彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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お疲れの際は保健室へ

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どうにも気分が晴れないうえに寝不足でもあった俺は、次の授業が始まって少ししてから先生に言って保健室で休ませてもらう事にした。

なんと言っても千鶴さんにも会えるしな!

荒んだ心も女神を見れば浄化されると言う物。

「あらぁ悠さん。

いらっしゃいませぇ。

治療にする?休憩にする?それともぉ……。」

ドアを開けると早速千鶴さんがお出迎え。

俺の姿を見るやそう言いながら椅子、ベッドにそれぞれ目を向けた後、近くまで歩いて来て……って近い近い!?

わ、シャツの隙間から動く度にチラチラと見えてくる谷間とか……近づいて来たせいでダイレクトに聞こえてくる小さな吐息の音とかなんか色々良くない。

「……わ、た、し?」

急接近してきた千鶴さんは、俺の耳元でそう囁いてくる。

なんだよこのベタな新婚夫婦みたいなやり取りはぁぁぁぁぁ!?

そんなの一択で千鶴さんに決まってんだろぉぉぉぉ!?

こんなのドキドキのオーバーキルもいい所である。

まさか保健室でオーバーキルさせられるなんて誰が予想出来ただろう……。

「悠さん運が良いですねぇ。

今日は良いアルコールが入ってるんですよぉ。」

「消毒液の事ですよね!?」

と言うか良い消毒液ってなんだよ...?

消毒の質でも違うのかしらん...。

「飲むと最高にキマるお薬も用意してますよぉ。」

「もう冗談なのか本気なのか分からなくなるネタやめませんかね!?」

「キンキンに冷やしたエナジードリンクの事ですよぉ?」 

言いながら千鶴さんは冷蔵庫からエナジードリンクを取り出す。

「紛らわしいわ!?

それにエナジードリンクは薬じゃないですからね!?」

「いらないんですかぁ?」

「いや!いりますけど!?」

受け取りプルタブを捻り、中身を口に流し込む。

ひんやりとした冷気と、エナジードリンク特有のちょっと薬品っぽい風味の炭酸飲料が喉を潤す。

あっ、これ本当最高にキマるわ。

それにしても……。

すっかり千鶴さんの椅子と化してるマッチョ松崎と目が合う。  

毎回思うけどなんでこの人ナチュラルに椅子になってるんだろう、、

「悠たん座りたいの?」

「いや、確かにちょっと羨ましいとか思ったけどそっちじゃないよ!?」

「そっかぁ、悠たんも椅子になりたいのか。

いやぁ俺の見る目に狂いはなかったなぁ。」

「いや、狂ってるよ!?

現役バリバリだし現在進行形で狂ってるよ!?」

「悠たんならもっと行けると思ってたんだよ!

なんてったって悠たんはもうこっち側だからね。」

「なんの話ですかね!?」

もうやだこの先生……。

「今日は休ませてもらおうと思ったのもあるんですが、千鶴さんにもちょっと聞いて貰いたい話があって。」

「お話ですかぁ?お隣に来ますか?」

「絶対に嫌です。」

「ぶぅ……悠さんにフラれたぁ……。」

分かりやすく落ち込む千鶴さん。

でもそんな姿でさえものっそ可愛い。

でもそれとこれとは話が別なんです!(血涙)

「悠たん座って良いよ?」

そんな俺の思いを知ってか知らずか……マッチョ松崎が優しく微笑みながら提案してくる。

「いや許可されても……。」

「その代わり悠たんが座った瞬間に肛門ぶっ壊すから!」

「何言ってんだこの人ww!?」

いやw落差よwさっきまであんな優しい表情だったのに本当この人何言ってんだろう……。

「アナたん、おいたはめっ?ですよ?」

「あひん♡」

お尻叩かれて喜んでるのにはもはや驚かない。

「だって悠たんがステラたんを独り占めしようとするから……。

ステラたんが欲しいならお尻が壊れる覚悟してもらわなくちゃ。」

千鶴さんは欲しいけどそんな覚悟絶対嫌だ、、

「真面目な話なんで一応アナたんもちゃんと聞いてほしい。」

これ以上この流れを続けたらカオスになる未来しか見えない、、。

無理矢理話を切り替えると二人は聞く姿勢を示す。

いや、椅子になってる姿勢が聞く姿勢かどうかは分からないけど……こう言うのは気持ちの問題である。

気持ちも……いや……やめよう……。

そして俺は、二人にも昨日ファミレス回でした話をした。

「なるほどぉ。

それで今は元カノさんとの急な再会に戸惑っている感じですかねぇ。」

「まぁ、そんなとこですかね。」

ちなみに千鶴さんはこの世界でも配信者としてUthtuberで大活躍していた。

当然ファン登録は済ませてあった。

流石の俺である。

ちなみにアナたんは生前の世界では流石に体育教師ではなかったが、ドMなのは健在である。  

そんな健在は嫌だ……。

「千鶴さんから教師に掛け合って席を変えて貰うとかは……。」

「無理ですねぇ。」 

「無理かぁ……。」

即答である。

一瞬の迷いも無く...。

「それにしてもこの世界が本当に何者かに作られた世界なのなら、こうして私達がこの場に集まったのも、元カノさん達が居る事も、そして隣同士になった状況もその何者かの思惑通りの様な気もしますねぇ。」

「まぁ、そうだろうな……。」

未だにその何者かの正体は分からないし、何を企んでるのか皆目見当もつかない。

分からない事だらけだ。

でも前世で死んでる俺はこの世界で生きる以外の選択肢はない訳で。

だからと言って...幾らなんでも高校卒業までにまた彼女を作るなんてなぁ……。

「悠さん、複雑な環境に急に入り込んでしまって戸惑うのは仕方ありません。

ですがあまり気に病まないでください。

前世の事は分かりませんが今の悠さんの周りには沢山の大切に思ってくれる人がいます。


そ、れ、に、私の隣はいつでも空いてますよぉ?」

「あひん♡」

ペチンペチンと小気味良い音を立てて自分の隣、アナの腰の辺りを叩く千鶴さん。

「絶対に嫌です(2回目)」

「ぶぅ……アナたん、悠さんがツレないのですぅ……。」

すっかり拗ねてしまった千鶴さん。

でも拗ねた千鶴さんも可愛いです。

どうしよう写真とか撮って良いかな?

え、有料?諭吉も辞さな、あ、今学生なんだったわ……。

そんなパッと諭吉を出せる訳無かった……。

いや、大人の時でも無理だけど……。

辛っ……。

「悠たん……ステラたんの誘惑を断るなんて……。」

そんな事を考えていたら、千鶴さんの下からマッチョ松崎が俺を睨んでくる。

「誰のせいだと思ってるんですかね!?」

と言うか分かってて言ってんだろw

「今日は悠さんにフラれたので私の隣は漬物石にします。」

「うひょー!漬物石はご褒美!」

普通に怪我じゃ済まないのでやめてください……。

なんで漬物石が普通に保健室にあるのかはツッコまないでおこうと思います……。
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