7 / 115
7. 魔法属性
……苦痛だわ。
婚約者になってから、定期的に王宮へ行ってはエルネストとお茶会をしていた。
私の意見が反映された結果、家庭教師や側近が見事に入れ替えられ、ねじ曲がったエルネストの性格は大分ましになった。
何か気に食わなければ不貞腐れ、ムスッとして「ベアトリーチェは、可愛げがない」と言っては、私を否定してくる。
「いや、お前がなっ!」と、言ってしまいたいがグッと堪えて微笑みを返す。だんだん、頬がヒクヒク攣りそうになってくるけれど……。
ほとんどが、自分の勉強や訓練が上手くいかなかった八つ当たりだ。以前の取り巻き達なら、チヤホヤして図に乗らせていたが、今の教師達は至極真っ当なことを言うのだから苛つくのは想定内。
いつか見た、冷たい表情をしなくなったのは、大きな一歩だとは思う。
……うーん、思うんだけど。
持って生まれた性質――先天的なものは、そうは簡単に変わらない。かと言って、それは絶対じゃないし、変わろうとしなければ変わらない。
だからこそ、エルネストは王族だし、ここは頑張ってほしいと願って付き合っている。全く伝わってなさそうだけど。
そうよ、努力さえしないのは愚の骨頂だもの。
そんな日々を重ねてきたが、お互いの成長と共にお茶会の回数はどんどん減っていった。
エルネストからの、招待がなければ開催されないのだから、一方的に避けられてたと言った方が正しい。
まあ、そのおかげで時間にゆとりがあり、剣の稽古や体術も徹底的に出来たのだけどね。下手な剣士や賊になど負けないぞ!……って、くらいには。
お父様が、こんな訓練をあっさり許してくれたのには訳があった。おねだりスマイルが多少は効いたのだろうが、それだけではない。
この魔法が当たり前の世界で、私には加護や属性が何もなかったのだ。
◇◇◇
お父様に、ジゼルに体術を習いたいたいことと、いつかオリヴィエに剣術の家庭教師が来る時に、私も一緒に教えてもらいたいと伝えた日だった。
「ベアトリーチェ、公爵家の者は魔力が豊富だから、魔法を極めれば良いのではないか?」
「魔法……ですか?」
私の頭の中には、魔法の概念がすっぽりと抜けていた。いやだって、魔法なんて今まで使った事も無かったし。
「ほら、これで属性を見てあげよう。ベアトリーチェも、もう三歳だ。ハッキリと属性が表示される筈だよ。普通なら、火、水、風、土の四つの属性のどれかだが、まれに光、闇といった珍しい属性もあるんだぞ」
ひょいっと、お父様に抱き上げられた。
そのまま、執務室のお父様専用の、立派な椅子に座らせてもらう。
「さあ、これに触れてみなさい」
出されたのは、いかにも占い師が使いそうな、豪華な台座に置かれた水晶玉だった。
「こうですか?」
ペタッと、冷たい水晶に手を乗せた。
――シーン……。
「……おかしいな? もう一度、手を離して乗せてごらん?」
「はい」
――シーン……。
「そ、そんな筈は……」
ただでさえ強面の顔を、更に険しくしたお父様は自分の手を乗せてみた。
ピカッと水晶玉は光り、玉の中に何色かの属性の球体が現れた。
「……壊れてはいない様だ」
「私、魔法の属性が無いのですか?」
率直に尋ねてみると、いつもは全く動じないお父様から汗が噴き出していた。
「きっと……調べるのが、まだ早かったのかもしれないな。うん、そうだな。体術や剣術も身につけておくのは悪くない」
と、許可を得ることが出来た。
多分、魔法属性が無いと判断したが、小さな私を傷付けまいととっさに言ってしまったのだろう。
一応、また来年の誕生日に調べようと約束した。
何度チャレンジしても、結果は同じだったが。
「お父様、この国で一番強い剣の先生をお願いします。」
しょんぼり言った結果、良い方に話は転んだ。
「……わかった、探しておこう」
「お父様、大好きっ!」
それから、張り切って探してくれたのが今の師匠だった。
◇◇◇
「だけど、使えるのよねぇ……魔法」
小説を思い返してみると、悪役令嬢ベアトリーチェは自分自身を呪いの業火で焼き尽くしたのだ。
そう、小説の彼女は火属性だった。
自分の指先にライターを強くイメージすると、ボッと火が出た。同じように反対の手に、水を溜めるイメージをすれば、手の中になみなみと水が溜まる。こぼれないのが不思議だ。
その水に、火が出ている指先を入れたら、ジュッと消えた。
他にも色々と試したが――。
部屋の中で風魔法とか、ほぼポルターガイスト状態になってしまい、惨状をジゼルに見つかりこっぴどく叱られた。土魔法は……うん、忘れよう。
ともかく今の私は、少なくとも四つの属性魔法を使えるみたいだった。
「だけど、これじゃあ……」
鏡の前で前髪を上げてみると、額にはくっきりと楕円形の模様のような痣が浮き出ていた。
歩道橋から落ちた時に感じた、額の痛みは全く無い。魔法を使うと、少しだけ熱くなってコレが出てくる。
『鍵』――魔王と関係している印。
念じることと魔法を使うことは、どこか根本が似ているのかもしれない。
「人前では使えないわよね」
厚めに切った前髪で隠してはいても、何かの拍子で見られてしまうかもしれない。
だったら、他の貴族に馬鹿にされても、属性無しで押し通してしまったほうが安全だ。婚約を解消するまでは、誰にも知られないようにしなきゃ。この家に迷惑をかけるのは、絶対に嫌だから。
パサッと前髪を下ろし、ささっと整える。
――トントン。
扉がノックされ、ジゼルが何かを持ってやって来た。
「お嬢様、制服が仕上がって参りました」
「そう。いよいよなのね」
来月、私は王立学園に入学する。
ついに物語が始まるのだ。
婚約者になってから、定期的に王宮へ行ってはエルネストとお茶会をしていた。
私の意見が反映された結果、家庭教師や側近が見事に入れ替えられ、ねじ曲がったエルネストの性格は大分ましになった。
何か気に食わなければ不貞腐れ、ムスッとして「ベアトリーチェは、可愛げがない」と言っては、私を否定してくる。
「いや、お前がなっ!」と、言ってしまいたいがグッと堪えて微笑みを返す。だんだん、頬がヒクヒク攣りそうになってくるけれど……。
ほとんどが、自分の勉強や訓練が上手くいかなかった八つ当たりだ。以前の取り巻き達なら、チヤホヤして図に乗らせていたが、今の教師達は至極真っ当なことを言うのだから苛つくのは想定内。
いつか見た、冷たい表情をしなくなったのは、大きな一歩だとは思う。
……うーん、思うんだけど。
持って生まれた性質――先天的なものは、そうは簡単に変わらない。かと言って、それは絶対じゃないし、変わろうとしなければ変わらない。
だからこそ、エルネストは王族だし、ここは頑張ってほしいと願って付き合っている。全く伝わってなさそうだけど。
そうよ、努力さえしないのは愚の骨頂だもの。
そんな日々を重ねてきたが、お互いの成長と共にお茶会の回数はどんどん減っていった。
エルネストからの、招待がなければ開催されないのだから、一方的に避けられてたと言った方が正しい。
まあ、そのおかげで時間にゆとりがあり、剣の稽古や体術も徹底的に出来たのだけどね。下手な剣士や賊になど負けないぞ!……って、くらいには。
お父様が、こんな訓練をあっさり許してくれたのには訳があった。おねだりスマイルが多少は効いたのだろうが、それだけではない。
この魔法が当たり前の世界で、私には加護や属性が何もなかったのだ。
◇◇◇
お父様に、ジゼルに体術を習いたいたいことと、いつかオリヴィエに剣術の家庭教師が来る時に、私も一緒に教えてもらいたいと伝えた日だった。
「ベアトリーチェ、公爵家の者は魔力が豊富だから、魔法を極めれば良いのではないか?」
「魔法……ですか?」
私の頭の中には、魔法の概念がすっぽりと抜けていた。いやだって、魔法なんて今まで使った事も無かったし。
「ほら、これで属性を見てあげよう。ベアトリーチェも、もう三歳だ。ハッキリと属性が表示される筈だよ。普通なら、火、水、風、土の四つの属性のどれかだが、まれに光、闇といった珍しい属性もあるんだぞ」
ひょいっと、お父様に抱き上げられた。
そのまま、執務室のお父様専用の、立派な椅子に座らせてもらう。
「さあ、これに触れてみなさい」
出されたのは、いかにも占い師が使いそうな、豪華な台座に置かれた水晶玉だった。
「こうですか?」
ペタッと、冷たい水晶に手を乗せた。
――シーン……。
「……おかしいな? もう一度、手を離して乗せてごらん?」
「はい」
――シーン……。
「そ、そんな筈は……」
ただでさえ強面の顔を、更に険しくしたお父様は自分の手を乗せてみた。
ピカッと水晶玉は光り、玉の中に何色かの属性の球体が現れた。
「……壊れてはいない様だ」
「私、魔法の属性が無いのですか?」
率直に尋ねてみると、いつもは全く動じないお父様から汗が噴き出していた。
「きっと……調べるのが、まだ早かったのかもしれないな。うん、そうだな。体術や剣術も身につけておくのは悪くない」
と、許可を得ることが出来た。
多分、魔法属性が無いと判断したが、小さな私を傷付けまいととっさに言ってしまったのだろう。
一応、また来年の誕生日に調べようと約束した。
何度チャレンジしても、結果は同じだったが。
「お父様、この国で一番強い剣の先生をお願いします。」
しょんぼり言った結果、良い方に話は転んだ。
「……わかった、探しておこう」
「お父様、大好きっ!」
それから、張り切って探してくれたのが今の師匠だった。
◇◇◇
「だけど、使えるのよねぇ……魔法」
小説を思い返してみると、悪役令嬢ベアトリーチェは自分自身を呪いの業火で焼き尽くしたのだ。
そう、小説の彼女は火属性だった。
自分の指先にライターを強くイメージすると、ボッと火が出た。同じように反対の手に、水を溜めるイメージをすれば、手の中になみなみと水が溜まる。こぼれないのが不思議だ。
その水に、火が出ている指先を入れたら、ジュッと消えた。
他にも色々と試したが――。
部屋の中で風魔法とか、ほぼポルターガイスト状態になってしまい、惨状をジゼルに見つかりこっぴどく叱られた。土魔法は……うん、忘れよう。
ともかく今の私は、少なくとも四つの属性魔法を使えるみたいだった。
「だけど、これじゃあ……」
鏡の前で前髪を上げてみると、額にはくっきりと楕円形の模様のような痣が浮き出ていた。
歩道橋から落ちた時に感じた、額の痛みは全く無い。魔法を使うと、少しだけ熱くなってコレが出てくる。
『鍵』――魔王と関係している印。
念じることと魔法を使うことは、どこか根本が似ているのかもしれない。
「人前では使えないわよね」
厚めに切った前髪で隠してはいても、何かの拍子で見られてしまうかもしれない。
だったら、他の貴族に馬鹿にされても、属性無しで押し通してしまったほうが安全だ。婚約を解消するまでは、誰にも知られないようにしなきゃ。この家に迷惑をかけるのは、絶対に嫌だから。
パサッと前髪を下ろし、ささっと整える。
――トントン。
扉がノックされ、ジゼルが何かを持ってやって来た。
「お嬢様、制服が仕上がって参りました」
「そう。いよいよなのね」
来月、私は王立学園に入学する。
ついに物語が始まるのだ。
あなたにおすすめの小説
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
恐怖侯爵の後妻になったら、「君を愛することはない」と言われまして。
長岡更紗
恋愛
落ちぶれ子爵令嬢の私、レディアが後妻として嫁いだのは──まさかの恐怖侯爵様!
しかも初夜にいきなり「君を愛することはない」なんて言われちゃいましたが?
だけど、あれ? 娘のシャロットは、なんだかすごく懐いてくれるんですけど!
義理の娘と仲良くなった私、侯爵様のこともちょっと気になりはじめて……
もしかして、愛されるチャンスあるかも? なんて思ってたのに。
「前妻は雲隠れした」って噂と、「死んだのよ」って娘の言葉。
しかも使用人たちは全員、口をつぐんでばかり。
ねえ、どうして? 前妻さんに何があったの?
そして、地下から聞こえてくる叫び声は、一体!?
恐怖侯爵の『本当の顔』を知った時。
私の心は、思ってもみなかった方向へ動き出す。
*他サイトにも公開しています
弟に前世を告白され、モブの私は悪役になると決めました
珂里
ファンタジー
第二王子である弟に、ある日突然告白されました。
「自分には前世の記憶がある」と。
弟が言うには、この世界は自分が大好きだったゲームの話にそっくりだとか。
腹違いの王太子の兄。側室の子である第二王子の弟と王女の私。
側室である母が王太子を失脚させようと企み、あの手この手で計画を実行しようとするらしい。ーーって、そんなの駄目に決まってるでしょ!!
……決めました。大好きな兄弟達を守る為、私は悪役になります!
行動あるのみです!
棗
恋愛
※一部タイトル修正しました。
シェリ・オーンジュ公爵令嬢は、長年の婚約者レーヴが想いを寄せる名高い【聖女】と結ばれる為に身を引く決意をする。
自身の我儘のせいで好きでもない相手と婚約させられていたレーヴの為と思った行動。
これが実は勘違いだと、シェリは知らない。
転生令嬢、シスコンになる ~お姉様を悪役令嬢になんかさせません!~
浅海 景
恋愛
物心ついた時から前世の記憶を持つ平民の子供、アネットは平凡な生活を送っていた。だが侯爵家に引き取られ母親違いの姉クロエと出会いアネットの人生は一変する。
(え、天使?!妖精?!もしかしてこの超絶美少女が私のお姉様に?!)
その容姿や雰囲気にクロエを「推し」認定したアネットは、クロエの冷たい態度も意に介さず推しへの好意を隠さない。やがてクロエの背景を知ったアネットは、悪役令嬢のような振る舞いのクロエを素敵な令嬢として育て上げようとアネットは心に誓う。
お姉様至上主義の転生令嬢、そんな妹に絆されたクーデレ完璧令嬢の成長物語。
恋愛要素は後半あたりから出てきます。
元アラサー転生令嬢と拗らせた貴公子たち
せいめ
恋愛
侯爵令嬢のアンネマリーは流行り病で生死を彷徨った際に、前世の記憶を思い出す。前世では地球の日本という国で、婚活に勤しむアラサー女子の杏奈であった自分を。
病から回復し、今まで家や家族の為に我慢し、貴族令嬢らしく過ごしてきたことがバカらしくなる。
また、自分を蔑ろにする婚約者の存在を疑問に感じる。
「あんな奴と結婚なんて無理だわー。」
無事に婚約を解消し、自分らしく生きていこうとしたところであったが、不慮の事故で亡くなってしまう。
そして、死んだはずのアンネマリーは、また違う人物にまた生まれ変わる。アンネマリーの記憶は殆ど無く、杏奈の記憶が強く残った状態で。
生まれ変わったのは、アンネマリーが亡くなってすぐ、アンネマリーの従姉妹のマリーベルとしてだった。
マリーベルはアンネマリーの記憶がほぼ無いので気付かないが、見た目だけでなく言動や所作がアンネマリーにとても似ていることで、かつての家族や親族、友人が興味を持つようになる。
「従姉妹だし、多少は似ていたっておかしくないじゃない。」
三度目の人生はどうなる⁈
まずはアンネマリー編から。
誤字脱字、お許しください。
素人のご都合主義の小説です。申し訳ありません。
枯れ専モブ令嬢のはずが…どうしてこうなった!
宵森みなと
恋愛
気づけば異世界。しかもモブ美少女な伯爵令嬢に転生していたわたくし。
静かに余生——いえ、学園生活を送る予定でしたのに、魔法暴発事件で隠していた全属性持ちがバレてしまい、なぜか王子に目をつけられ、魔法師団から訓練指導、さらには騎士団長にも出会ってしまうという急展開。
……団長様方、どうしてそんなに推せるお顔をしていらっしゃるのですか?
枯れ専なわたくしの理性がもちません——と思いつつ、学園生活を謳歌しつつ魔法の訓練や騎士団での治療の手助けと
忙しい日々。残念ながらお子様には興味がありませんとヒロイン(自称)の取り巻きへの塩対応に、怒らせると意外に強烈パンチの言葉を話すモブ令嬢(自称)
これは、恋と使命のはざまで悩む“ちんまり美少女令嬢”が、騎士団と王都を巻き込みながら心を育てていく、
――枯れ専ヒロインのほんわか異世界成長ラブファンタジーです。
「白い結婚最高!」と喜んでいたのに、花の香りを纏った美形旦那様がなぜか私を溺愛してくる【完結】
清澄 セイ
恋愛
フィリア・マグシフォンは子爵令嬢らしからぬのんびりやの自由人。自然の中でぐうたらすることと、美味しいものを食べることが大好きな恋を知らないお子様。
そんな彼女も18歳となり、強烈な母親に婚約相手を選べと毎日のようにせっつかれるが、選び方など分からない。
「どちらにしようかな、天の神様の言う通り。はい、決めた!」
こんな具合に決めた相手が、なんと偶然にもフィリアより先に結婚の申し込みをしてきたのだ。相手は王都から遠く離れた場所に膨大な領地を有する辺境伯の一人息子で、顔を合わせる前からフィリアに「これは白い結婚だ」と失礼な手紙を送りつけてくる癖者。
けれど、彼女にとってはこの上ない条件の相手だった。
「白い結婚?王都から離れた田舎?全部全部、最高だわ!」
夫となるオズベルトにはある秘密があり、それゆえ女性不信で態度も酷い。しかも彼は「結婚相手はサイコロで適当に決めただけ」と、面と向かってフィリアに言い放つが。
「まぁ、偶然!私も、そんな感じで選びました!」
彼女には、まったく通用しなかった。
「なぁ、フィリア。僕は君をもっと知りたいと……」
「好きなお肉の種類ですか?やっぱり牛でしょうか!」
「い、いや。そうではなく……」
呆気なくフィリアに初恋(?)をしてしまった拗らせ男は、鈍感な妻に不器用ながらも愛を伝えるが、彼女はそんなことは夢にも思わず。
──旦那様が真実の愛を見つけたらさくっと離婚すればいい。それまでは田舎ライフをエンジョイするのよ!
と、呑気に蟻の巣をつついて暮らしているのだった。
※他サイトにも掲載中。