅に入っていった。俺は呆気に取られているアスランに慌てて声をかけた。
「アスラン!ついてきて!」
ラグ達は動物の姿で、バッグの中に仲良く入っていて、ドゥーマはアスランが抱っこしてる。
小さくてもドラゴンのドゥーマに、使用人の人達は少し腰が引けていた。
アルフレッド君達に連れられて、いつものサロンに入ると、俺とアスランが横並びで座り、俺達の前にセドリックさん、右にリアさんで左側にアルフレッド君とアリアちゃんが座った。
メイドがお茶の準備をした後、早速アルフレッド君とアリアちゃんから催促されてアスランとドゥーマの紹介とこの1年の話をした。
そして、テンティヴ国も回り、廃教会の改築や礼拝堂の設置をしていこうと思っていることを伝えた。
「また行っちゃうの?やっと帰ってきたと思ったのに」
俺の話を聞いたアリアちゃんが、悲しいそうにそう言った。今にも泣きそうなアリアちゃんに慌てた俺は、アリアちゃんの側に行き
「泣かないで、アリアちゃん。冬の間はここ、アケルにいるよ。春になったらテンティヴ国を旅するけどそれが終われば、、、そうだな。アリアちゃんが結婚するまで、アケルを拠点に冒険者として活動しようかな?」
(そのくらいの時間があれば、俺もラグ達も1人前になれるだろう)
セドリックさん達大人は、俺の言葉を正しく理解したみたいな顔をしていた。
暫くはゆっくりと体を休めて、人化したラグ達とアスランやドラゴン姿のドゥーマも一緒に、アルフレッド君とアリアちゃん、たまに孤児院の子供達と遊んだ。
だけど、遊んでばかりだけじゃない。
セドリックさんにお願いされ、アケルに新しく教会を建てるので、上下水の設置をお願い出来ないかと言われた。その際、礼拝堂の内部は自分達にさせてほしいと、ラグ達が言ったので、セドリックさんは快く快諾した。
ついでにセドリックさんの許可の元、アケルの街全体に上下水を張り巡らせ、一冬の間にセドリックさん邸を始め、アケルの街の家やお店を上下水仕様に作り替えた。
そして、春。
ドゥーマも人化を習得し、ラグ達も人化して全員、人としてテンティヴを回ることにした。
しかしなぜか、ラグ達は10歳、ドゥーマは5歳位の子供の姿で
「なぁ見た目変えられるなら、せめて15歳の成人の姿になってくれないか?」
アスランも俺の意見に頷いた。しかし
「僕達はこれでいいの」
というラグの言葉に、レティ達全員が頷いた。
俺とアスランは顔を見合わせ、一つため息を吐いた。
テンティヴ国も全て回り、夏になる少し前にアケルに戻った。その後は宣言通り、アケルを拠点に活動をした。
そして、数十年後。
すっかり美人な大人になったアリアちゃんの結婚式の日。
「結婚おめでとう、アリアちゃん。あんなに小さくても、泣き虫だったアリアちゃんが大きくなったね」
俺はアリアちゃんに祝福の言葉を言うと、しみじみと過去を振り返った。
「もう、ヨミおじさんみたい。ヨミ達は全然変わらないね」
おじさん、、、うん。聞かなかったことにしよう!
アルフレッド君も数年前に結婚して、奥さんは今妊娠中。だから、結婚式はアケルの教会で行っている。
因みにアリアちゃん(18)の相手は、コリーナ辺境伯の息子さんのグルーシスさん(20)。
結婚式の後、2日程セドリックさん邸でゆっくりしてからビルナに移動するらしい。
新しく作った教会の礼拝堂でアリアちゃんとグルーシスさんが誓いの言葉を紡いだけど、礼拝堂にあるべきモノ、神像は無かった。
いや、神像はあるにはある。ラグ達が造った神像が。でも、正式にはまだこの世界に神は居ない。だからこの世界の人達には神像が見えないのだ。
セドリックさん達、主催者側にはその事を伝えている。だから神像が無くても気にせずに進行しているのだ。
結婚式も無事終わり2日後、アリアちゃんがビルナに向けて旅立つ時が来た。
「お父様、お母様。今まで育ててくれてありがとうございました。お兄様、お義姉様。元気な赤ちゃんが産まれる事をお祈りしてます。そして、使用人の皆さん。これからもお父様とお母様、お兄様にお義姉様を宜しくお願いね」
アリアちゃんは涙を流しながらも、それでも貴族令嬢としての矜持でしゃんと背筋を伸ばし
「長い間、お世話になりました。行ってきます」
「義父上、義母上、義兄上。皆様の大切なアリアを私の全身全霊をかけて守り、慈しみます」
アリアちゃんの背中を支えながら、グルーシスさんはそう言って一礼して、アリアちゃんを馬車までエスコートした。
アリアちゃんを見送り、俺は別れを惜しんでいるセドリックさん達に向き直った。
「こんな時にあれですが、俺もそろそろ行こうと思います。セドリックさん、そして皆さん。今までお世話になりました。皆さんの優しさは忘れません。今までありがとうございました」
俺を始め、アスランやラグ達も深々とお辞儀した。そして、セドリックさんが何かを言おうとした時、あの鐘がなった。
ゴーン ゴーン
鐘の後、色とりどりの花畑が広がった。
「ヨミよ、大義であった。これをもって育成を完了とする。立派に神を育てたな」
神様は俺にそう言うと、アスランに目線を移した。
「バカ息子よ。これからはヨミの元、しっかりと務めよ」
「はい。父上、申し訳ありませんでした。そして、こんな私を待っていてくれてありがとうございました。これからはヨミの部下として、しっかり務めていきます」
神様は一つ頷くと、また俺に目線を戻して
「実はこの世界、大陸はあの一つだけなのじゃ。星はかなり大きいのにな。最初の一つでしくじってしまったのじゃ。さぁ、ヨミよ。誰がこの世界の主神になるのじゃ?」
俺はラグ達を見た。ラグ達が造った神像は俺達全員がモデルだった。
俺の視線を受けたラグは、一歩前に出て
「僕達で話し合った結果、なんだかんだで皆、ヨミの事が好きなんです。離れたくないのです。だから、この世界を平等に八等分して、それぞれの世界を創ろうと思っています。だけど、足りない部分を補う為にそれぞれの世界だけど、教会に立てる神像は僕達全員が立ちます。いいでしょうか」
ラグはそう聞いているけど、既に神像は立てている。俺はとっくに神様の了承を得ているものだと思っていたので、ビックリしてラグを見た。当の神様は
「ハハハハ、これはまた面白い事を思いついたものだな!一人の神で治めるのではなく、全員でか!アハハハ、これは面白い!ラグよ、そして皆よ。お前達の思うようにしてみよ!この世界はお前達もものじゃて」
神様はひと笑いした後、
「はぁ、こんなに笑ったのは何千年ぶりかのう。では、わしはもう自分の世界に戻る。後は良きようにせよ。、、、、達者でな」
そう言って神様は居なくなった。でも今までのように現世には戻らず、俺達は花畑に居たままだった。
「さぁ、ヨミ。行こう!」
そう言って、ラグは歩き出し、その後にレティ達も続いた。アスランに背中を押され、俺も歩き出した。
「まずは現存する世界の主神を誰にして、どう世界を等分するかだね」
「あら、今の世界の主神はドゥーマとアスランでしょう?ワタシはヴァイオレットに幸せにする為の世界を創るって約束したもの」
「ボクもアルフに約束したから、新しい世界がいいな」
「レティに賛成なの。私達より前にこの世界の神候補だったなの」
「俺も異議なし」
「まぁ、妥当な所でしょう」
ラグ達の決めつけのような会話に、ドゥーマはよくわかってないような顔をしていて、アスランは口元を引きつらせていた。
「ヨミって選択肢はないんですか?あの世界の人達と一番親しかったのはヨミなのですから」
アスランの言葉に
「いやいやいや、多数決でドゥーマとアスランに決定ー!」
元々俺は神候補じゃ無くて、その育成者だし。って俺は関係無いって思っていたけど、ふと、ラグの言葉を思い出した。
❝世界を平等に八等分❞
八等分?ラグと、レティと、ジェム。ルルと、ネオと、ベティ。ドゥーマ&アスランで七。
あと一つは、、、、もしかして俺?
そういえば、神像にも俺、入ってたね。しかも真ん中に、、、
「ヨミー、大陸は全部僕達で埋まっちゃったから、空と海底にヨミの世界を創ってね」
「は?はあー?ちょっと待て!何で勝手に話進めてんだよ!何処が平等だよ!」
「ヨミがボケッとしてる方が悪いよ。ちゃんと声かけたもんね。ねぇ?」
「ええ、ワタシ達が声をかけても返事をしなかったヨミが悪いのよ」
こうして、わちゃわちゃとしながら、あーでもない、こーでもないと話し合いながらもそれぞれの世界を創っていった。
同じ星の中にありながら、海を隔てただけで異世界に行ける。そんな不思議な世界が出来上がった。
八つの異世界の主神達は、なんだかんだと全員でそれぞれの世界を見守っている。空にある世界の主神の元に集まって
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