彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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心からのありがとう

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翌日。

俺と瑞穂は揃って練習を休んだ。

理由は……。

「あら、今日は三澄君も来てくれたのね。」

そう言って病室のベットに寝転がり、俺に笑顔を向けてくれる時子さん。

いや!付き合うってそう言う事かよ!?

昨日。

瑞穂は唐突に電話で付き合って、と言ってきた。

「え……。」

それに俺は困惑。

いや確かに瑞穂からは一度告白されている。

自分でこんな事を言うのは変な話だとは思うけどだから瑞穂が俺の事を好きなのだって知ってる。

で、でもだからって……!

俺は一度その告白を断っている訳で……。

なのに急にそんな……!

「じゃ、そう言う訳だから。

あ、明日は悠太も練習サボってね。」

「あ、ちょ!?」

それだけ言うと一方的に電話を切りやがった。

そんなこんなで迎えた今日。

その日の目的は何も知らされないまま。

かと言って朝たまたま出くわした時も……。

「あ、おはよ。

また後でね。」

そう言ってニヤニヤしながら去って行ったし……。

その後の休憩中も特になんの連絡も無し。

昼休憩にいつものメンバーで弁当を食べた時もその場には瑞穂も居たがその件には一切触れずたわいもない話をするだけ……。

放課後の生徒会室でもそれは同じ。

「あ、ハルたん。

今日あたし悠太連れて行くから。」

「え、ちょ!?」

各自仕事が終わった後、練習をしようと言うタイミングで唐突に瑞穂がそんな事を言い出した。

そんな訳で有無を言わさず瑞穂に連行される事となった。

「あーえっと、ごめんハルたん会長。

でもさ、これは瑞穂を説得するために必要と言うか……。」

ひとまず瑞穂に先に行ってもらい事情を説明する。

「どうだか……。

ゲスミの事ですからただ練習サボって遊びに行くだけなのでは……。」

そんな事を冷めた目で言ってくる片杉。

「そ、そんな訳ないだろ……?」

くっ、絶妙に否定しづらい!

なんと言っても俺氏、サボれと言われてるだけでこの後の事を何も知らなのである。

だから瑞穂の気分次第では普通に遊ぶだけで終わる可能性は充分にあるのだ!

「えっと……?悠太君?」

俺が冷や汗ダラダラで口ごもったのを見てハルたん会長が怪訝そうな表情をする。

「と、とにかく明日は俺も瑞穂も必ず参加出来るようにするから!」

そう言って走り去る。

「あ!ちょ!?」

それに片杉はやっぱりかと冷めた目を向けてきたが、気にしている場合じゃなかった。

さてそんなこんなで生徒会室を出て、その後下駄箱で瑞穂と合流。

「じゃ、行こうか。」

そう言って瑞穂はナチュラルに俺の手を引いてくる。

そのまま強制連行されている最中、まさかこのままホテルに連行されるのでは!?とビクビクしながらついて行き……たどり着いたのは中山総合病院だったと言う訳である。

「いや付き合うってそういう事かい!!」

俺氏、病院に入る前に叫んださ。

「悠太、病院では静かに、だよー。」

「だから入る前に言ったんだっつの……。」

「それにさ、あたし確かに付き合ってってって言ったけどあたしとだなんて言ったっけ?」

そう言ってニヤニヤする瑞穂。

「くっ……紛らわしい言い方しやがって!」

「騙される悠太が悪いんだよー。」

言いながら鼻歌なんか歌って病院の入口に入っていく瑞穂。

祖母が入院している階までエレベーターで行く足取りも慣れたものである。

そこからその階の面会受付で手続きを済ませ、そのまま軽い足取りで病室へ。

「婆ちゃん、来たよ!」

そんな訳で冒頭の会話に戻る訳である。

「三澄君も忙しいのに来てくれてありがとう。」

「あぁ、いやいや。

体調はどうですか?」

「心配してくれてありがとう。

でももう大丈夫よ。

経過も順調だしすぐに退院出来るわ。」

「そ、それなら良かった。」

「うんうん、ほんと一時はどうなるかと思ったんだから。」

「心配かけてごめんなさいね。

でもそれより二人共もうそろそろ文化祭でしょう……?

準備とかもあって忙しいんじゃないの?」

「いやいやでも……。」

婆さんの言葉に気まずそうに目を伏せる瑞穂。

「瑞穂、私は大丈夫よ。

まだまだ瑞穂を一人残して居なくなったりしないから。」

「そ、そんなの分からないし……!」

「そうね、分からない。」

「な、なら!」

「でも瑞穂、私はね。

あなたに今を精一杯楽しんでほしい。

それが私にとって何よりの幸せだから。」

「っ……!?」

それに瑞穂は口ごもる。

「あなたは沢山傷付いた。

いえ、傷付けられた。

その責任は私にもあるわ。」

「や、やめてよ!別に婆ちゃんは悪くなんか……。」

「いえ、あの子をそんな風に育ててしまったのは私の責任よ。」

「……その、失礼ですけど……だから瑞穂を?」

「最初は確かにそんな気持ちもあったわ。」

そう言って悲痛な表情を浮かべる時子さん。

「っ……!」

それには瑞穂も悲痛な表情を浮かべる。

「でも罪悪感だけじゃない。

一緒に暮らして行くうちにだんだんあなたの事が好きになっていたの。

だから誰よりも幸せになってほしいと思うようになったのよ。

あなたが幸せなら私はもっと幸せよ。」

「ば、婆ちゃん。」

その真っ直ぐな思いに、瑞穂は涙を流す。

「いつもありがとう、瑞穂。

あなたと家族になれて本当に良かった。」

「あ、あたしもだよ!」

そう言って泣きながら時子さんに抱きつく瑞穂。

「婆ちゃんが家族で良かった……!本当に良かった!」

「あらあら。

だから瑞穂、文化祭、楽しんで。

私は行けるかどうかまだ分からないけどまた話を聞かせてちょうだい。」

そう言って優しく瑞穂の頭を撫でる時子さん。

「うんうん!絶対話すし入院中は毎日電話するから!」

「はいはい、待ってるわね。」

そんな事があった帰り道。

「ねぇ、なんで婆ちゃんにあんな事聞いたの?」

気になっていたのか瑞穂がそんな事を聞いてきた。

「あぁ、えっと、前々からそうなのかなとは思ってたんだよ。

お前の親父さんの話も聞いてたし、もしかしたらその……親としての負い目もあったのかなって。

でもさ、同時に時子さんがお前の事本当に大事だと思ってるって事も分かってたからさ。

だから婆さん自身の言葉でそれを伝えられるきっかけになればなって思ったんだ。」

「そんな事考えてたんだ……。

ま、婆ちゃんの本音も聞けたし一応ありがと。」

「ん。」

さて、そんなこんなで瑞穂の家の前に到着。

「じゃ、また明日な。」

さて俺の役目は終わった。

瑞穂も明日からは文化祭を楽しむ為に練習に参加するだろうし、俺には帰って日奈美が愛情をたっぷり込めて作った晩御飯を食べると言う使命があるのだ!

「え?何帰ろうとしてんの?」

「ほ?」

「あたし、言ったよね?

付き合ってって。」

「いや……だからそれは病院に、だろ……?」

「別にそんな事言ってない。」

くっ……!確かに流れでそのままお見舞いに付き合ったけど瑞穂から直接そう言われた訳じゃないっ……!

「どうせ付き合うならさ、最後まで付き合ってよ。」

「ちょ!?」

そう言って瑞穂は俺を家に連れ込んだ。











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