89 / 258
俺達の夏はまだ終わらない
しおりを挟む
翌日、合宿の帰り道の船着場にて。
帰りはここでメンバーが分かれると言う事もあり、ハルたん会長が参加者一同に挨拶をしている所だった。
「じゃ、お疲れ様って事で解散ね。
皆あまり羽目を外し過ぎないように残りの夏休みを楽しんでちょうだい。」
「なーんで羽目を外し過ぎないでの時にあたしの顔を見るのかな...?」
露骨に凝視してくるハルたん会長に、瑞穂がツッコミを入れる。
「あんたが一番心配だからでしょうが。」
「え?ハルたんあたしの事心配してくれるの?やっさしい!」
「ばっ!?そう言う意味じゃない!」
「あだっ!?」
ハルたん会長のツンデレチョップ!
こうかはばつぐんだ!
「皆さぁん、お疲れ様でしたぁ。
お家に帰るまでが合宿ですから最後までお怪我のないようにお気を付けてお帰りくださいぃ。」
遠足の定番セリフで千鶴さんが締める。
さて、俺も千鶴さんの所に...。
と、思ってたところで。
「おっと……。」
急に美江が腕にしがみついてくる。
「なんだ?帰らないのか……?」
「悠君はこっち……。」
「えぇ……。」
まぁ確かに行きは元がコミュ障なのにほぼ知らない奴ばかりでだいぶ苦労したらしいからなぁ……。
「あ、ならウチ変わろっか?」
と、美紀。
「良いの?」
パッと見るからに嬉しそうな笑顔を浮かべる美江。
「うん、宮戸さんとも仲良くなれたし。
あと邪道だけど智×秋も気になるし。(小声)」
うん……最初の一言だけで終わらないのが美紀である……。
出来れば聞き取りたくなかった小声は聞かなかった事にして……。
「帰りは私が!「あ、お兄ちゃんは私と美江ちゃんの隣ね。」ぴえん……。」
元気よく宣言している所を速攻で切り捨てられ涙目になる志麻。
「悪い、まりちゃん。
また志麻を頼めるか?」
「本当はまりも悠にぃのお隣が良いけど他ならぬ悠にぃの頼みなら仕方ない!」
「ありがとう。」
まりちゃんには今度何かしらの形でお礼しなきゃな……。
「それじゃ、悠太またメールするね。」
「おう、瑞穂もお疲れさん。」
「悠太君、お疲れ様。」
瑞穂と挨拶を交わしていると、ハルたん会長が声をかけてくる。
「あぁ、お疲れさん。
色々ありがとう。」
「良いのよ。
私も楽しかったから。
そ、それより。」
「ん?」
「引いた……?」
顔色を伺うような感じで聞いてくる。
あぁ……それが気になって来たのか、、。
「あぁ、Part3。」
「だから違うから!?
私だって頑張れば野菜だって食べれるし、朝もちゃんと起きれるし料理だって出来るから!」
「頑張らないと出来ないって事じゃん。」
それに瑞穂がそう言ってケラケラと笑う。
「揚げ足を取らないで!
と、とにかく……私にも少し……いや、割と……苦手な事はあるから……。」
割となのか……。
「だからその……大目に見て欲しいと言うか…。「大丈夫ですよ。
ハルたん会長。」え?」
「あ、ところでギャップ萌えって知ってますか?」
「なんでこのタイミングでその質問!?
絶対当て付けよね!?」
「やだなぁ、ハルたん会長が可愛いって話だって。」
「それ褒めてるって言うより絶対バカにして言ってるよね!?」
うーん……ギャップ萌え良いんだけどなぁ...。
「まぁ……可愛いは嬉しいけど……。」
「そうそうハルたん会長は可愛い、凄く可愛い。」
「わ、分かったから!
そ、それじゃあまたね!また連絡するから!」
顔を真っ赤にしてさっさと車に乗りこんでしまうハルたん会長。
「日奈美の次くら……あ、行っちゃった。」
それを見ていた瑞穂も露骨にため息を吐く。
「悠太って本当悠太だよね……。」
「なんだよ?」
「別にー……そいじゃ。」
おぉん……。
ハルたん会長また連絡するって言ってたなぁ。
まぁでも普通に生徒会の事務連絡とかだよなぁ。
働きたくないなぁ……。
「悠太、今度一緒にドックランに行こうね!」
「おぉ、俺頑張って走り回っちゃうぞ!」
「悠!?」
そんな他愛もないやり取りを絵美と交わして蘭ちゃんにツッコまれつつ、、それで川崎に睨まれつつ……。
「悠ちゃん、今度バイキング行こうぜ。」
「お、智君も入れて三人で行くか。」
ここのところどういう訳か女子にばっかり囲まれてたから同性と遊びに行くとか無かったんだよなぁ。
普通に楽しみだ。
「おう、また連絡するわ。」
「ね、悠兄、それ私にも日付け教えてね?」
秋名たんを見送った後、美紀が声をかけてくる。
「なんだ、ハッチーも来たいのか?」
「ううん、行かないけど気になるから。」
そう言ってぐへへと笑う美紀。
「お、それなら私も聞きたいな。」
「お、流石宮戸さん!」
「えー、それなら私達も一緒に行かせてもらえば良いじゃん。」
美紀、宮戸組の会話に八重音が口を挟む。
「「それだと意味が無いの!」」
「ふぇぇ!?」
二人から同時に怒られて普通にビビってる八重音。
少し可哀想だが触らぬ腐女子に祟り無し、である……。
「ま、最悪だと思ってたが案外悪くなかったぞ。」
そう言ったのは直也だ。
意外だなとは思ったがコイツとのトランプは案外楽しかった。
「こっちのセリフだっつの。」
「またトランプやろうぜ。
今度は絵美も一緒にな。」
「それ絶対そっちの方が重要だろうが……。」
「当たり前だろ?
お前と二人でなんて二度とごめんだ。」
そう言って上機嫌に笑ってさっさと乗り込んで行く直也。
「だから……こっちのセリフだっつの……。」
「案外仲良くなれたんだ?」
「そう見えるか……?」
次に声をかけてきたのは宏美だ。
「最初と比べたら?」
「まぁ、それはそうだけど……。」
「ま、色々あったけど私も案外楽しめたよ。」
「そりゃ良かった。」
「でも出来れば私もちゃんと誘われたかったなー。」
そう言ってジト目で睨んでくる宏美
「うっ……。」
コイツ、まだ根に持ってやがったのか……。
「ま、昨日はちゃんと誘ってくれたしいっか。」
「良いのかよ……。」
「えー?じゃあ許さない?」
「はぁ……?」
「だからさ。」
言いながら背を向けて歩き出した彼女は、一度こちらに振り返る。
「また誘ってね?」
そう言って笑う。
そのまま用事は済んだとばかりにさっさと行ってしまう宏美。
「あ、そっちのひっつき虫ちゃんもまたね!」
「言うだけ言ってさっさと行きやがった……。」
「ひっつき虫って言われたし...。」
そう言えば完全に放置してたけど隣に美江が居たんだった、、
「私の事完全に忘れとらんかった……?」
「ははは、ソンナワケナイダロー?」
「絶対に忘れとるじゃん! 」
「いや悪かったって!
他の人とお別れの挨拶するのに夢中になってたと言うかなんと言うか……。」
「むぅ……。」
あ、拗ねた。
リアルに頬を膨らませる姿がちょっと可愛いなんて言ったら怒るかな、怒るよなぁ……。
「悠さぁん、花岡さん、早く乗ってくださいぃ!」
「あ、はい。
ほら、行くぞ。」
「私も許さん……。」
「えぇ……。」
何、俺を許さないってくだり流行ってんのかしらん……。
「だから私も誘うけぇ……。」
「ん、あぁ日奈美とか?」
言うと美江は強く腕を引いてくる。
「うぉっ!?」
「ふ、二人でじゃし……。」
「お、おん。」
お、おう……遂に美江とも友達に……?
なんて感慨深く次の言葉を待っていると、
「友達には絶対ならない……。」
「えぇ……。」
まさかの前進かと思ったらゲームオーバーだった件……。
こないだの検討は結局却下されたらしい、、
「お兄ちゃんはここね!」
「悠太!私の隣でも良いよ!」
「はいはい、あなたはこっち。」
茉里愛に無理やり引っ張られ、その隣に座らされる志麻。
「あぁん!ご無体な!!ぴえん……!」
やれやれ……これは帰りの車も騒がしくなりそうだな……と思っていたのだが。
各々この二日間の疲れが溜まっていたのだろう。
走り出して少しした頃には運転する千鶴さんと俺以外は寝てしまっていた。
あ、ひーちゃんの寝顔世界一可愛いし頭で肩ポン最高……。
ずっとこうしてたい、、
左に日奈美、右に美江、それぞれが両肩に頭を乗せて小さく寝息をたてている。
「悠さんもお疲れでしょう?
寝てて良いですよぉ?」
「そしたら千鶴さんが1人になっちゃうでしょ?」
「まぁ、相変わらずお優しいですねぇ。 」
「千鶴さんが優しいからですよ。」
「あらぁ、ふふふ……。
悠さん。」
「はい?」
「楽しかったですか?」
「はい、とても。」
「それは良かったですぅ。」
「あの頃だったら絶対体験出来なかったって心から思う。
本当、良くも悪くも忘れられない思い出になりました。」
「そうですかぁ。
まぁちょぉっと看過しきれない場面もありましたがぁ。」
「うっ……。」
「でも私もとても楽しかったのですぅ。」
「それなら良かったです。」
「ふふ、今度は私とも一緒に遊んでくださいねぇ。」
「1週間ですか!?
1ヶ月ですか!?」
「ふふ、それだと夏休みが終わっちゃいますよぉ?」
それは……!いや、でも千鶴さんとなら悔いはない……!
緩やかなスピードで進む車。
少しづつ見慣れた風景が広がり始める車窓を眺めながら、まだ始まったばかりの夏休みに思いを馳せる。
それは多分あの時には絶対無いもので、そして他ならぬ今しか無いもので。
これからもこんな思い出を作っていけたらと小さく願い、俺はそっと目を閉じるのだった。
帰りはここでメンバーが分かれると言う事もあり、ハルたん会長が参加者一同に挨拶をしている所だった。
「じゃ、お疲れ様って事で解散ね。
皆あまり羽目を外し過ぎないように残りの夏休みを楽しんでちょうだい。」
「なーんで羽目を外し過ぎないでの時にあたしの顔を見るのかな...?」
露骨に凝視してくるハルたん会長に、瑞穂がツッコミを入れる。
「あんたが一番心配だからでしょうが。」
「え?ハルたんあたしの事心配してくれるの?やっさしい!」
「ばっ!?そう言う意味じゃない!」
「あだっ!?」
ハルたん会長のツンデレチョップ!
こうかはばつぐんだ!
「皆さぁん、お疲れ様でしたぁ。
お家に帰るまでが合宿ですから最後までお怪我のないようにお気を付けてお帰りくださいぃ。」
遠足の定番セリフで千鶴さんが締める。
さて、俺も千鶴さんの所に...。
と、思ってたところで。
「おっと……。」
急に美江が腕にしがみついてくる。
「なんだ?帰らないのか……?」
「悠君はこっち……。」
「えぇ……。」
まぁ確かに行きは元がコミュ障なのにほぼ知らない奴ばかりでだいぶ苦労したらしいからなぁ……。
「あ、ならウチ変わろっか?」
と、美紀。
「良いの?」
パッと見るからに嬉しそうな笑顔を浮かべる美江。
「うん、宮戸さんとも仲良くなれたし。
あと邪道だけど智×秋も気になるし。(小声)」
うん……最初の一言だけで終わらないのが美紀である……。
出来れば聞き取りたくなかった小声は聞かなかった事にして……。
「帰りは私が!「あ、お兄ちゃんは私と美江ちゃんの隣ね。」ぴえん……。」
元気よく宣言している所を速攻で切り捨てられ涙目になる志麻。
「悪い、まりちゃん。
また志麻を頼めるか?」
「本当はまりも悠にぃのお隣が良いけど他ならぬ悠にぃの頼みなら仕方ない!」
「ありがとう。」
まりちゃんには今度何かしらの形でお礼しなきゃな……。
「それじゃ、悠太またメールするね。」
「おう、瑞穂もお疲れさん。」
「悠太君、お疲れ様。」
瑞穂と挨拶を交わしていると、ハルたん会長が声をかけてくる。
「あぁ、お疲れさん。
色々ありがとう。」
「良いのよ。
私も楽しかったから。
そ、それより。」
「ん?」
「引いた……?」
顔色を伺うような感じで聞いてくる。
あぁ……それが気になって来たのか、、。
「あぁ、Part3。」
「だから違うから!?
私だって頑張れば野菜だって食べれるし、朝もちゃんと起きれるし料理だって出来るから!」
「頑張らないと出来ないって事じゃん。」
それに瑞穂がそう言ってケラケラと笑う。
「揚げ足を取らないで!
と、とにかく……私にも少し……いや、割と……苦手な事はあるから……。」
割となのか……。
「だからその……大目に見て欲しいと言うか…。「大丈夫ですよ。
ハルたん会長。」え?」
「あ、ところでギャップ萌えって知ってますか?」
「なんでこのタイミングでその質問!?
絶対当て付けよね!?」
「やだなぁ、ハルたん会長が可愛いって話だって。」
「それ褒めてるって言うより絶対バカにして言ってるよね!?」
うーん……ギャップ萌え良いんだけどなぁ...。
「まぁ……可愛いは嬉しいけど……。」
「そうそうハルたん会長は可愛い、凄く可愛い。」
「わ、分かったから!
そ、それじゃあまたね!また連絡するから!」
顔を真っ赤にしてさっさと車に乗りこんでしまうハルたん会長。
「日奈美の次くら……あ、行っちゃった。」
それを見ていた瑞穂も露骨にため息を吐く。
「悠太って本当悠太だよね……。」
「なんだよ?」
「別にー……そいじゃ。」
おぉん……。
ハルたん会長また連絡するって言ってたなぁ。
まぁでも普通に生徒会の事務連絡とかだよなぁ。
働きたくないなぁ……。
「悠太、今度一緒にドックランに行こうね!」
「おぉ、俺頑張って走り回っちゃうぞ!」
「悠!?」
そんな他愛もないやり取りを絵美と交わして蘭ちゃんにツッコまれつつ、、それで川崎に睨まれつつ……。
「悠ちゃん、今度バイキング行こうぜ。」
「お、智君も入れて三人で行くか。」
ここのところどういう訳か女子にばっかり囲まれてたから同性と遊びに行くとか無かったんだよなぁ。
普通に楽しみだ。
「おう、また連絡するわ。」
「ね、悠兄、それ私にも日付け教えてね?」
秋名たんを見送った後、美紀が声をかけてくる。
「なんだ、ハッチーも来たいのか?」
「ううん、行かないけど気になるから。」
そう言ってぐへへと笑う美紀。
「お、それなら私も聞きたいな。」
「お、流石宮戸さん!」
「えー、それなら私達も一緒に行かせてもらえば良いじゃん。」
美紀、宮戸組の会話に八重音が口を挟む。
「「それだと意味が無いの!」」
「ふぇぇ!?」
二人から同時に怒られて普通にビビってる八重音。
少し可哀想だが触らぬ腐女子に祟り無し、である……。
「ま、最悪だと思ってたが案外悪くなかったぞ。」
そう言ったのは直也だ。
意外だなとは思ったがコイツとのトランプは案外楽しかった。
「こっちのセリフだっつの。」
「またトランプやろうぜ。
今度は絵美も一緒にな。」
「それ絶対そっちの方が重要だろうが……。」
「当たり前だろ?
お前と二人でなんて二度とごめんだ。」
そう言って上機嫌に笑ってさっさと乗り込んで行く直也。
「だから……こっちのセリフだっつの……。」
「案外仲良くなれたんだ?」
「そう見えるか……?」
次に声をかけてきたのは宏美だ。
「最初と比べたら?」
「まぁ、それはそうだけど……。」
「ま、色々あったけど私も案外楽しめたよ。」
「そりゃ良かった。」
「でも出来れば私もちゃんと誘われたかったなー。」
そう言ってジト目で睨んでくる宏美
「うっ……。」
コイツ、まだ根に持ってやがったのか……。
「ま、昨日はちゃんと誘ってくれたしいっか。」
「良いのかよ……。」
「えー?じゃあ許さない?」
「はぁ……?」
「だからさ。」
言いながら背を向けて歩き出した彼女は、一度こちらに振り返る。
「また誘ってね?」
そう言って笑う。
そのまま用事は済んだとばかりにさっさと行ってしまう宏美。
「あ、そっちのひっつき虫ちゃんもまたね!」
「言うだけ言ってさっさと行きやがった……。」
「ひっつき虫って言われたし...。」
そう言えば完全に放置してたけど隣に美江が居たんだった、、
「私の事完全に忘れとらんかった……?」
「ははは、ソンナワケナイダロー?」
「絶対に忘れとるじゃん! 」
「いや悪かったって!
他の人とお別れの挨拶するのに夢中になってたと言うかなんと言うか……。」
「むぅ……。」
あ、拗ねた。
リアルに頬を膨らませる姿がちょっと可愛いなんて言ったら怒るかな、怒るよなぁ……。
「悠さぁん、花岡さん、早く乗ってくださいぃ!」
「あ、はい。
ほら、行くぞ。」
「私も許さん……。」
「えぇ……。」
何、俺を許さないってくだり流行ってんのかしらん……。
「だから私も誘うけぇ……。」
「ん、あぁ日奈美とか?」
言うと美江は強く腕を引いてくる。
「うぉっ!?」
「ふ、二人でじゃし……。」
「お、おん。」
お、おう……遂に美江とも友達に……?
なんて感慨深く次の言葉を待っていると、
「友達には絶対ならない……。」
「えぇ……。」
まさかの前進かと思ったらゲームオーバーだった件……。
こないだの検討は結局却下されたらしい、、
「お兄ちゃんはここね!」
「悠太!私の隣でも良いよ!」
「はいはい、あなたはこっち。」
茉里愛に無理やり引っ張られ、その隣に座らされる志麻。
「あぁん!ご無体な!!ぴえん……!」
やれやれ……これは帰りの車も騒がしくなりそうだな……と思っていたのだが。
各々この二日間の疲れが溜まっていたのだろう。
走り出して少しした頃には運転する千鶴さんと俺以外は寝てしまっていた。
あ、ひーちゃんの寝顔世界一可愛いし頭で肩ポン最高……。
ずっとこうしてたい、、
左に日奈美、右に美江、それぞれが両肩に頭を乗せて小さく寝息をたてている。
「悠さんもお疲れでしょう?
寝てて良いですよぉ?」
「そしたら千鶴さんが1人になっちゃうでしょ?」
「まぁ、相変わらずお優しいですねぇ。 」
「千鶴さんが優しいからですよ。」
「あらぁ、ふふふ……。
悠さん。」
「はい?」
「楽しかったですか?」
「はい、とても。」
「それは良かったですぅ。」
「あの頃だったら絶対体験出来なかったって心から思う。
本当、良くも悪くも忘れられない思い出になりました。」
「そうですかぁ。
まぁちょぉっと看過しきれない場面もありましたがぁ。」
「うっ……。」
「でも私もとても楽しかったのですぅ。」
「それなら良かったです。」
「ふふ、今度は私とも一緒に遊んでくださいねぇ。」
「1週間ですか!?
1ヶ月ですか!?」
「ふふ、それだと夏休みが終わっちゃいますよぉ?」
それは……!いや、でも千鶴さんとなら悔いはない……!
緩やかなスピードで進む車。
少しづつ見慣れた風景が広がり始める車窓を眺めながら、まだ始まったばかりの夏休みに思いを馳せる。
それは多分あの時には絶対無いもので、そして他ならぬ今しか無いもので。
これからもこんな思い出を作っていけたらと小さく願い、俺はそっと目を閉じるのだった。
10
あなたにおすすめの小説
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』
まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。
朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。
「ご主人様の笑顔が見たいんです」
その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。
全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!?
甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。
「作品への感想代わりの『いいね❤️』や『エール📣』、心よりお待ちしております。」
「【応援のお願い】『いいね❤️』や『エール📣』をいただけると、作者のモチベーションが爆上がりします!」
「最後までお読みいただきありがとうございます。温かい『いいね❤️』が更新の支えです。」
クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる
グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。
彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。
だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。
容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。
「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」
そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。
これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、
高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる