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第三章
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春樹目線。
それから、俺達は男女別で練習に励む事になった訳だが。
とりあえず全体の指揮をとってる小城にはこっそり事情を話しておき、ヤスには二人共やめたと言っておいた。
「へぇ…ならお前も百メートルな。」
「わ、分かってるよ…。」
こう言われるのも覚悟してたさ…。
まずは基礎体力を付けようと言う小城の提案で、縄跳びを毎日ちょっとずつ回数を増やしながらやり始めた。
勿論その後には走る練習もあり…。
帰ってからも腹筋、腕立てをしたりと日々体力作りに励んだ。
「お前にしてはよくやってんじゃねぇか。」
「してはは余計だっての…。
ここまでやってんのにもう今更やめるなんて考えられねぇよ。」
実際ここまで音を上げずに(いや…最初は上げてたけども…。)頑張れたのは、やっていく内に自分の中で何処か執念のような物が芽生え始めたからかもしれない。
ここでやめたらそうして頑張った事も全部無駄になってしまうから。
「へー…そんくらいのやる気が普段からあれば良いんだがな。」
「ぐっ…本当に毎回痛いとこ突きやがって…。」
くそう…実際間違ってないけど…!
「まぁ、お前も色々あってちょっとは変わってきたんじゃねぇの?」
「そうなのかなぁ…。」
「ついこないだまでは女々しいわ気持ち悪いわで面倒くさかったのにな。」
「うぐっ…お…お前は…。」
珍しく褒めてきたと思ったら…!
「でも今は無鉄砲なりに前より自分から動けるようになってきたんじゃねぇの?」
「それは褒めてるんだよな…?」
今度は褒めてるのかどうかも分からないぞ…?
「一応。」
「じゃあ一応ありがとな。」
「ん。」
「よし、今日はそろそろ帰ろうぜ。」
最終下校時刻のチャイムが鳴り、小城が提案してくる。
こんな風に最近一緒に練習するようになって、それからは三人で帰る事が増えた。
その流れで今日も三人で帰ろうとしていると、遠くで美波がまた水木と二人で帰っているのが見えて思わず立ち止まる。
「おい、ぼーっとしてんなよ。」
そんな俺を見て、言いながら後ろから小突いてくるヤス。
「あ、あぁ…。」
「水木か、あっちのクラスは多分あいつがアンカーだろうなぁ。」
俺の視線の先を見て、小城が口を挟む。
「水木…か。」
一度口に出し、何度か頭の中でその名前を反芻する。
「え、何?水木がどうかした?」
そんな俺の反応を不審に思ったのか、小城が聞いてくる。
「なぁ小城、水木と沢辺はどう言う関係なんだ?」
それに対して何も返せない俺の代わりに、ヤスがそう聞き返してくる。
「…え?あぁ、なんか幼馴染らしいよ?
だからよく一緒に居るみたいだし。」
そうだったのか…。
「え、え?本当にどうしたんだよ?」
動揺が顔に出ていたらしい。
小城が心配そうに聞いてくる。
「こいつ、一年の時に沢辺と付き合っててフラれてんだよ。」
ヤスが代わりに説明してくれる。
「………え?えー!?フラれたってのは聞いてたけどあれって沢辺の事だったんだ!!」
よっぽど予想外だったらしく、それに大袈裟なくらい驚く小城。
「あいつにも…そんな奴がいたんだな…。」
一緒に居るのを見たのは今回が始めてじゃないし仲が良さそうだとは思った。
でもそんな親しい間柄だったなんて。
「そりゃいても別に不思議じゃねぇだろ。
まぁお前の前だと沢辺か水木のどっちかが遠慮して距離を置いてたんだろうな。」
そのまま呆然としていると、ヤスがそう返してきた。
「だよ…な。
俺って本当に何も知らずにあいつと付き合ってたんだな。」
と、こでこちらに気付いた水木が歩み寄ってくる。
一方の美波はそれに気付いたのか心配そうに顛末を見守っている。
「おい、佐藤。」
「え…あぁ。」
急に低い声で名前を呼ばれて思わず怯む。
サッカー部のキャプテンだけあり、筋肉質な体型。
身長は美波と同じくらいだが、その目付きの悪い眼光からは余す事ない敵意がむき出しになっていて、そこから充分な存在感を醸し出していた。
「美波と別れた事、絶対に後悔させたるけぇな。」
「っ…!?」
「じゃあな。」
それだけ言うと、水木はさっさと行ってしまう。
それに何も言い返せず、通り過ぎる背中をただ目だけで見送る。
「…どうした?
気圧されたか?」
そんな俺に見かねたヤスが声をかけてきた。
「…あいつ…美波の事呼び捨てだった。
それに喋り方も一緒だった。」
「まぁ…そりゃそんな長い付き合いなら呼び捨てにもなるだろうし、幼馴染なんだから喋り方だってそうだろう。
そして今はそう言う関係を咎められる立場でもない。」
「確かに…な。」
「なるほど、なんか複雑な訳ね…。」
小城もようやく状況を察したらしい。
そう言って口を挟んでくる。
「まぁ、そんな所だ。」
それにヤスが答える。
別れてから知った事。
それは付き合ってた時に気付けなかった事ばかりだ。
何故だろう?別れてからの方が知らない姿が見えてくるのは。
そして、そんな姿が気になって仕方ない自分がいるのは。
知らない姿を知る度に、美波の事だけじゃなく、自分の事でさえも分からなくなる。
こう言う気持ちをなんて呼ぶんだろう?
「お前、あいつに言われたままで良いのかよ?」
「そりゃ俺だって悔しい!…んだと思う。」
「だと思う?」
実際悔しさは確かにあった。
でもそう口に出してみて気付いたのだ。
悔しくてもそれに対して言い返す言葉が無い。
悔しいと思う理由すら分からない。
そんな自分が悔しさを吐露する事が、あまりに不当に思えて、怒るに怒れなかったのだ。
「分からないんだよ、自分が。
自分の事なのに…。」
「…まぁ、自分も一人の人間なんだ。
分からない事だってそりゃあんだろ。」
「そう…だよな。」
俺は今答えを探している。
でも探せば探すほど遠ざかるばかりで、求める答えは一向に見つからない。
「灯台もと暗し…だな。」
「え?」
「探してるもんってのは案外近くにあるのかもしれねぇって事だよ。」
「そう、なのかな。」
この時の俺には、ヤスが言う言葉の意味がよく分からなかった。
静目線。
「ぜー…はー…。」
放課後、早速私達は通学路にある大きな公園の広場で練習を始める事になった。
「ま、摩耶ちゃん、大丈夫…?」
「だ…大丈夫…じゃないかも…。」
気合いを入れて練習を始めたものの、普段から走る習慣がない私達(主に摩耶ちゃん)は、少し走るだけで息切れしてしまう。
「ほらほらー!自分でやるって言ったんだからね!もっと頑張んなよー!」
ちなみに、恵美ちゃんは今ベンチに座ってメガホンで私達を応援してくれていた。
「ちょっと…!あんたも…走り…なさいよ!」
そう抗議する摩耶ちゃんの声も息切れのせいで途切れ途切れだ。
「嫌よ、だって私は別にそんな重要なリレーには出ないもん。」
そしてそんな途切れ途切れの抗議も即座に却下されてしまう。
「むー…。」
それに不満げに唸る摩耶ちゃん。
そんな感じで、恵美ちゃんは今私達のコーチと言うポジションに落ち着いた。
「ま、でもそんなに息切れしてたら続けては無理そうね。
ちょっと休憩しましょ。」
摩耶ちゃんからの抗議が通ったのか、はたまたただ呆れただけなのか…。
肩を竦めてそう提案する恵美ちゃん。
「さ…賛成。」
途端に少しばかり晴れやかな表情を取り戻す摩耶ちゃん。
表情に疲れた感じはすごく出ているものの、そんな様子からなんだかんだ楽しそうだなと感じた。
それは多分最初のように面倒くさがってやりたくないって言う気持ちが、やりたいに変わったから。
摩耶ちゃんの中で、大きな心境の変化があったのかもしれない。
こうして楽しそうな摩耶ちゃんが見れるなら、無理に誘ってみて良かったのかもしれない。
そうしてそんな摩耶ちゃんを見て、一緒に練習して、なんだかこうしている時間がこれからかけがえのない思い出に変わっていくんだなぁとその時私は思った。
「ねぇ、摩耶ちゃん。
青春ってこう言う感じなのかな?」
「…は?何よそれ…。」
呆れられてしまう。
「え、違うかなー?」
うーん違うのかなかぁ。
「まぁ…でも…悪くないわね。」
肩を竦めながらも、摩耶ちゃんも一応それに同意してくれたみたいだ。
「ふふふ。」
「クッキー作ってきたから皆で食べよー!」
恵美ちゃんが鞄からクッキーの袋と紅茶の入ったポットを取り出す。
「わ!すごい!頂きまーす!」
「おー!丁度甘い物欲しかったの!」
美味しいクッキーを食べながら、私達は明日も頑張ろうと思った。
春樹目線。
それから、俺達は男女別で練習に励む事になった訳だが。
とりあえず全体の指揮をとってる小城にはこっそり事情を話しておき、ヤスには二人共やめたと言っておいた。
「へぇ…ならお前も百メートルな。」
「わ、分かってるよ…。」
こう言われるのも覚悟してたさ…。
まずは基礎体力を付けようと言う小城の提案で、縄跳びを毎日ちょっとずつ回数を増やしながらやり始めた。
勿論その後には走る練習もあり…。
帰ってからも腹筋、腕立てをしたりと日々体力作りに励んだ。
「お前にしてはよくやってんじゃねぇか。」
「してはは余計だっての…。
ここまでやってんのにもう今更やめるなんて考えられねぇよ。」
実際ここまで音を上げずに(いや…最初は上げてたけども…。)頑張れたのは、やっていく内に自分の中で何処か執念のような物が芽生え始めたからかもしれない。
ここでやめたらそうして頑張った事も全部無駄になってしまうから。
「へー…そんくらいのやる気が普段からあれば良いんだがな。」
「ぐっ…本当に毎回痛いとこ突きやがって…。」
くそう…実際間違ってないけど…!
「まぁ、お前も色々あってちょっとは変わってきたんじゃねぇの?」
「そうなのかなぁ…。」
「ついこないだまでは女々しいわ気持ち悪いわで面倒くさかったのにな。」
「うぐっ…お…お前は…。」
珍しく褒めてきたと思ったら…!
「でも今は無鉄砲なりに前より自分から動けるようになってきたんじゃねぇの?」
「それは褒めてるんだよな…?」
今度は褒めてるのかどうかも分からないぞ…?
「一応。」
「じゃあ一応ありがとな。」
「ん。」
「よし、今日はそろそろ帰ろうぜ。」
最終下校時刻のチャイムが鳴り、小城が提案してくる。
こんな風に最近一緒に練習するようになって、それからは三人で帰る事が増えた。
その流れで今日も三人で帰ろうとしていると、遠くで美波がまた水木と二人で帰っているのが見えて思わず立ち止まる。
「おい、ぼーっとしてんなよ。」
そんな俺を見て、言いながら後ろから小突いてくるヤス。
「あ、あぁ…。」
「水木か、あっちのクラスは多分あいつがアンカーだろうなぁ。」
俺の視線の先を見て、小城が口を挟む。
「水木…か。」
一度口に出し、何度か頭の中でその名前を反芻する。
「え、何?水木がどうかした?」
そんな俺の反応を不審に思ったのか、小城が聞いてくる。
「なぁ小城、水木と沢辺はどう言う関係なんだ?」
それに対して何も返せない俺の代わりに、ヤスがそう聞き返してくる。
「…え?あぁ、なんか幼馴染らしいよ?
だからよく一緒に居るみたいだし。」
そうだったのか…。
「え、え?本当にどうしたんだよ?」
動揺が顔に出ていたらしい。
小城が心配そうに聞いてくる。
「こいつ、一年の時に沢辺と付き合っててフラれてんだよ。」
ヤスが代わりに説明してくれる。
「………え?えー!?フラれたってのは聞いてたけどあれって沢辺の事だったんだ!!」
よっぽど予想外だったらしく、それに大袈裟なくらい驚く小城。
「あいつにも…そんな奴がいたんだな…。」
一緒に居るのを見たのは今回が始めてじゃないし仲が良さそうだとは思った。
でもそんな親しい間柄だったなんて。
「そりゃいても別に不思議じゃねぇだろ。
まぁお前の前だと沢辺か水木のどっちかが遠慮して距離を置いてたんだろうな。」
そのまま呆然としていると、ヤスがそう返してきた。
「だよ…な。
俺って本当に何も知らずにあいつと付き合ってたんだな。」
と、こでこちらに気付いた水木が歩み寄ってくる。
一方の美波はそれに気付いたのか心配そうに顛末を見守っている。
「おい、佐藤。」
「え…あぁ。」
急に低い声で名前を呼ばれて思わず怯む。
サッカー部のキャプテンだけあり、筋肉質な体型。
身長は美波と同じくらいだが、その目付きの悪い眼光からは余す事ない敵意がむき出しになっていて、そこから充分な存在感を醸し出していた。
「美波と別れた事、絶対に後悔させたるけぇな。」
「っ…!?」
「じゃあな。」
それだけ言うと、水木はさっさと行ってしまう。
それに何も言い返せず、通り過ぎる背中をただ目だけで見送る。
「…どうした?
気圧されたか?」
そんな俺に見かねたヤスが声をかけてきた。
「…あいつ…美波の事呼び捨てだった。
それに喋り方も一緒だった。」
「まぁ…そりゃそんな長い付き合いなら呼び捨てにもなるだろうし、幼馴染なんだから喋り方だってそうだろう。
そして今はそう言う関係を咎められる立場でもない。」
「確かに…な。」
「なるほど、なんか複雑な訳ね…。」
小城もようやく状況を察したらしい。
そう言って口を挟んでくる。
「まぁ、そんな所だ。」
それにヤスが答える。
別れてから知った事。
それは付き合ってた時に気付けなかった事ばかりだ。
何故だろう?別れてからの方が知らない姿が見えてくるのは。
そして、そんな姿が気になって仕方ない自分がいるのは。
知らない姿を知る度に、美波の事だけじゃなく、自分の事でさえも分からなくなる。
こう言う気持ちをなんて呼ぶんだろう?
「お前、あいつに言われたままで良いのかよ?」
「そりゃ俺だって悔しい!…んだと思う。」
「だと思う?」
実際悔しさは確かにあった。
でもそう口に出してみて気付いたのだ。
悔しくてもそれに対して言い返す言葉が無い。
悔しいと思う理由すら分からない。
そんな自分が悔しさを吐露する事が、あまりに不当に思えて、怒るに怒れなかったのだ。
「分からないんだよ、自分が。
自分の事なのに…。」
「…まぁ、自分も一人の人間なんだ。
分からない事だってそりゃあんだろ。」
「そう…だよな。」
俺は今答えを探している。
でも探せば探すほど遠ざかるばかりで、求める答えは一向に見つからない。
「灯台もと暗し…だな。」
「え?」
「探してるもんってのは案外近くにあるのかもしれねぇって事だよ。」
「そう、なのかな。」
この時の俺には、ヤスが言う言葉の意味がよく分からなかった。
静目線。
「ぜー…はー…。」
放課後、早速私達は通学路にある大きな公園の広場で練習を始める事になった。
「ま、摩耶ちゃん、大丈夫…?」
「だ…大丈夫…じゃないかも…。」
気合いを入れて練習を始めたものの、普段から走る習慣がない私達(主に摩耶ちゃん)は、少し走るだけで息切れしてしまう。
「ほらほらー!自分でやるって言ったんだからね!もっと頑張んなよー!」
ちなみに、恵美ちゃんは今ベンチに座ってメガホンで私達を応援してくれていた。
「ちょっと…!あんたも…走り…なさいよ!」
そう抗議する摩耶ちゃんの声も息切れのせいで途切れ途切れだ。
「嫌よ、だって私は別にそんな重要なリレーには出ないもん。」
そしてそんな途切れ途切れの抗議も即座に却下されてしまう。
「むー…。」
それに不満げに唸る摩耶ちゃん。
そんな感じで、恵美ちゃんは今私達のコーチと言うポジションに落ち着いた。
「ま、でもそんなに息切れしてたら続けては無理そうね。
ちょっと休憩しましょ。」
摩耶ちゃんからの抗議が通ったのか、はたまたただ呆れただけなのか…。
肩を竦めてそう提案する恵美ちゃん。
「さ…賛成。」
途端に少しばかり晴れやかな表情を取り戻す摩耶ちゃん。
表情に疲れた感じはすごく出ているものの、そんな様子からなんだかんだ楽しそうだなと感じた。
それは多分最初のように面倒くさがってやりたくないって言う気持ちが、やりたいに変わったから。
摩耶ちゃんの中で、大きな心境の変化があったのかもしれない。
こうして楽しそうな摩耶ちゃんが見れるなら、無理に誘ってみて良かったのかもしれない。
そうしてそんな摩耶ちゃんを見て、一緒に練習して、なんだかこうしている時間がこれからかけがえのない思い出に変わっていくんだなぁとその時私は思った。
「ねぇ、摩耶ちゃん。
青春ってこう言う感じなのかな?」
「…は?何よそれ…。」
呆れられてしまう。
「え、違うかなー?」
うーん違うのかなかぁ。
「まぁ…でも…悪くないわね。」
肩を竦めながらも、摩耶ちゃんも一応それに同意してくれたみたいだ。
「ふふふ。」
「クッキー作ってきたから皆で食べよー!」
恵美ちゃんが鞄からクッキーの袋と紅茶の入ったポットを取り出す。
「わ!すごい!頂きまーす!」
「おー!丁度甘い物欲しかったの!」
美味しいクッキーを食べながら、私達は明日も頑張ろうと思った。
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