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拉致
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柚月「結芽さん、制服有り難うございました。」
結芽「あぁ、全然!それはいいんだけど・・・。」
柚月「どうかしたんですか?」
結芽「あのね、柚月ちゃん。廉の事なんだけど・・・。」
柚月「廉?ですか?」
先程までのウハウハな結芽さんとはまるで違い、何かあたしに言いたげな表情の結芽さんは突然両手であたしの頬を挟み、顔を近づけて来た。
柚月「あ、あの!さっきの本で興奮してるなら落ち着いてくださいっ」
結芽「柚月ちゃん!」
柚月「はい!!怖いです!!」
結芽「あの子・・・、廉はとても不器用だから。きっと沢山迷惑かけたり泣かせてしまう事もあると思うの。でもね・・・」
きっと、柚月ちゃんなら廉を過去のトラウマから救い出せるかもしれない。
時間が掛かるかもしれないけど、柚月ちゃんならきっと昔の廉に戻せると思う。
そう言った結芽さんは、優しくあたしを抱きしめながら母親としての胸の内をあたしに伝えてくれた。
結芽「自分の気持ちに正直でいてね。誰にも左右される事なく。どんなことがあっても、最後の決断は必ず自分で決めて欲しい。」
柚月「分かりました。あ、あの結芽さん。中山・・・痛っ!」
部屋のドアが開き、抱き合っているあたしと結芽さんを見るなり、廉はニヤリといながらこう言った。
廉 「遅いと思ったら、何いちゃついてんだよ。」
結芽「あ、やきもちだ。」
廉 「アホか。行くぞ、柚月。」
柚月「うん。じゃぁ結芽さん、お邪魔しました。」
結芽「はぁい、またね、柚月ちゃん。」
廉 「あ、そうだ。一つ報告があったんだった。」
結芽「あたしに?何?」
廉 「桂君、今日から歴史の担任になったから。」
結芽「・・・え?」
廉 「それだけ。行くぞ。」
柚月「う、うん。」
「人生の中で起こる一つ一つの出来事全てに意味がある。」
ふと、思い出した言葉。
誰に教わったのか・・・、今ではもう覚えていない。
「自分の気持ちに正直に」
この言葉が、あたしにとってとても大きな課題となっていく事など、今は予想も出来なかった。
そして翌朝。教室へと足を踏み入れた瞬間、まこがあたしのもとに駆け寄って来た。
まこ「柚月おはよう。昨日の事だけど・・・。」
柚月「おはよう、まこ。昨日は心配かけてごめんね。廉とは喧嘩するといつもあんな感じだから。気にしないで。」
まこ「ならいいんだけど。廉君ってクールなイメージだからちょっとびっくりしちゃって。」
廉 「陣内、昨日は悪かったな。」
廉がまこの背後をすり抜け、自分の席へと向かって行く。
まこ「びっくりしたぁ。今の、廉君に聞こえたかな?」
柚月「大丈夫(笑)廉なりに反省してるんだと思うよ?」
まこ「ねぇ柚月。やっぱり廉君と付き合ってるんでしょ?昨日の喧嘩だって、まるでカップル同士の喧嘩だったよ!?」
柚月「うーん・・・。何て言えばいいかな?まだ付き合うとかじゃなくて・・・。」
まこ「まだ?って事は、これから進展があるんだね!廉君カッコいいし、柚月も可愛いし、お似合いだと思う!!」
柚月「あたしが可愛い!?視力大丈夫?」
まこ「柚月、結構男子から人気あるんだよ?でも、みんなは柚月と廉君が付き合ってるって思い込んでるから声掛けないだけ。廉君、柚月の用心棒でもあるしね(笑)」
柚月「まこの方が断然可愛いよ?メイクも上手だし。あたしなんか、そういうの疎いから・・・。」
まこ「柚月はメイクに興味ないの?」
柚月「ない訳じゃないけど、まぶたに目を書いて授業中寝てた時以来メイクなんかしてないなぁ。」
まこ「なら決めた!!一時間目の授業サボってメイク講座を実施します!あたしのメイク術、伝授してあげる!行こうっ」
柚月「えっ!?今から?」
「拉致」
まさにぴったりな言葉。
あたしはまこに引きずられる様にトイレへと消えて行った。
結芽「あぁ、全然!それはいいんだけど・・・。」
柚月「どうかしたんですか?」
結芽「あのね、柚月ちゃん。廉の事なんだけど・・・。」
柚月「廉?ですか?」
先程までのウハウハな結芽さんとはまるで違い、何かあたしに言いたげな表情の結芽さんは突然両手であたしの頬を挟み、顔を近づけて来た。
柚月「あ、あの!さっきの本で興奮してるなら落ち着いてくださいっ」
結芽「柚月ちゃん!」
柚月「はい!!怖いです!!」
結芽「あの子・・・、廉はとても不器用だから。きっと沢山迷惑かけたり泣かせてしまう事もあると思うの。でもね・・・」
きっと、柚月ちゃんなら廉を過去のトラウマから救い出せるかもしれない。
時間が掛かるかもしれないけど、柚月ちゃんならきっと昔の廉に戻せると思う。
そう言った結芽さんは、優しくあたしを抱きしめながら母親としての胸の内をあたしに伝えてくれた。
結芽「自分の気持ちに正直でいてね。誰にも左右される事なく。どんなことがあっても、最後の決断は必ず自分で決めて欲しい。」
柚月「分かりました。あ、あの結芽さん。中山・・・痛っ!」
部屋のドアが開き、抱き合っているあたしと結芽さんを見るなり、廉はニヤリといながらこう言った。
廉 「遅いと思ったら、何いちゃついてんだよ。」
結芽「あ、やきもちだ。」
廉 「アホか。行くぞ、柚月。」
柚月「うん。じゃぁ結芽さん、お邪魔しました。」
結芽「はぁい、またね、柚月ちゃん。」
廉 「あ、そうだ。一つ報告があったんだった。」
結芽「あたしに?何?」
廉 「桂君、今日から歴史の担任になったから。」
結芽「・・・え?」
廉 「それだけ。行くぞ。」
柚月「う、うん。」
「人生の中で起こる一つ一つの出来事全てに意味がある。」
ふと、思い出した言葉。
誰に教わったのか・・・、今ではもう覚えていない。
「自分の気持ちに正直に」
この言葉が、あたしにとってとても大きな課題となっていく事など、今は予想も出来なかった。
そして翌朝。教室へと足を踏み入れた瞬間、まこがあたしのもとに駆け寄って来た。
まこ「柚月おはよう。昨日の事だけど・・・。」
柚月「おはよう、まこ。昨日は心配かけてごめんね。廉とは喧嘩するといつもあんな感じだから。気にしないで。」
まこ「ならいいんだけど。廉君ってクールなイメージだからちょっとびっくりしちゃって。」
廉 「陣内、昨日は悪かったな。」
廉がまこの背後をすり抜け、自分の席へと向かって行く。
まこ「びっくりしたぁ。今の、廉君に聞こえたかな?」
柚月「大丈夫(笑)廉なりに反省してるんだと思うよ?」
まこ「ねぇ柚月。やっぱり廉君と付き合ってるんでしょ?昨日の喧嘩だって、まるでカップル同士の喧嘩だったよ!?」
柚月「うーん・・・。何て言えばいいかな?まだ付き合うとかじゃなくて・・・。」
まこ「まだ?って事は、これから進展があるんだね!廉君カッコいいし、柚月も可愛いし、お似合いだと思う!!」
柚月「あたしが可愛い!?視力大丈夫?」
まこ「柚月、結構男子から人気あるんだよ?でも、みんなは柚月と廉君が付き合ってるって思い込んでるから声掛けないだけ。廉君、柚月の用心棒でもあるしね(笑)」
柚月「まこの方が断然可愛いよ?メイクも上手だし。あたしなんか、そういうの疎いから・・・。」
まこ「柚月はメイクに興味ないの?」
柚月「ない訳じゃないけど、まぶたに目を書いて授業中寝てた時以来メイクなんかしてないなぁ。」
まこ「なら決めた!!一時間目の授業サボってメイク講座を実施します!あたしのメイク術、伝授してあげる!行こうっ」
柚月「えっ!?今から?」
「拉致」
まさにぴったりな言葉。
あたしはまこに引きずられる様にトイレへと消えて行った。
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