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第二章 魔の森と力の目覚め
episode.25 喪失
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確かに力を感じる、体の内側から使い切ったはずの魔力が怒りに呼応するように溢れ出てくる。以前に使っていた火炎魔法とも、宵闇の魔力によって生み出された黒い炎ともまた違う種類の炎。確かにこれは強力な力となりえる。
強く握る拳にに宿る炎、この惨状を目にした時からさらに激しく燃え上がっていく。
「ザンラ伯父様、その足をどけて下さい」
オルタナを踏みつけ高笑いをしている、それを見るだけで飛びかかりたくもなるが先程までは満足に体を動かす事も出来ずにいた私は自分を抑える、飛び込めば怒りに任せて振るった力でオルタナも巻き込みかねない。
こちらを見向きもしなかったザンラ伯父様が振り返る、その視線は私を見るや絡みつくような雰囲気を放ち、身の毛がよだつのを感じた。
「エレナちゃん、もしかして目覚めた?」
「な、何の話ですか」
声の一つ一つですら上から押し付けるような重圧がのしかかってくる、明らかに私の気配が変わったことに気がついている。この力にどんな意図があるのかは分かりかねるが、それは気分のいいものではないと頭の中で警鐘が鳴り響く。
「ふーんっ、ならはっきり言おうか……〝憤怒〟」
顔色を変えるな、声を出すな。ここで答えてしまっては、後戻りが出来なくなるようにも思えてくる。
「無視なんてひどいなエレナちゃん、質問してるよ?」
「答える義理はありません」
「それじゃあ、その炎は何?」
「火炎の魔力です」
震えそうになる声を堪えながら力強く返す、今はそうする事だけが精一杯になっていた。先程までは力強いとすら感じていたこの憤怒の力が、この炎がザンラ伯父様には通じないかもしれないと思い込み始める。それに合わせて拳の炎も次第に弱まりを見せながら、うっすらと表面をまとう程度になっていた。
「なに、可愛いね。怖くなったの?」
「そ、その足をどけて下さい」
先程からオルタナが反応を示さない、死んでいるのか気絶をしているだけなのかは判別できずにいた。それがまた、より一層焦りと恐怖に拍車をかける。流れていた血は止まっているようにも見えるが、息をしているようには感じられない。
そんな事を考え動けずにいると遠くで倒れていた獣が震えながら立ち上がるのが目に入った、今までに見たこともないそれは敵か味方なのかも判断出来ずにいたが、オルタナと同じような傷を負って倒れている事から、少しばかり味方であって欲しいと願わずにはいられなかった。
完全に立ち上がると空気が震えるような雰囲気で身を包み、全身を噛み砕かれそうな口と獲物を見るかのような鋭い眼光が私に突き刺さる。
「おや、しぶといですね」
「ウヴゥゥゥゥゥッ」
「獣風情が、人らしさは捨ててきましたか」
そのやりとりで二人が敵同士なのだと判断はできた。だが、その牙と爪がこちらに向けられないとも言い切れない所が、言いようのない緊張感を切らせてくれなかった。
「セ、セブン………ス…逃げ……ろ」
絞り出すようなオルタナの声が聞こえた、どうやらまだ息はあるようでホッとする。それよりも今、セブンスと聞こえたようで気のせいだろうか。
「おや、まだ息がありましたか」
「ガァァッウァァッ」
「こんなに弱体化していたのなら、〝七大罪〟を揃える必要も無かったですね。がっかりですよ、原初の魔王」
やはりザンラ伯父様は七大罪、嫉妬の力の事を知っていたらしい。それに揃えると言っていたが、この力を集めてオルタナをどうにかしようと考えていたのだろう。それにラースが言っていた、人族に抗えないほどの脅威とはまさにこの事だったのだろう。
ここに来る前に話を聞いていたら鵜呑みにしそうだったが、今の私にはそれに従うつもりはない。むしろ、今の私にとっての脅威とは他にあるから。
「魔王の力を使えなくなるほどに弱体化すれば、目も当てられんな!」
「ガァァッウワァッ」
セブンスなのか分からない獣は土煙を上げるほどに地面を蹴り上げ、一気に距離を詰め寄った。大木のような太い腕を振り上げ鋭く尖った爪を空を裂くようにしてザンラ伯父様に向ける。
そう簡単にはいかず、魔法を唱えると同時に光の盾を展開しそれを防ぎきってしまった。盾ごと斬り裂こうとしているのか、金属同士がぶつかるような甲高い音を上げながらも数回、激しく斬りつける。
「はははっ、無駄ですよ!もう貴方達に戦える力は残っていないでしょうからっ」
動くなら視線が外れた今しかない、対峙している互いの事に集中したここが。
『 燃ゆる逆巻く 劫炎一切 我が焔を顕現せよ この刃に込めた炎 恐れ抱き 業火と共に散れ』
詠唱を始めた途端に全身が脱力していくような感覚に襲われる。無理もない、先程までは魔力が尽きかけていたのだから、それでもこの湧き上がる怒りを燃料に魔力を焚きつけていく。
「怒れ、眼前は私の敵。全ての元凶っ、憎べき相手」
さらに自分を奮い立たせる、今の私にはこれしかない。無いものを絞り出そうとしているのだから、多少の犠牲には目を瞑らなければならない。溢れ出る魔力が炎へと注がれ、天高く火柱が上がる。
「おや、まだ悪あがきですか」
「セブンスっ、エレナを連れて逃げろ」
「オルタナ……ごめんね、そうさはせないから」
「まさに前門の狼後門の鬼、といったところですね」
そう言いながらもザンラ伯父様は手をこちらに向かってかざし、唱えられた魔法によって幾つもの光の剣が展開され始めていた。その剣先は全て向けられ、その迫力と込められた魔力によって今の私がどれだけ脅威に感じたかなど理解するのは容易かった。
《灰燼斬刀》
上がった火柱は手元に集約されていき、形を成していく。それを阻止しようと光の剣が音を立てながら襲い掛ってくる、正直とても怖いがそれを埋め尽くすかのような怒りによって今はなんとか立てている。
光の剣が私に触れるその刹那、形を成した刀を強く握りしめ振り払っていく。一つ残さず叩き落とし全てを焼き尽くす、金属のぶつかる甲高い音と炎が吹き出す音がこの場を埋めていき静になる頃には視線の全てが私に集められていた。
「いいねぇ、素晴らしいっ!やはり君は憤怒を宿すことが出来ていたらしいねっ」
「最後の警告です、足をどけなさい」
「もっと怒りに身を任せたほうが楽になるよ?」
「聞こえてなかったのですか、足をどけなさい」
「足りないんじゃないの?怒りがさぁっ!」
興奮した口調で話を止めない所をみるとこれ以上は無駄だと判断し、地面を蹴って向かっていく。手には刀を握り怒りの感情もこれ以上溢れないようにと抑え込みながら。
そうして私は近づいた直後、噴き上がる炎を刀に纏わせ首元目掛けて刀を鳴らす。狙いをすました一閃ではあったが、光の盾一枚ほど届かなかった。それでも仰け反らせその勢いのまま吹き飛ばし、オルタナを守るようにして立ち塞がる体勢は整えれた。
先程までザンラ伯父様を抑えてくれていた獣がこちらを不思議そうに見つめ、ゆっくりと口を開く。
「エレナ様、このような格好で失礼します」
「かまいません、後ほど聞かせて頂きます」
「かしこまりました」
その声と作法は疑いようがなかった、理由はどうであれ今目の前にいた獣は間違いなくセブンスらしい。そう確信してからか、暖かい感情と安心感が優しく浸透していた。
そうして、後ろで倒れているオルタナに声を掛ける。ザンラ伯父様が改めて襲ってくる可能性もあるので、目線は外せず刀を構えながら前を向き。
「オルタナ、無事?」
「うむ、すまんの……」
「大丈夫よ気にしないで」
「いや……そうじゃないんじゃ……」
消えそうなぐらいか細い声を出しながら、オルタナはそっと私の背に手を当ててきた。
「オルタナ?」
「逃げて、生きろ」
その手は服を掴んだのか私を勢いよく後ろへと引っ張りセブンスの元へと投げ飛ばした、咄嗟のことで抵抗できずにそのまま抱きかかえられる。
「オルタナっ!?」
「セブンス!!分かっておるなっ!?」
「……はいっ」
その声ととともにセブンスは私を抱きかかえたまま背を向け森の奥へと駆け出す、何度も何度も〝戻れ〟〝止まれ〟と叫んだが聞く耳は持ってくれない、私の声は虚しくも森の中に吸い込まれるように消えていきいつの間にかオルタナの姿は見えなくなっていた。
すると、オルタナのいた方角から光の柱が立ち昇り始めていた。こちらにまで余波が伝わりそうで荘厳たるものではあったが、あれが魔法の攻撃によるものだと苦しい程に理解は出来てしまう。
「オルタナァァァアッ!!」
あれほどの魔法であればオルタナも無事では済まないはず、それどころかかなり弱っていた。何故私は生かされなければならない、そんな人間では無いというのに。お父様も、オルタナも。
強く握る拳にに宿る炎、この惨状を目にした時からさらに激しく燃え上がっていく。
「ザンラ伯父様、その足をどけて下さい」
オルタナを踏みつけ高笑いをしている、それを見るだけで飛びかかりたくもなるが先程までは満足に体を動かす事も出来ずにいた私は自分を抑える、飛び込めば怒りに任せて振るった力でオルタナも巻き込みかねない。
こちらを見向きもしなかったザンラ伯父様が振り返る、その視線は私を見るや絡みつくような雰囲気を放ち、身の毛がよだつのを感じた。
「エレナちゃん、もしかして目覚めた?」
「な、何の話ですか」
声の一つ一つですら上から押し付けるような重圧がのしかかってくる、明らかに私の気配が変わったことに気がついている。この力にどんな意図があるのかは分かりかねるが、それは気分のいいものではないと頭の中で警鐘が鳴り響く。
「ふーんっ、ならはっきり言おうか……〝憤怒〟」
顔色を変えるな、声を出すな。ここで答えてしまっては、後戻りが出来なくなるようにも思えてくる。
「無視なんてひどいなエレナちゃん、質問してるよ?」
「答える義理はありません」
「それじゃあ、その炎は何?」
「火炎の魔力です」
震えそうになる声を堪えながら力強く返す、今はそうする事だけが精一杯になっていた。先程までは力強いとすら感じていたこの憤怒の力が、この炎がザンラ伯父様には通じないかもしれないと思い込み始める。それに合わせて拳の炎も次第に弱まりを見せながら、うっすらと表面をまとう程度になっていた。
「なに、可愛いね。怖くなったの?」
「そ、その足をどけて下さい」
先程からオルタナが反応を示さない、死んでいるのか気絶をしているだけなのかは判別できずにいた。それがまた、より一層焦りと恐怖に拍車をかける。流れていた血は止まっているようにも見えるが、息をしているようには感じられない。
そんな事を考え動けずにいると遠くで倒れていた獣が震えながら立ち上がるのが目に入った、今までに見たこともないそれは敵か味方なのかも判断出来ずにいたが、オルタナと同じような傷を負って倒れている事から、少しばかり味方であって欲しいと願わずにはいられなかった。
完全に立ち上がると空気が震えるような雰囲気で身を包み、全身を噛み砕かれそうな口と獲物を見るかのような鋭い眼光が私に突き刺さる。
「おや、しぶといですね」
「ウヴゥゥゥゥゥッ」
「獣風情が、人らしさは捨ててきましたか」
そのやりとりで二人が敵同士なのだと判断はできた。だが、その牙と爪がこちらに向けられないとも言い切れない所が、言いようのない緊張感を切らせてくれなかった。
「セ、セブン………ス…逃げ……ろ」
絞り出すようなオルタナの声が聞こえた、どうやらまだ息はあるようでホッとする。それよりも今、セブンスと聞こえたようで気のせいだろうか。
「おや、まだ息がありましたか」
「ガァァッウァァッ」
「こんなに弱体化していたのなら、〝七大罪〟を揃える必要も無かったですね。がっかりですよ、原初の魔王」
やはりザンラ伯父様は七大罪、嫉妬の力の事を知っていたらしい。それに揃えると言っていたが、この力を集めてオルタナをどうにかしようと考えていたのだろう。それにラースが言っていた、人族に抗えないほどの脅威とはまさにこの事だったのだろう。
ここに来る前に話を聞いていたら鵜呑みにしそうだったが、今の私にはそれに従うつもりはない。むしろ、今の私にとっての脅威とは他にあるから。
「魔王の力を使えなくなるほどに弱体化すれば、目も当てられんな!」
「ガァァッウワァッ」
セブンスなのか分からない獣は土煙を上げるほどに地面を蹴り上げ、一気に距離を詰め寄った。大木のような太い腕を振り上げ鋭く尖った爪を空を裂くようにしてザンラ伯父様に向ける。
そう簡単にはいかず、魔法を唱えると同時に光の盾を展開しそれを防ぎきってしまった。盾ごと斬り裂こうとしているのか、金属同士がぶつかるような甲高い音を上げながらも数回、激しく斬りつける。
「はははっ、無駄ですよ!もう貴方達に戦える力は残っていないでしょうからっ」
動くなら視線が外れた今しかない、対峙している互いの事に集中したここが。
『 燃ゆる逆巻く 劫炎一切 我が焔を顕現せよ この刃に込めた炎 恐れ抱き 業火と共に散れ』
詠唱を始めた途端に全身が脱力していくような感覚に襲われる。無理もない、先程までは魔力が尽きかけていたのだから、それでもこの湧き上がる怒りを燃料に魔力を焚きつけていく。
「怒れ、眼前は私の敵。全ての元凶っ、憎べき相手」
さらに自分を奮い立たせる、今の私にはこれしかない。無いものを絞り出そうとしているのだから、多少の犠牲には目を瞑らなければならない。溢れ出る魔力が炎へと注がれ、天高く火柱が上がる。
「おや、まだ悪あがきですか」
「セブンスっ、エレナを連れて逃げろ」
「オルタナ……ごめんね、そうさはせないから」
「まさに前門の狼後門の鬼、といったところですね」
そう言いながらもザンラ伯父様は手をこちらに向かってかざし、唱えられた魔法によって幾つもの光の剣が展開され始めていた。その剣先は全て向けられ、その迫力と込められた魔力によって今の私がどれだけ脅威に感じたかなど理解するのは容易かった。
《灰燼斬刀》
上がった火柱は手元に集約されていき、形を成していく。それを阻止しようと光の剣が音を立てながら襲い掛ってくる、正直とても怖いがそれを埋め尽くすかのような怒りによって今はなんとか立てている。
光の剣が私に触れるその刹那、形を成した刀を強く握りしめ振り払っていく。一つ残さず叩き落とし全てを焼き尽くす、金属のぶつかる甲高い音と炎が吹き出す音がこの場を埋めていき静になる頃には視線の全てが私に集められていた。
「いいねぇ、素晴らしいっ!やはり君は憤怒を宿すことが出来ていたらしいねっ」
「最後の警告です、足をどけなさい」
「もっと怒りに身を任せたほうが楽になるよ?」
「聞こえてなかったのですか、足をどけなさい」
「足りないんじゃないの?怒りがさぁっ!」
興奮した口調で話を止めない所をみるとこれ以上は無駄だと判断し、地面を蹴って向かっていく。手には刀を握り怒りの感情もこれ以上溢れないようにと抑え込みながら。
そうして私は近づいた直後、噴き上がる炎を刀に纏わせ首元目掛けて刀を鳴らす。狙いをすました一閃ではあったが、光の盾一枚ほど届かなかった。それでも仰け反らせその勢いのまま吹き飛ばし、オルタナを守るようにして立ち塞がる体勢は整えれた。
先程までザンラ伯父様を抑えてくれていた獣がこちらを不思議そうに見つめ、ゆっくりと口を開く。
「エレナ様、このような格好で失礼します」
「かまいません、後ほど聞かせて頂きます」
「かしこまりました」
その声と作法は疑いようがなかった、理由はどうであれ今目の前にいた獣は間違いなくセブンスらしい。そう確信してからか、暖かい感情と安心感が優しく浸透していた。
そうして、後ろで倒れているオルタナに声を掛ける。ザンラ伯父様が改めて襲ってくる可能性もあるので、目線は外せず刀を構えながら前を向き。
「オルタナ、無事?」
「うむ、すまんの……」
「大丈夫よ気にしないで」
「いや……そうじゃないんじゃ……」
消えそうなぐらいか細い声を出しながら、オルタナはそっと私の背に手を当ててきた。
「オルタナ?」
「逃げて、生きろ」
その手は服を掴んだのか私を勢いよく後ろへと引っ張りセブンスの元へと投げ飛ばした、咄嗟のことで抵抗できずにそのまま抱きかかえられる。
「オルタナっ!?」
「セブンス!!分かっておるなっ!?」
「……はいっ」
その声ととともにセブンスは私を抱きかかえたまま背を向け森の奥へと駆け出す、何度も何度も〝戻れ〟〝止まれ〟と叫んだが聞く耳は持ってくれない、私の声は虚しくも森の中に吸い込まれるように消えていきいつの間にかオルタナの姿は見えなくなっていた。
すると、オルタナのいた方角から光の柱が立ち昇り始めていた。こちらにまで余波が伝わりそうで荘厳たるものではあったが、あれが魔法の攻撃によるものだと苦しい程に理解は出来てしまう。
「オルタナァァァアッ!!」
あれほどの魔法であればオルタナも無事では済まないはず、それどころかかなり弱っていた。何故私は生かされなければならない、そんな人間では無いというのに。お父様も、オルタナも。
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