虹色の約束。時を越えて~

yume

文字の大きさ
32 / 111

親友

しおりを挟む
譲 「柚月ちゃん?」
柚月「あ、ごめんなさい。どうしました?」
譲 「初めまして、柚月ちゃん。」
柚月「こんばんは、初めまして。」
光希「さて、花火が打ち上がるまでもう少しあるし、どうする?」
譲 「俺、バナナチョコ食べたい。あ、あと棒付きのお好み焼きも!!」
まこ「譲さんってテンション高いですね(笑)」
光希「まぁ、色々あって久しぶりの外出だから嬉しいんだろうね。」
譲 「柚月ちゃんはどっちがいい?」
柚月「え?あたしですか?あたしは・・・」
譲 「だよねー!!バナナチョコだよね!よし、探そう!」
柚月「クレープ・・・。」

初対面を感じさせない強引さを身に纏っている譲さん。それを見て、光希さんもまこも苦笑い。
あたしはというと、譲さんに振り回されるがまま人混みをなんとか避けながら必死に付いて行った。

譲 「バナナチョコ、何色にする?」
柚月「じゃぁ、ピンクで・・・。」
譲 「じゃぁ俺は、無難に黒!はい、柚月ちゃん!」
柚月「ありがとうございます。あっ、お金!払いますから!」
譲 「いいの!俺に付き合ってくれてるお礼!で、次はどうする!?」

あまりのハイペースに中々乗り切れないまま、あたしと譲さんの後ろを光希さんとまこが肩を並べて楽しそうに会話をしながら歩っている。
光希さんに向けられているまこの嬉しそうな横顔がとても可愛くて・・・、羨ましくも思えた。

光希「譲、あんまりはしゃぎ過ぎるなよ。それと薬・・・」
譲 「ちゃんと分かってる。今日は大丈夫だよ。」
柚月(薬・・・?風邪かな?)
まこ「柚月、楽しいね!!凄く幸せっ!!本当にありがとう!!」
柚月「ううん、今までずっとまこに支えられてきたんだもん。こんなんじゃ足りない位だよ。」
まこ「柚月、大事なのは行動じゃないよ。一番大事なのは、相手を思いやる気持ちだよ?」
柚月「あたしは・・・まこにそれをちゃんとしてあげれてる?」

「出来てなかったら、今こんなに笑えてないよ」そう言いながらまこがあたしの頬を軽くつねり、「あたしは、柚月の事大切な親友だと思ってるんだよ」と、目を逸らす事なく真っ直ぐな瞳で、あたしに想いを伝えてくれた。
その言葉が嬉しくて恥ずかしくて・・・。
「あたしもだよ」
その言葉と同時に溢れ出てしまった涙を、浴衣で拭うのに精一杯だったあたしを見て、何故かまこもつられて泣き笑いをしていた。

光希「本当に仲良しなんだね。青春だなぁ・・・。」
譲 「まるで俺とお前みたいだな。」
光希「まぁな(笑)さっ、そろそろ花火が見える場所に移動
しようか!」
譲 「そうだな。せっかくの花火大会なんだ、絶景スポット見つけよう!」

打ち上げ予定までもうすぐ。
あたし達は、花火師達が集まっている場所から反対側にある、少し急な坂を登った細い道路沿いに腰を下ろした。
この道路は、春になると辺り一面が一目千本桜で埋め尽くされる、とても人気の会場だ。
「いい場所取れたね」
まこと光希さんが二人で笑い合う中、譲さんは既に散り終え、何の魅力もない木をずっと見上げていた。
そして・・・。

『ドーーン!!』

全身に響き渡る音と共に、本日のメインイベントである花火が、夜空に高く、大きく打ち上げられた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

SSS級の絶世の超絶美少女達がやたらと俺にだけ見え見えな好意を寄せてくる件について。〜絶対に俺を攻略したいSSS級の美少女たちの攻防戦〜

沢田美
恋愛
「ごめんね、八杉くん」 中学三年の夏祭り。一途な初恋は、花火と共に儚く散った。 それ以来、八杉裕一(やすぎ・ゆういち)は誓った。「高校では恋愛なんて面倒なものとは無縁の、平穏なオタク生活を送る」と。  だが、入学した紫水高校には《楽園の世代》と呼ばれる四人のSSS級美少女――通称《四皇》が君臨していた。  • 距離感バグり気味の金髪幼馴染・神行胱。  • 圧倒的カリスマで「恋の沼」に突き落とす銀髪美少女・銀咲明日香。  • 無自覚に男たちの初恋を奪う、おっとりした「女神」・足立模。  • オタクにも優しい一万年に一人の最高ギャル・川瀬優里。  恋愛から距離を置きたい裕一の願いも虚しく、彼女たちはなぜか彼にだけ、見え見えな好意を寄せ始める。 教室での「あーん」に、放課後のアニメイトでの遭遇、さらには女神からの「一緒にホラー漫画を買いに行かない?」というお誘いまで。  「俺の身にもなれ! 荷が重すぎるんだよ!」  鋼の意志でスルーしようとする裕一だが、彼女たちの純粋で猛烈なアプローチは止まらない。 恋愛拒否気味な少年と、彼を絶対に攻略したい最強美少女たちの、ちょっと面倒で、でも最高に心地よい「激推し」ラブコメ、開幕!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

クラスで3番目に可愛い無口なあの子が実は手話で話しているのを俺だけが知っている

夏見ナイ
恋愛
俺のクラスにいる月宮雫は、誰も寄せ付けないクールな美少女。そのミステリアスな雰囲気から『クラスで3番目に可愛い子』と呼ばれているが、いつも一人で、誰とも話さない。 ある放課後、俺は彼女が指先で言葉を紡ぐ――手話で話している姿を目撃してしまう。好奇心から手話を覚えた俺が、勇気を出して話しかけた瞬間、二人だけの秘密の世界が始まった。 無口でクール? とんでもない。本当の彼女は、よく笑い、よく拗ねる、最高に可愛いおしゃべりな女の子だったのだ。 クールな君の本当の姿と甘える仕草は、俺だけが知っている。これは、世界一甘くて尊い、静かな恋の物語。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...