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番外編2
今日は何の日
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※別サイトで上げておりましたもので、日付が本日のものとは違いますが、ご了承ください。
とある休日の昼下がり。
連日、琢磨が残業三昧だったため、清香が琢磨の部屋に訪れ、2人でゆっくりしていた。
といっても、琢磨はPCの前に座り、キーボードに指を走らせている。
清香は落ち着くのを待つために、雑誌を読んでいた。
キーボードの音が止んだため、琢磨の方を見ると目頭を揉んでいる。集中力が切れたらしい。
「琢磨、大丈夫?」
「ん。終わった…」
はあとため息をついている琢磨の方を清香は向く。
「お疲れ様。」
「ありがとう。あー、休日の家での仕事は金が出ないからな…」
「社畜ですな。」
「それな。」
何かの山場なのだろう。お互いに仕事の深い内容は聞かない。聞いても理解部分も多いだろうし、守秘義務もあるだろう。
「じゃあ、気晴らしに…今日は何の日でしょう?」
たまたま、SNSのトレンドにあがっていて、アニメオタクたちが創作捗るといってタイムラインが高速に流れていった。
「今日?5月23日だよね?祝日でもないし…誰か誕生日の人でもいたっけ?」
「誕生日でも祝日でもないね~」
「じゃあ、何?」
琢磨が首をかしげる。まあ、先ほどまで仕事してて頭も回らないだろうから、ネタばらししますか。
「キスの日だって。」
「キスの日…」
「日本で初めてキスシーンが登場した映画の日らしくて、それでキスの日ってSNSで騒がれてる。」
琢磨が固まった。おや?まあ、いいや。思考が回ってない時にこそ、ネタはぶっ込まねば!
「ということで、琢磨のファーストキスっていつ?」
「はあ?」
おっと、すごく驚かれてしまった。ええやん、気になるんだから。こう、イケメンの青春時代とか聞いてみたくなるじゃない?
「ほら、やっぱり生徒会長でキャッキャされてた高校時代?それとも思春期入り始めの中学生とか?まさかの小学生?」
「なんでそうなる。」
「いいじゃん、減るもんじゃなし。過去のことでしょ?変えられないじゃない。ならイケメンの過去聞いてみたいなって。」
少女漫画でよくある放課後に呼び出してとか、試合の後にお前のために勝ったよって言いながらのキスとか妄想は尽きませんぜ。
「面白い?」
「面白い。」
私は真顔で答えた。琢磨はその様子にため息をつく。
話すまで私は追求します。
「話さなかったら和人にでも連絡するつもりでしょ?」
「正解ー!」
「アイツ巻き込まれたら面倒なんだよな…てか、知らないから一緒になって追求してきそうだし。」
琢磨が遠い目をしている。まさかの和人も知らないのか。
「はー…高校の時だよ。」
「ほうほう。どんな時に?」
「おい。」
「いいじゃん!で?」
久しぶりの恋ばなきましたわ!あわよくば妄想の種にさせていただきます。キスの味がするチョコは期間限定のため、もうないから残念だわ。
「……放課後に、生徒会室にいるときに…。」
「おおおおお!青春!本当にそんなことが!」
思わず近くのクッションを萌えで叩きそうになった。理性で抑えられて私、えらい。
「ねえ、どっちから?」
「言っとくけど、後で清香のも聞くからな?」
「私のは小さい頃にお父さんとだからなぁ。」
おっと、まずい。いや、一番最初はマジで父親らしいから間違いないんだけどさ。いい感じに燃料きたとか思ったら矛先変えるのやめて。
「そういうのじゃないだろ?」
琢磨がにこやかに立ち上がって、PCの前のテーブルから私の座っているソファに移動してくる。
げっ!来なくてよろしい!
慌てて体制を整えようとしたら、琢磨の膝の上に乗せられました。なんで?
「こっちの方が聞きやすいだろ?」
「おおん…」
顔が近いんですわ。笑顔がブリザード寸前ですわ。
「そうだな…キスは向こうから呼び出されて、だったからな。」
呼び出しですって!女の子積極的!
聞きました?こんな青春、私もしたかったわー。
私は主に部活の仲間と騒いでただけでしたけどね。
「で、清香は?」
「いや、だから小さい頃にお父さんと…」
はぐらかそうと顔を他の方向へ向けようとしたら、顎をつかまれました。
「で?」
やだ、逆らえねえ。
「……大学の時。」
人より遅いんだよ!分かってるんだってば!
みんなが恋愛でキャッキャウフフしてるときに、なーんも無くて、彼氏がとか騒いでた高校時代ひたすら本の虫とオタ活してたんだから。
「誰と?」
「ちゃんと男の人です!女の子じゃないし!」
サークルで悪ノリとかあるけど、そこまで変なことは流石に無かったわ。女の子同士抱きついたりとかはしてたけど、それくらいだし。
「大学の時、彼氏いなかったよね?」
……あ、やべ。
一瞬だけ付き合った彼氏のこと、琢磨にも和人にも話してなかったんだった。
バレたらからかわれるとか思ったしね。
「え、えーと…」
罰ゲームとか言う?いや、サークルの中を疑われるとまた和人に話がいったときに面倒だしな…。
「大学3年生の時に…一瞬だけ付き合った人がいましてね…それでキスだけ…」
正直に言いました。だってすぐに別れたし!琢磨が女の子に告白されたとか聞かされて、内心荒れてた時期だったし。
「へえ?聞いてないんだけど、そんな人がいたなんて。」
や、やだー。ブリザードが吹いてます。笑顔の背後にブリザード。
「だって、話題にする必要もなかったじゃない?彼氏いるの?って佐伯くんに聞かれたときにはもう別れてたし。」
運良くすり抜けたんです。定期確認から、運良く。
「ふうん?」
琢磨が私の唇を親指でゆっくりと撫でる。
「ほ、ほら、私だって琢磨のファーストキス知らなかったからこれでお相子でしょ?」
「まあ、そうだけど。」
琢磨の笑顔の中の瞳は笑っていない。
「清香と今付き合ってるのは俺だもんな。」
「そうですとも。」
静まりたまえ。静まりたまえ。心の中で祈る。
「じゃあ、今日はキスの日なんだから満足するまでキスをしようか?」
「は?」
琢磨がそう言うと私を寝室に連行した。
次の日、私の体力は限界で唇も腫れました。
なんでこうなった!
とある休日の昼下がり。
連日、琢磨が残業三昧だったため、清香が琢磨の部屋に訪れ、2人でゆっくりしていた。
といっても、琢磨はPCの前に座り、キーボードに指を走らせている。
清香は落ち着くのを待つために、雑誌を読んでいた。
キーボードの音が止んだため、琢磨の方を見ると目頭を揉んでいる。集中力が切れたらしい。
「琢磨、大丈夫?」
「ん。終わった…」
はあとため息をついている琢磨の方を清香は向く。
「お疲れ様。」
「ありがとう。あー、休日の家での仕事は金が出ないからな…」
「社畜ですな。」
「それな。」
何かの山場なのだろう。お互いに仕事の深い内容は聞かない。聞いても理解部分も多いだろうし、守秘義務もあるだろう。
「じゃあ、気晴らしに…今日は何の日でしょう?」
たまたま、SNSのトレンドにあがっていて、アニメオタクたちが創作捗るといってタイムラインが高速に流れていった。
「今日?5月23日だよね?祝日でもないし…誰か誕生日の人でもいたっけ?」
「誕生日でも祝日でもないね~」
「じゃあ、何?」
琢磨が首をかしげる。まあ、先ほどまで仕事してて頭も回らないだろうから、ネタばらししますか。
「キスの日だって。」
「キスの日…」
「日本で初めてキスシーンが登場した映画の日らしくて、それでキスの日ってSNSで騒がれてる。」
琢磨が固まった。おや?まあ、いいや。思考が回ってない時にこそ、ネタはぶっ込まねば!
「ということで、琢磨のファーストキスっていつ?」
「はあ?」
おっと、すごく驚かれてしまった。ええやん、気になるんだから。こう、イケメンの青春時代とか聞いてみたくなるじゃない?
「ほら、やっぱり生徒会長でキャッキャされてた高校時代?それとも思春期入り始めの中学生とか?まさかの小学生?」
「なんでそうなる。」
「いいじゃん、減るもんじゃなし。過去のことでしょ?変えられないじゃない。ならイケメンの過去聞いてみたいなって。」
少女漫画でよくある放課後に呼び出してとか、試合の後にお前のために勝ったよって言いながらのキスとか妄想は尽きませんぜ。
「面白い?」
「面白い。」
私は真顔で答えた。琢磨はその様子にため息をつく。
話すまで私は追求します。
「話さなかったら和人にでも連絡するつもりでしょ?」
「正解ー!」
「アイツ巻き込まれたら面倒なんだよな…てか、知らないから一緒になって追求してきそうだし。」
琢磨が遠い目をしている。まさかの和人も知らないのか。
「はー…高校の時だよ。」
「ほうほう。どんな時に?」
「おい。」
「いいじゃん!で?」
久しぶりの恋ばなきましたわ!あわよくば妄想の種にさせていただきます。キスの味がするチョコは期間限定のため、もうないから残念だわ。
「……放課後に、生徒会室にいるときに…。」
「おおおおお!青春!本当にそんなことが!」
思わず近くのクッションを萌えで叩きそうになった。理性で抑えられて私、えらい。
「ねえ、どっちから?」
「言っとくけど、後で清香のも聞くからな?」
「私のは小さい頃にお父さんとだからなぁ。」
おっと、まずい。いや、一番最初はマジで父親らしいから間違いないんだけどさ。いい感じに燃料きたとか思ったら矛先変えるのやめて。
「そういうのじゃないだろ?」
琢磨がにこやかに立ち上がって、PCの前のテーブルから私の座っているソファに移動してくる。
げっ!来なくてよろしい!
慌てて体制を整えようとしたら、琢磨の膝の上に乗せられました。なんで?
「こっちの方が聞きやすいだろ?」
「おおん…」
顔が近いんですわ。笑顔がブリザード寸前ですわ。
「そうだな…キスは向こうから呼び出されて、だったからな。」
呼び出しですって!女の子積極的!
聞きました?こんな青春、私もしたかったわー。
私は主に部活の仲間と騒いでただけでしたけどね。
「で、清香は?」
「いや、だから小さい頃にお父さんと…」
はぐらかそうと顔を他の方向へ向けようとしたら、顎をつかまれました。
「で?」
やだ、逆らえねえ。
「……大学の時。」
人より遅いんだよ!分かってるんだってば!
みんなが恋愛でキャッキャウフフしてるときに、なーんも無くて、彼氏がとか騒いでた高校時代ひたすら本の虫とオタ活してたんだから。
「誰と?」
「ちゃんと男の人です!女の子じゃないし!」
サークルで悪ノリとかあるけど、そこまで変なことは流石に無かったわ。女の子同士抱きついたりとかはしてたけど、それくらいだし。
「大学の時、彼氏いなかったよね?」
……あ、やべ。
一瞬だけ付き合った彼氏のこと、琢磨にも和人にも話してなかったんだった。
バレたらからかわれるとか思ったしね。
「え、えーと…」
罰ゲームとか言う?いや、サークルの中を疑われるとまた和人に話がいったときに面倒だしな…。
「大学3年生の時に…一瞬だけ付き合った人がいましてね…それでキスだけ…」
正直に言いました。だってすぐに別れたし!琢磨が女の子に告白されたとか聞かされて、内心荒れてた時期だったし。
「へえ?聞いてないんだけど、そんな人がいたなんて。」
や、やだー。ブリザードが吹いてます。笑顔の背後にブリザード。
「だって、話題にする必要もなかったじゃない?彼氏いるの?って佐伯くんに聞かれたときにはもう別れてたし。」
運良くすり抜けたんです。定期確認から、運良く。
「ふうん?」
琢磨が私の唇を親指でゆっくりと撫でる。
「ほ、ほら、私だって琢磨のファーストキス知らなかったからこれでお相子でしょ?」
「まあ、そうだけど。」
琢磨の笑顔の中の瞳は笑っていない。
「清香と今付き合ってるのは俺だもんな。」
「そうですとも。」
静まりたまえ。静まりたまえ。心の中で祈る。
「じゃあ、今日はキスの日なんだから満足するまでキスをしようか?」
「は?」
琢磨がそう言うと私を寝室に連行した。
次の日、私の体力は限界で唇も腫れました。
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