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一番大切な物は。#2
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一番大切な物は。
一緒
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私はこの言葉が大嫌いだ、理由は簡単、独りが好きだから。
「相変わらず今日も眠そうだねー」
「実は遅くまでゲームしちゃって」
そんな他愛もない事を話しながら夜羽と悠は学校に向かって歩いていた
「そういえば、夜羽って趣味とかあるの?」
「趣味かー、強いて言うならアニメを観るとか」
悠の質問に適当な返事をしながら
「急にどうしたの?」
夜羽も悠に質問した
「今日の道徳の授業で自分の好きな物がどうたらこうたらみたいな話を昨日先生がしてたから」
「そういえば、そんなこと言ってたね」
そんなこんなで学校に着いた
「今日も道徳はみなさんの好きな物、事。について班で話し合ってもらいます」
「えーっと私が好きなのは飼ってる犬のユキと遊ぶことかな」
班のみんなの話は弾んでいる、夜羽を残して。
独りで黙っていると
「夜羽~!」
違う班の悠が手を振ってきた
(チッ....)
それに気づいた班のみんなが私の方を見て
「夜羽ちゃんの好きなものってなに?」
「えーっと..."夜"かな、涼しいし星も綺麗だし」
「そーなんだ、良いね」
そんなふうに言われて悪い気はしなかった。
帰宅後。
「頭痛い、飲まないと...」
夜羽はいつもの精神安定剤を飲んだ
「夜羽、あんた最近その薬飲み過ぎじゃない」
不意に話しかけられて振り向くとそこには心配そうな顔をしたお母さんがこっちを見ていた
「仕方ないじゃん、たくさん飲まないと寝れないし、頭も痛くなっちゃう....」
夜羽は俯いて言った
「どれくらい飲んでるの?」
「だいたい..10錠ぐらい...」
夜羽は素直に言った
「何でそんなにたくさん飲んでるの!お医者さんに多くても1日2錠までって言われたでしょ!」
お母さんが怒鳴るのも無理はない、実際にお医者さんはそう言っていた
「しょうがないでしょ!それじゃ足りないんだから!」
夜羽もむきになって言い返した
「薬はもう没収します!」
お母さんはそう言うと夜羽が握っていた瓶を無理矢理奪い取った
「返して...返してよ....返せ!」
夜羽は無理矢理奪い返そうとお母さんに近づいた
バチンッ!!
お母さんは夜羽の頬を強く叩いた
「ふざけんなよ....」
夜羽はそう言って自分の部屋に戻った
(頭痛い)
必死で違うことを考えようとしても勝手に頭の中にその言葉が出てくる
「もう!」
夜羽は思いっきり叫んで壁を強く叩いた
寝ようと思い布団に潜っても頭の痛さとイライラで全く眠れなかった
次の日。
「おはよう~夜羽ー!」
「おはよう~」
いつも通りの挨拶を交わした。
「今日はいつもに増して眠そうだね」
「全然眠れなくて、ずっと頭も痛いし」
「大丈夫、学校休んだ方が良かったんじゃない?」
「大丈夫」
そんな風に話している間に学校に着いた、下駄箱で上履きに履き替えて、階段を上って教室に向かう途中
「痛いっ!」
ズキンとした強い痛みが頭に走り階段を上っていた夜羽の足はおぼついてそのまま階段から転げ落ちそうになった
「ちょっと夜羽!大丈夫!?」
悠が心配してくれた。
「全然大丈夫」
夜羽は無理矢理笑って見せた
「全然そうは見えないんだけと...取り敢えず保健室行こ!」
悠は少し慌てた様子で夜羽の腕を掴んで保健室に向かって歩き出した。
「いいって、大丈夫だから」
夜羽は拒み続けた
「夜羽はいつもそう、本当は全然大丈夫じゃないのに"大丈夫"って言う、今までそれで私がどれだけたくさん心配してきたか知ってる?だから今回絶対許さないんだからっ!」
悠はそう言うと、焦りながらも夜羽のためにいつもよりゆっくり歩いてくれた。
「なにそれ.......」
夜羽の気持ちは複雑でうまく言葉にできなかった。
「何でそんなことするの....?」
その、どこか冷たい声に悠は振り向いた
「何でって、友達でしょ。私たち」
何をおかしな事を言ってるんだと言わんばかりの顔で悠は夜羽を見つめた、少しの沈黙の後悠は再び前を見て保健室に向かって歩き出した。
数分後、保健室の前に着くと悠はゆっくりとドアを開けて
「すいません、3年3組の小宮悠です、同じクラスの西條夜羽が頭が痛いそうなので連れてきました」
保健室の佐藤先生が小走りに夜羽に近寄って夜羽のおでこに手を当てて
「うーん、熱はないわね、取り敢えず頭痛薬あげるね」
佐藤先生はそう言って小走りで頭痛薬を取りに行ってコップに注いだ水と一緒に夜羽に手渡した
夜羽は黙ってそれを飲んでそのまま保健室のベッドに横たわった
「いつから体調悪かったの?」
「昨日の夜からです」
佐藤先生の質問に夜羽は端的に答えた
「辛かったら学校休んでも良いんだからね」
「家に居たくなかったので」
夜羽は自分でも驚いた
「親御さんと喧嘩でもしたの?」
佐藤先生は優しく聞いてくれた
「そんな感じです、私...愛されてないんですよ」
「そっか...大変だったね、落ち着くまでここに居て良いからね!」
佐藤先生は私を受け入れてくれた、そんな気がした。
「私...一人なんです」
「そんなことないよ」
夜羽の急な言葉にすぐに先生は振り向いてくれた
「そういう事じゃなくて、あの....幼児集団誘拐事件、知ってますか...?」
自分から話すのは初めてのことだったけど、なぜか勝手に言葉が出てきて止まらない、そんな感覚を覚えた。
「知ってるよ、悲惨な事件だったよね...今でも当時ニュースで流れてた映像とか鮮明に覚えてる。それがどうかしたの?」
先生は不思議そうな顔をして夜羽を見た
「私...一人なんです、その中の」
佐藤先生は驚きの表情を見せたがすぐにいつも通りの笑顔に戻って言った
「大丈夫だよ、夜羽ちゃん。私はあなたの味方だから」
佐藤先生は私の頭を撫でてくれた、その瞬間夜羽の瞳からは溢れんばかりの大粒の涙が頬をつたっていた。
「どういうこと?」
夜羽自分どうして涙を流しているのか理解できずに思わずそう言った
拭っても拭っても止まらない
「どうして、どうして、今まで散々経験してきた事じゃない、どうして今更涙が止まらなくなるの?どうして?わかんないよ!」
「夜羽ちゃん落ち着いて」
佐藤先生も慌てていた
そんな時だった
「夜羽......?」
そこには開けっ放しになった保健室のドアがまるで額縁のようになってその中には唖然とした顔で夜羽を見つめる悠の姿があった。
「夜羽...どうしたの?.....」
夜羽は悠の視線が痛くて耐えられなかった
「こっち見ないで」
「夜羽........」
「見んなって言ってんだろ!」
夜羽の怒号に悠は後退りをした
ほんの数秒の沈黙の後、佐藤先生が悠に歩み寄って言った
「ごめんね悠ちゃん、せっかく来てくれたのに申し訳ないんだけど夜羽ちゃんと二人で話させて欲しいの」
「は..はい、わかりました」
悠は悲しげな表情のままその場を去って行った。
「ありがとうございます...」
夜羽は怯えていた、恐かった。
「先生.....」
「もっと、聴かせてくれない?」
「えっ...」
夜羽は困惑した
「夜羽ちゃんの昔の事」
「知ってどうするんですか?」
夜羽は警戒しいた、その怯えた顔を見て佐藤先生は言った
「どうしてそんなに怯えているの?」
夜羽は迷った、でも今なら言える気がした
「私はずっと過去に怯えて生きてきました、今この瞬間も、思い出さないように」
「でも、無理でした、どんなに忘れようとしても気にしないようにしても、急にフラッシュバックして涙が止まらなくなったり夢に見たりして...それで怖くて眠れなくなって精神安定剤を飲むようになりました、最初はお医者さんに言われ通り1日2錠までにしてたんですけど、だんだんとそれだけじゃ足りなくなってきて今は多い日には10錠ぐらい飲まないと眠れないし頭も痛くなるようになって、昨日薬を飲もうとした時にたくさん飲んでることがお母さんにバレちゃって薬を没収されちゃったんです、それで昨日の夜から飲めてなくて夜は眠れないし、ずっと頭も痛くて...でも誰も解ってくれない..」
「大丈夫だよ、私が助けてあげるから」
佐藤先生は夜羽の頭を撫でてハンカチで涙を拭ってくれた
「私..解ってるんです、このままじゃいけないって飲まなくても大丈夫なようにならないといけないって」
「悠のことも傷つけてしまった..」
「すぐに止めようなんて思わなくて良いんだよゆっくりで良いんだよ」
「本当に良いんですか...?」
「良いんだよ、それにもう独りで抱え込まないで私とか信頼できる人に相談して頼っても良いし、独りで抱え込むより誰かと半分こしたほうが少し楽になるでしょ」
「ちょっとだけ..頑張ってみようと思います」
「一緒に頑張ろう!!」
「ありがとうございます、少し楽になりました」
夜羽は教室に戻っていつも通り授業を受けて帰りの学活が終わった後、勇気を振り絞って悠に声を掛けた
「一緒に帰ろ..」
「うん!」
悠はとても喜んでくれているようで夜羽も少し安心した
帰り道に校門を出て他の生徒がいない所まで来た時、夜羽は立ち止まって告げる
「悠...」
「どうしたの?」
「ごめんなさい」
夜羽は深くお辞儀をして悠に謝罪した
「今朝、酷いこと言っちゃって、私実は昔色々あって精神安定剤を飲んでるんだけど、最近はお医者さんに言われた量よりも多く飲まないと眠れないし頭も痛くなるようになっちゃって、でも私は頑張ろうと思うんだ、飲まなくても大丈夫なように、少しずつかもしれないけど....応援してくれるかな?」
「夜羽!」
悠は夜羽に飛び付くように抱きついた
「話してくれてありがとう、きっと物凄く勇気のいることだよね、私も気づいてあげられなくてごめんね、夜羽が頑張るなら私は応援するよ、だから一緒に頑張ろ」
「ありがとう」
夜羽も悠を抱きしめた。
一緒
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私はこの言葉が大嫌いだ、理由は簡単、独りが好きだから。
「相変わらず今日も眠そうだねー」
「実は遅くまでゲームしちゃって」
そんな他愛もない事を話しながら夜羽と悠は学校に向かって歩いていた
「そういえば、夜羽って趣味とかあるの?」
「趣味かー、強いて言うならアニメを観るとか」
悠の質問に適当な返事をしながら
「急にどうしたの?」
夜羽も悠に質問した
「今日の道徳の授業で自分の好きな物がどうたらこうたらみたいな話を昨日先生がしてたから」
「そういえば、そんなこと言ってたね」
そんなこんなで学校に着いた
「今日も道徳はみなさんの好きな物、事。について班で話し合ってもらいます」
「えーっと私が好きなのは飼ってる犬のユキと遊ぶことかな」
班のみんなの話は弾んでいる、夜羽を残して。
独りで黙っていると
「夜羽~!」
違う班の悠が手を振ってきた
(チッ....)
それに気づいた班のみんなが私の方を見て
「夜羽ちゃんの好きなものってなに?」
「えーっと..."夜"かな、涼しいし星も綺麗だし」
「そーなんだ、良いね」
そんなふうに言われて悪い気はしなかった。
帰宅後。
「頭痛い、飲まないと...」
夜羽はいつもの精神安定剤を飲んだ
「夜羽、あんた最近その薬飲み過ぎじゃない」
不意に話しかけられて振り向くとそこには心配そうな顔をしたお母さんがこっちを見ていた
「仕方ないじゃん、たくさん飲まないと寝れないし、頭も痛くなっちゃう....」
夜羽は俯いて言った
「どれくらい飲んでるの?」
「だいたい..10錠ぐらい...」
夜羽は素直に言った
「何でそんなにたくさん飲んでるの!お医者さんに多くても1日2錠までって言われたでしょ!」
お母さんが怒鳴るのも無理はない、実際にお医者さんはそう言っていた
「しょうがないでしょ!それじゃ足りないんだから!」
夜羽もむきになって言い返した
「薬はもう没収します!」
お母さんはそう言うと夜羽が握っていた瓶を無理矢理奪い取った
「返して...返してよ....返せ!」
夜羽は無理矢理奪い返そうとお母さんに近づいた
バチンッ!!
お母さんは夜羽の頬を強く叩いた
「ふざけんなよ....」
夜羽はそう言って自分の部屋に戻った
(頭痛い)
必死で違うことを考えようとしても勝手に頭の中にその言葉が出てくる
「もう!」
夜羽は思いっきり叫んで壁を強く叩いた
寝ようと思い布団に潜っても頭の痛さとイライラで全く眠れなかった
次の日。
「おはよう~夜羽ー!」
「おはよう~」
いつも通りの挨拶を交わした。
「今日はいつもに増して眠そうだね」
「全然眠れなくて、ずっと頭も痛いし」
「大丈夫、学校休んだ方が良かったんじゃない?」
「大丈夫」
そんな風に話している間に学校に着いた、下駄箱で上履きに履き替えて、階段を上って教室に向かう途中
「痛いっ!」
ズキンとした強い痛みが頭に走り階段を上っていた夜羽の足はおぼついてそのまま階段から転げ落ちそうになった
「ちょっと夜羽!大丈夫!?」
悠が心配してくれた。
「全然大丈夫」
夜羽は無理矢理笑って見せた
「全然そうは見えないんだけと...取り敢えず保健室行こ!」
悠は少し慌てた様子で夜羽の腕を掴んで保健室に向かって歩き出した。
「いいって、大丈夫だから」
夜羽は拒み続けた
「夜羽はいつもそう、本当は全然大丈夫じゃないのに"大丈夫"って言う、今までそれで私がどれだけたくさん心配してきたか知ってる?だから今回絶対許さないんだからっ!」
悠はそう言うと、焦りながらも夜羽のためにいつもよりゆっくり歩いてくれた。
「なにそれ.......」
夜羽の気持ちは複雑でうまく言葉にできなかった。
「何でそんなことするの....?」
その、どこか冷たい声に悠は振り向いた
「何でって、友達でしょ。私たち」
何をおかしな事を言ってるんだと言わんばかりの顔で悠は夜羽を見つめた、少しの沈黙の後悠は再び前を見て保健室に向かって歩き出した。
数分後、保健室の前に着くと悠はゆっくりとドアを開けて
「すいません、3年3組の小宮悠です、同じクラスの西條夜羽が頭が痛いそうなので連れてきました」
保健室の佐藤先生が小走りに夜羽に近寄って夜羽のおでこに手を当てて
「うーん、熱はないわね、取り敢えず頭痛薬あげるね」
佐藤先生はそう言って小走りで頭痛薬を取りに行ってコップに注いだ水と一緒に夜羽に手渡した
夜羽は黙ってそれを飲んでそのまま保健室のベッドに横たわった
「いつから体調悪かったの?」
「昨日の夜からです」
佐藤先生の質問に夜羽は端的に答えた
「辛かったら学校休んでも良いんだからね」
「家に居たくなかったので」
夜羽は自分でも驚いた
「親御さんと喧嘩でもしたの?」
佐藤先生は優しく聞いてくれた
「そんな感じです、私...愛されてないんですよ」
「そっか...大変だったね、落ち着くまでここに居て良いからね!」
佐藤先生は私を受け入れてくれた、そんな気がした。
「私...一人なんです」
「そんなことないよ」
夜羽の急な言葉にすぐに先生は振り向いてくれた
「そういう事じゃなくて、あの....幼児集団誘拐事件、知ってますか...?」
自分から話すのは初めてのことだったけど、なぜか勝手に言葉が出てきて止まらない、そんな感覚を覚えた。
「知ってるよ、悲惨な事件だったよね...今でも当時ニュースで流れてた映像とか鮮明に覚えてる。それがどうかしたの?」
先生は不思議そうな顔をして夜羽を見た
「私...一人なんです、その中の」
佐藤先生は驚きの表情を見せたがすぐにいつも通りの笑顔に戻って言った
「大丈夫だよ、夜羽ちゃん。私はあなたの味方だから」
佐藤先生は私の頭を撫でてくれた、その瞬間夜羽の瞳からは溢れんばかりの大粒の涙が頬をつたっていた。
「どういうこと?」
夜羽自分どうして涙を流しているのか理解できずに思わずそう言った
拭っても拭っても止まらない
「どうして、どうして、今まで散々経験してきた事じゃない、どうして今更涙が止まらなくなるの?どうして?わかんないよ!」
「夜羽ちゃん落ち着いて」
佐藤先生も慌てていた
そんな時だった
「夜羽......?」
そこには開けっ放しになった保健室のドアがまるで額縁のようになってその中には唖然とした顔で夜羽を見つめる悠の姿があった。
「夜羽...どうしたの?.....」
夜羽は悠の視線が痛くて耐えられなかった
「こっち見ないで」
「夜羽........」
「見んなって言ってんだろ!」
夜羽の怒号に悠は後退りをした
ほんの数秒の沈黙の後、佐藤先生が悠に歩み寄って言った
「ごめんね悠ちゃん、せっかく来てくれたのに申し訳ないんだけど夜羽ちゃんと二人で話させて欲しいの」
「は..はい、わかりました」
悠は悲しげな表情のままその場を去って行った。
「ありがとうございます...」
夜羽は怯えていた、恐かった。
「先生.....」
「もっと、聴かせてくれない?」
「えっ...」
夜羽は困惑した
「夜羽ちゃんの昔の事」
「知ってどうするんですか?」
夜羽は警戒しいた、その怯えた顔を見て佐藤先生は言った
「どうしてそんなに怯えているの?」
夜羽は迷った、でも今なら言える気がした
「私はずっと過去に怯えて生きてきました、今この瞬間も、思い出さないように」
「でも、無理でした、どんなに忘れようとしても気にしないようにしても、急にフラッシュバックして涙が止まらなくなったり夢に見たりして...それで怖くて眠れなくなって精神安定剤を飲むようになりました、最初はお医者さんに言われ通り1日2錠までにしてたんですけど、だんだんとそれだけじゃ足りなくなってきて今は多い日には10錠ぐらい飲まないと眠れないし頭も痛くなるようになって、昨日薬を飲もうとした時にたくさん飲んでることがお母さんにバレちゃって薬を没収されちゃったんです、それで昨日の夜から飲めてなくて夜は眠れないし、ずっと頭も痛くて...でも誰も解ってくれない..」
「大丈夫だよ、私が助けてあげるから」
佐藤先生は夜羽の頭を撫でてハンカチで涙を拭ってくれた
「私..解ってるんです、このままじゃいけないって飲まなくても大丈夫なようにならないといけないって」
「悠のことも傷つけてしまった..」
「すぐに止めようなんて思わなくて良いんだよゆっくりで良いんだよ」
「本当に良いんですか...?」
「良いんだよ、それにもう独りで抱え込まないで私とか信頼できる人に相談して頼っても良いし、独りで抱え込むより誰かと半分こしたほうが少し楽になるでしょ」
「ちょっとだけ..頑張ってみようと思います」
「一緒に頑張ろう!!」
「ありがとうございます、少し楽になりました」
夜羽は教室に戻っていつも通り授業を受けて帰りの学活が終わった後、勇気を振り絞って悠に声を掛けた
「一緒に帰ろ..」
「うん!」
悠はとても喜んでくれているようで夜羽も少し安心した
帰り道に校門を出て他の生徒がいない所まで来た時、夜羽は立ち止まって告げる
「悠...」
「どうしたの?」
「ごめんなさい」
夜羽は深くお辞儀をして悠に謝罪した
「今朝、酷いこと言っちゃって、私実は昔色々あって精神安定剤を飲んでるんだけど、最近はお医者さんに言われた量よりも多く飲まないと眠れないし頭も痛くなるようになっちゃって、でも私は頑張ろうと思うんだ、飲まなくても大丈夫なように、少しずつかもしれないけど....応援してくれるかな?」
「夜羽!」
悠は夜羽に飛び付くように抱きついた
「話してくれてありがとう、きっと物凄く勇気のいることだよね、私も気づいてあげられなくてごめんね、夜羽が頑張るなら私は応援するよ、だから一緒に頑張ろ」
「ありがとう」
夜羽も悠を抱きしめた。
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