彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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CrazyForYou

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「嫌だ嫌だ!俺は行かないんだ!」

「はいはい、子供みたいにわがまま言ってないでさっさと行きますよ。」

放課後、リオに引きずられながら俺は屋上に向かって…いや向かわされていた。

「大丈夫だよ、お兄ちゃん。

私達も付いてるよ。」

そう日奈美が励ましてくれる。

頼もしいけどさっきのを聞いたら素直に安心出来ないんだよなぁ…。

「悠にぃ頑張って~。」

後ろからまりちゃんも応援してくれているが、俺は何を頑張らされるのだろう…。

嫌だなぁ、帰りたい。

あぁ……そんなに引っ張らないで!

「悠ちゃんもし可愛い子だったら紹介してくれよ。 」

一方の秋名はいつも通りである。

「ならお前が代わりに行け…。 」

「それはやだ。」

クソぅ……正直な奴め……。

「そんな気を張らなくても大丈夫だって、悠さん。

僕らも付いてるよ。」

智成も励ましてくれる。

「僕が付いてる…ふふふ滾る…。 」

美紀は相変わらずである…。

あぁ、またヨダレ垂らしちゃって……。

さて、屋上に着いた訳だが。

この学校の屋上ドアにはガラスが取り付けてあり、そこから屋上内の様子がある程度見えるようになっている。

鍵を閉める際に人が居ないかを最終確認する為の物らしいが…。

「誰か…居るみたいですね。」

リオがガラス面から外側の様子を覗きながら言う。

つられて覗いてみると、確かに黒髪ロングの女子の姿がぼんやりとガラス越しに見えてくる。

「いや、待て。

アイツが手紙の送り主とは限らない。

他の人の可能性もあるし、仮に俺を待ってるんだとしても嘘告白の可能性も…「いいから行けよw」」

秋名に思いっきり背中を叩かれた。
 
「いって!ちょっとは手加減しろよ…。」

こいつ絶対恨み込めてんだろw
 
 「誰か居るの?」 

ヤバい、気付かれた。

よし逃げよう!

「駄目ですよ?」

首根っこを掴まれてドアの前に向き直された。

いや……だから力つっよ!このロリな見た目の何処にそんな力があるんだか……。

うーん嫌だなぁ……。

でも仕方ない……行くかぁ…。

渋々ドアを開けて辺りを見回す。

「遅かったね。

でもちゃんと来てくれたんだ。」

……こう言う場合まずは注意深く辺りを観察する事が大切だ。

物陰に人の姿は無い。

よし、カメラも、無いな。

「何やってんの…?」

俺に気付いて声を掛けてきた彼女を放置していたら、不審そうにこちらの様子を伺ってくる。

「いや、誰かが隠れて見てたり撮ってたりするかもしれないだろ?」

まぁ実際俺サイドのギャラリーは今も現在進行形で見てますけどもw

「失礼過ぎない…?

別に誰もいないよ。

私達だけ。」

「そ、そうか。」

安心……は出来ないな。

近くで見ると本当に見覚えが無い。

そもそもクラスメイトですら前世からの知り合い以外はほぼ初対面の筈だし当然と言えば当然な訳だが。

「それよりさ!本当に背が高いんだね!」

さてどう接するかと考えていると、彼女は急に距離を詰めてきた。

って近い近い!

「やっぱりいい匂い。
 
ずっと嗅いでられる。」

そんな事を言いながら俺の胸元に顔を埋め、スンスンと匂いを嗅いでくる。

「ひぃっ!?」

ヤバい、マジで鳥肌立った。

コイツはヤバい…。

本能がそう叫んでる。

「手も大きい! 」

そんな事を言いながら、今度は握手までしてくる。
 
はわぁお手々、柔らかいしむっちゃスベスベ……はっ!?いかんいかん……。

臨兵闘者皆陣列在前……!

うしっ、整った!

落ち着いて考えてみると、近付いて来たからこそ分かった事もある。

コイツの匂い、あの手紙に付いてた匂いと一緒だ。

あの手紙の差出人なのは間違いない。

クソ...なら一体何が目的なんだ…?

まさか本当に告白……?と言うかそんな事しなくても…こんな急に距離詰められて過剰なスキンシップとかされたら普通の男子高校生なら一発で勘違いして逆に告白しちゃうレベルだぞ……。

俺は勘違いしないけどな!

...本当だぞ?

とは言えまぁ、そもそも…。

「お前誰だよ…?」

「は?」

「「「「「いや!この流れでそれ!?」」」」」

覗いてた五人組がツッコミながらなだれ込んで来る。

「いや…だって本当に知らないし…。」

実際そこは重要だろう。

万が一!俺が告白なんてされる世界線が本編のifシナリオの片隅であったかなかったかぐらいの描写で有り得たとしてだ。

「言い方が回りくど過ぎるし、どんだけ自分に自信無いんですか……。」

呆れ顔のリオはとりあえず放置。

もし万が一、億が一にも本当に告白が目的だとしてだ。

「だから言い方が周りくどい……。」

そもそも彼女が好きなのは多分俺だけど俺じゃない。

……なんかまたラノベタイトルみたいだな……。

いや、それ言ったら全部がラノベタイトルに見えてくるわ……。

……話を戻そう……。

彼女が好きなのは、恐らく入れ替わるまで俺の代わりにこの世界を生きてた設定の俺の筈だ。

本来ならほぼ初対面の俺がそんな告白をされる筈もなければ、受けれる筈もない。

そこまで考え、一応身構える。

呆気に取られてしばし言葉を失っていた目の前の彼女は、少し驚いたように言葉を紡ぐ。

「本気で言ってたんだ。

酷いなぁ。

付き合ってた時は毎日電話してたのに。」

「まい…にち…でん…わ?

まさか…。」

どうしよう、顔は見覚えないのにそのパワーワードにはめちゃくちゃ既視感がある…。

「久しぶりだね、悠太。」

忘れる筈もない。

俺相手にそんな事するやつ、今だかつて一人しかいない。

彼女こそ俺が初めてお付き合いした相手金澤志麻かなざわしまである。

「いや、なんで元カノなのに会っても分からないんですか…?」

「い、いや…それが…な…。」

「なんだよ、悠ちゃん。

煮え切らないな。

早く言えよ。」

リオと秋名に呆れられたが仕方ないだろう。

だってこいつは...。

「じ、実はな。

コイツ元カノだけど…実際に会うのは今日が初めてなんだ。」

「どう言う事なんですか…。」

そう呟いたのはリオだが、その場に居た俺と志麻以外はみんなそう思っただろう。




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