183 / 258
今は遠い
しおりを挟む
「はぁ…。」
割とガチめのため息である…。
「また、随分大きなため息ですね…。」
今は帰り道。
向かう方向的に、俺、日奈実、リオの三人で並んで歩いている。
「そりゃお前…ため息の一つも吐きたくなるだろ…。」
全く…散々な目にあった…。
あの後、八重音と残りの生徒会メンバーも加って更に色んなコスプレを試させられた。
何故かコスプレの中に紛れ込んでいた大きめサイズの女子の制服を着せられた時には転生前の世界での事をまた思い出した。
あの時はクラスの女子の中で1番背が高かった女子が体操服に着替えて、そのまま制服を貸してもらう、俺は体操服を着て、その上から着る、と言う感じだった。
その後は瑞穂みたいにガッツリメイクとかは無かったものの髪をゴムで縛られたり写真を撮られたりでお開きとなった。
と言うか改めて考えると凄い状況だよな…。
体操服越しとは言え、ついさっきまで同じクラスの女子が着ていた制服を着るわけだし…。
まぁ当時は恥ずかしさやら違和感から来る落ち着かなさやらでそんな事意識してる余裕なんて無かった訳だが…。
ちなみに今回はなんと体操服無しである…。
「だって体操服着てたら実際のサイズ感わからなくない?」
「いや…だからって…。」
「大丈夫大丈夫!悠太の下着姿なら見た事あるし。」
「いや事実だけどそんな姿を晒さざるを得ない状況作ったのあなたですよね!?」
「私でも直接では見た事ないのに!」
それから志麻…変な対抗心を燃やすんじゃない!あと直接ではってなんだ!
いや、怖いから聞きたくない…。
ちなみにバニーガールの衣装もあったがこれに関してはハルたん会長権限で却下された。
そこは一安心である…。
あと着せられたのはチャイナお団子のウィッグとチャイナ服。
ざっくり開いたスリットから覗く足にセクシーさを出したいと言う瑞穂の希望で脱毛クリームですね毛を全剃りする羽目になった、、、
色んな意味で足先がスースーする…。
他にも婦警さんからチアガールまで色々させられ…。
終盤はもはやされるがままだった…。
ちなみに途中からは智成も参加してのコスプレ大会になり、ハッチーに続いて宮戸まで倒れたのはご愛嬌…なのか…?
…とまぁ…カオス満載なコスプレ大会は昼休憩終了の予鈴を合図に幕を閉じたのだった…。
「だ、大丈夫だってお兄ちゃん。
津川さんが凄く上手にメイクしてくれてたし凄く似合ってたから…。」
「うん、気遣ってくれてるんだろうけどど男として女装が似合うって言うのはちょっと複雑なんだが…」
「わわっ!ごめん…!そんなつもりじゃ…!」
「いや良いんだ…。」
なんと言っても今日は帰るタイミングがたまたま被って隣に日奈実がいる!不幸中の幸いである!
「相変わらずシスコンですね…。
一応隣には私も居るんですが…。」
「あぁ、悪い悪い日奈実があまりにも尊すぎて。」
「このシスコン…。」
「もぉ…お兄ちゃんったら…。」
「まぁ、悠太さんがシスコンなのは相変わらずですけど…なんだかんだ楽しかったですね。」
「同意すると思ってんのか…?」
「皆さんも楽しそうだったじゃないですか。
なんだか青春してるなって感じがします。」
「ロリ天使なのに年寄りっぽい事を言う…。」
「誰がロリ天使ですか!
それに悠太さんもなんだかんだ楽しそうでしたよ?」
「いやいやお前あの状況で…。」
「じゃあ楽しくないのにただしたくもないコスプレをさせられただけ、ですか?
もしそうなら無理矢理にでも止めさせる事も出来たじゃないですか。」
「くっ…一応天使の癖に意地が悪い返しを…。」
「ちゃんと天使ですから!」
「まぁ、確かにこんな状況だから素直に喜べないってだけで楽しかったのは楽しかったよ…。」
「なら良かったじゃないですか。」
「いや良くはないだろ…。」
「私としても嬉しいなぁ。」
「日奈実…?」
「だって…いじめられてた頃のお兄ちゃん…本当に見てられなかったもん…。
今もたまに無茶して心配になる時はあるけど、でも最近のお兄ちゃん本当に楽しそうだし。」
「そうですね。
悠太さんが楽しそうだから、悠太さんの周りの人達も楽しそうです。」
「そう、なのかな。」
川崎に裏切られた後、ずっと一人だった俺はそんな空気とは無縁だった事だろう。
人間不信になって、誰に対しても素っ気なくなって、疑心暗鬼になったりもした。
なのに自分が悪いだなんて考えもしなかった。
自分は被害者だと信じて疑わなかった。
今にして思えばそんなめんどくさい奴の味方なんて誰もしたがらないに決まってる。
もしあの時の自分に今度は第三者として会えるなら目を覚ましてもっと周りを見ろって殴ってたかもしれない。
…いや、それじゃ川崎と一緒だな…。
あの時もし綱岡先生に出会ってなかったら、俺は多分今もそのままだった。
でも俺は綱岡先生に出会い、そして変われた。
そして転生して、今度は自分で今のこの居心地のいい空間を掴んだんだ。
大事にしたい。
いや、大事にするんだ。
自分を受け入れ、自分が受け入れた大切な人達と過ごすこの時間を。
「あ、そう言えば、宏美さんにも写真撮られてましたね。」
と、ここでリオが思い出した様に言う。
「あ、あぁ…速攻で走り去ったけどな…。」
「宏美さんとはあれから…まぁあの感じだと聞くまでもなさそうですね。」
「まぁな…。」
話しかけようにも目に見えて避けられてるしなぁ…。
「悠太さんは良いんですか…?」
「いや、良くはないと思う…。 」
「でも取り付く島もないって感じだったよね…。
宏美さん、どうしたんだろ…。」
日奈実も心配そうに呟く。
「やっぱり…夏祭りの時の事、ですよね…。」
「多分な…。」
アイツが明確に態度を変えたのはその時だ。
だから原因があるならその時の筈だけど…。
なんか最初から機嫌悪かったし心当たりがあり過ぎて…。
いや…怒ってるって感じじゃなかったな。
じゃあ一体何が…。
分からないし、近づかせてすらもらえない。
何も分からないまま遠くに行ってしまう。
俺には何も出来ないのか…?
割とガチめのため息である…。
「また、随分大きなため息ですね…。」
今は帰り道。
向かう方向的に、俺、日奈実、リオの三人で並んで歩いている。
「そりゃお前…ため息の一つも吐きたくなるだろ…。」
全く…散々な目にあった…。
あの後、八重音と残りの生徒会メンバーも加って更に色んなコスプレを試させられた。
何故かコスプレの中に紛れ込んでいた大きめサイズの女子の制服を着せられた時には転生前の世界での事をまた思い出した。
あの時はクラスの女子の中で1番背が高かった女子が体操服に着替えて、そのまま制服を貸してもらう、俺は体操服を着て、その上から着る、と言う感じだった。
その後は瑞穂みたいにガッツリメイクとかは無かったものの髪をゴムで縛られたり写真を撮られたりでお開きとなった。
と言うか改めて考えると凄い状況だよな…。
体操服越しとは言え、ついさっきまで同じクラスの女子が着ていた制服を着るわけだし…。
まぁ当時は恥ずかしさやら違和感から来る落ち着かなさやらでそんな事意識してる余裕なんて無かった訳だが…。
ちなみに今回はなんと体操服無しである…。
「だって体操服着てたら実際のサイズ感わからなくない?」
「いや…だからって…。」
「大丈夫大丈夫!悠太の下着姿なら見た事あるし。」
「いや事実だけどそんな姿を晒さざるを得ない状況作ったのあなたですよね!?」
「私でも直接では見た事ないのに!」
それから志麻…変な対抗心を燃やすんじゃない!あと直接ではってなんだ!
いや、怖いから聞きたくない…。
ちなみにバニーガールの衣装もあったがこれに関してはハルたん会長権限で却下された。
そこは一安心である…。
あと着せられたのはチャイナお団子のウィッグとチャイナ服。
ざっくり開いたスリットから覗く足にセクシーさを出したいと言う瑞穂の希望で脱毛クリームですね毛を全剃りする羽目になった、、、
色んな意味で足先がスースーする…。
他にも婦警さんからチアガールまで色々させられ…。
終盤はもはやされるがままだった…。
ちなみに途中からは智成も参加してのコスプレ大会になり、ハッチーに続いて宮戸まで倒れたのはご愛嬌…なのか…?
…とまぁ…カオス満載なコスプレ大会は昼休憩終了の予鈴を合図に幕を閉じたのだった…。
「だ、大丈夫だってお兄ちゃん。
津川さんが凄く上手にメイクしてくれてたし凄く似合ってたから…。」
「うん、気遣ってくれてるんだろうけどど男として女装が似合うって言うのはちょっと複雑なんだが…」
「わわっ!ごめん…!そんなつもりじゃ…!」
「いや良いんだ…。」
なんと言っても今日は帰るタイミングがたまたま被って隣に日奈実がいる!不幸中の幸いである!
「相変わらずシスコンですね…。
一応隣には私も居るんですが…。」
「あぁ、悪い悪い日奈実があまりにも尊すぎて。」
「このシスコン…。」
「もぉ…お兄ちゃんったら…。」
「まぁ、悠太さんがシスコンなのは相変わらずですけど…なんだかんだ楽しかったですね。」
「同意すると思ってんのか…?」
「皆さんも楽しそうだったじゃないですか。
なんだか青春してるなって感じがします。」
「ロリ天使なのに年寄りっぽい事を言う…。」
「誰がロリ天使ですか!
それに悠太さんもなんだかんだ楽しそうでしたよ?」
「いやいやお前あの状況で…。」
「じゃあ楽しくないのにただしたくもないコスプレをさせられただけ、ですか?
もしそうなら無理矢理にでも止めさせる事も出来たじゃないですか。」
「くっ…一応天使の癖に意地が悪い返しを…。」
「ちゃんと天使ですから!」
「まぁ、確かにこんな状況だから素直に喜べないってだけで楽しかったのは楽しかったよ…。」
「なら良かったじゃないですか。」
「いや良くはないだろ…。」
「私としても嬉しいなぁ。」
「日奈実…?」
「だって…いじめられてた頃のお兄ちゃん…本当に見てられなかったもん…。
今もたまに無茶して心配になる時はあるけど、でも最近のお兄ちゃん本当に楽しそうだし。」
「そうですね。
悠太さんが楽しそうだから、悠太さんの周りの人達も楽しそうです。」
「そう、なのかな。」
川崎に裏切られた後、ずっと一人だった俺はそんな空気とは無縁だった事だろう。
人間不信になって、誰に対しても素っ気なくなって、疑心暗鬼になったりもした。
なのに自分が悪いだなんて考えもしなかった。
自分は被害者だと信じて疑わなかった。
今にして思えばそんなめんどくさい奴の味方なんて誰もしたがらないに決まってる。
もしあの時の自分に今度は第三者として会えるなら目を覚ましてもっと周りを見ろって殴ってたかもしれない。
…いや、それじゃ川崎と一緒だな…。
あの時もし綱岡先生に出会ってなかったら、俺は多分今もそのままだった。
でも俺は綱岡先生に出会い、そして変われた。
そして転生して、今度は自分で今のこの居心地のいい空間を掴んだんだ。
大事にしたい。
いや、大事にするんだ。
自分を受け入れ、自分が受け入れた大切な人達と過ごすこの時間を。
「あ、そう言えば、宏美さんにも写真撮られてましたね。」
と、ここでリオが思い出した様に言う。
「あ、あぁ…速攻で走り去ったけどな…。」
「宏美さんとはあれから…まぁあの感じだと聞くまでもなさそうですね。」
「まぁな…。」
話しかけようにも目に見えて避けられてるしなぁ…。
「悠太さんは良いんですか…?」
「いや、良くはないと思う…。 」
「でも取り付く島もないって感じだったよね…。
宏美さん、どうしたんだろ…。」
日奈実も心配そうに呟く。
「やっぱり…夏祭りの時の事、ですよね…。」
「多分な…。」
アイツが明確に態度を変えたのはその時だ。
だから原因があるならその時の筈だけど…。
なんか最初から機嫌悪かったし心当たりがあり過ぎて…。
いや…怒ってるって感じじゃなかったな。
じゃあ一体何が…。
分からないし、近づかせてすらもらえない。
何も分からないまま遠くに行ってしまう。
俺には何も出来ないのか…?
0
あなたにおすすめの小説
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』
まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。
朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。
「ご主人様の笑顔が見たいんです」
その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。
全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!?
甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。
「作品への感想代わりの『いいね❤️』や『エール📣』、心よりお待ちしております。」
「【応援のお願い】『いいね❤️』や『エール📣』をいただけると、作者のモチベーションが爆上がりします!」
「最後までお読みいただきありがとうございます。温かい『いいね❤️』が更新の支えです。」
クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる
グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。
彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。
だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。
容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。
「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」
そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。
これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、
高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる