復讐のために転生先を異世界にするのはおかしなことですか?

マスクメロン

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リゼロッタ

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ニシヨルビの園に着き勇希たちは一先ず泊まれる宿を探すことにした。途中リゼロッタと呼ばれる30メートルほどの氷柱のように光り輝く美しい町のシンボルがあり、そこではたくさんの子供たちが楽しそうに遊んでいた。

「勇希様、いい加減わたしの荷物を返してください!別にそれくらい一人でもてますから!」

「ミリナにはちょっと重いと思うからこれは宿に着くまでは僕が預かる。ミリナはその間ゆっくり羽でも伸ばしておいてくれ。」

ミリナはふてくされながらも少し頰を赤らめる。

「優しすぎるんですよ。」


「ん?何か言った?」


「な!に!も!」

宿に着き借りられる部屋がないかその店の店主に聞いてみたもののどうやら空き部屋が一つしかないらしく勇希はミリナとヤクミに困った顔を浮かべる。

「どうかなされたんですか?」

「それがどうやら空き部屋が一つしかないらしくて僕だけ野宿って感じになるけど二人ともそれでいいかな?」

「そんなことでしたの?勇希様はいわばわたくしたちのパーティーでありリーダーです。それなら別に部屋が一つしかなくて女二人に男一人だからって何の問題もありません。どうかご予約なされてください。」



「えーと、まぁそういうことらしいんで部屋一つ借ります。」


「はいよ、一番奥の部屋ね。
兄ちゃんあんま羽目外しすぎたらあかんよ~ここ、声漏れるからね。」

宿主の男はニタニタ笑いながら俺らに手を振っていた。

(絶対何か勘違いしている。...)


部屋に着くと荷物を置き今後の予定を立てることにした。
まずこの街で情報屋を探すということになったのだがここで勇希はヤクミとミリナに疑問を投げかけた。


「そいえばずっと思ってたんですけど2人の魔法ってどんな能力なんですか?確かこの世界では全員に魔力があってそれぞれ違う魔法が使えるって話でしたよね?」

勇希の問いにヤクミとミリナは目を合わせミリナからその問いに答えた。

「私の魔法名は嗅覚拡張スメルと言って一度嗅いだことのある匂いを完璧に記憶しその匂いの持ち主を追うことができる能力なんです。まぁこの能力は発動には絶対に人と関わらなくちゃいけないのであんまり使ったことはないんですけどね。」

ミリナの最後のセリフに勇希とヤクミはどう反応をすればいいのかわからず少し場の空気が重くなってしまう

「あれそういうつもりで言ったんではないんですよ!!ごめんなさい...」

「い、いいんだよミリナ。僕もそういうことはあったしさ。そ、それより!ヤクミさん!ヤクミさんの能力を教えてくださいよ。」

勇希の無理矢理な切り替えにヤクミは微笑を浮かべる。

「できればわたくしも魔法というものをお教えしたいのですがじつはわたくしたち天界の人間には魔力はあるものの魔法というものが与えられないのですよ。お気持ちにお応えできず申し訳ありません。」

与えられないと聞きルシファーの事件が脳裏に浮かぶ

「もしかしてさ、咲希が原因...とかですか?」

ゴクリと唾を飲みおそるおそる問う勇希にヤクミはにこりと笑う

「安心してください、違いますよ。確かにルシファー様のあの出来事はだいぶ問題になりましたがそもそまルシファー様の魔法は特例のことでしてそれ以前からそれ以降も天界で魔法を持つ者は四大天使のミカエル様、ラファエル様、ガブリエル様、アズラエル様と全知全能の神であるゼウス様だけなんですよ。わたくしたちには権限こそあるものの権力を持つことは許されないため魔法が与えられない規則となっているんです。ですので勇希様は何も心配する必要はありませんよ。」

ヤクミの言葉に勇希は安堵する。
これでようやく勇希の疑問は解けいよいよ探しに行こうかというときミリナが口を開く。

「あの、思ったんですけどヤクミ様って魔法使えないんですよね?」

ヤクミはきょとんとした顔で返事をする。

「ええ、そうですがどうかなさいましたか?」


「それってつまり戦闘時は私同様勇希様の足手まといにしかならないのではないのでしょうか?」


「ミ、ミリナさん?!」

ミリナの謙虚もクソもない質問に勇希は思わず裏声を出す。


「その点に関してはご安心ください。確かにわたくしがあの鳥のままの姿でしたら間違えなく勇希様の足を引っ張ってしまっていたでしょう。ですがこの姿の我々は天界の加護から守られているため普通の人間の5倍は身体能力が高いんですよ。ですから勇希様の足を引っ張るような無礼なことはあまりないと思います。」

そう言いヤクミは勇希へにこりと笑ってみせる
その顔はとても美しく思わず勇希はどきりとする

「てことは足手まといって私だけじゃないですか!」

ミリナが声を荒げる
勇希はミリナにはその分その能力で僕たちをサポートしてくれればいいよと落ち込むミリナを元気付ける。


「さて、無駄話はこの辺にしてそろそろ参りましょうか。」

ヤクミがそういうと勇希もミリナもそうだねと返事し部屋を後にした。

「ヒッ」

先に外へ出たミリナが声を上げその場に立ち尽くす。


「どうしたんですのミリナさん?」

ヤクミと勇希が続けて外へ出ると思わず一歩後ずさりした。

「これは...」

そこには先程ののどかな街並みはどこにもなく村のシンボルであるリゼロッタに子供達が串刺しになっていた。


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