ケットシーな僕とはじまりの精霊

結月彩夜

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第2章

16.

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ウールストとヴィンジェットが眠るなか、僕は部屋を抜け出してオズの所に向かった。
「…オズ」
「なんでしょうか?アス。」
アスは、僕が来ることを予想していたのだと思う。
、声をかけた僕に、平然と言葉を返してきた。
「ダンジョンの件について聞きたいことがあって…。」
あれは、異常すぎる。
本来のあのダンジョンは、もっと簡単なはずなのだ。
だのに、なぜあの骸骨は現れたのかおそらくだけれど、オズはある程度予想がついているのだと思う。
だから、あんなに冷静だったのだろうと思ったのだ。
そうじゃなかったら、どうしよう・・・。

「やはりその件ですか。」
そういうと、オズは話し始めた。
「おそらくですが、この件には魔族が関係しています。」
「マゾク?」
「言っていませんでしたっけ?」
「聞いてないよ…。」
「では初めから話していきましょうか。」


___この世界の始まりは混沌だといわれています。
混沌の中にある時2つの存在が生まれました。
その存在はそれぞれ魔王と聖王と呼ばれる者たちです。
何もない混沌に飽いた魔王と聖王は、大地を作り大空を作りました。
それから、植物と動物を作り、最後に言葉を持つ者たちを作りました。
我々エルフや、君たちのような妖精、それからヒト種といった者たちです。
聖王は生き物を可愛がり共に暮らし始めます。
魔王は聖王が彼らにばかりかまうのが面白くなくて仕方がありません。
ある日魔王は作った生き物たちがしまえば聖王が自分を見てくれるだろうと思い立ってしまいます。
そうして魔王は地上の生き物を壊すための存在を作り出します。
魔王が生み出した種族であるため、それがやがて縮まって呼ばれたのです。
…それこそが魔族のはじまりです。
そうして生み出された魔族たちは、自分たちの主であり、創造主たる魔王の命令に忠実に従いました。
聖王のかわいがるを次々と殺していったのです。
それを聖王は、許しはしなかったのです。
たしかに、魔王の望んだとおり聖王は魔王のことを見ました。
けれど、それは、魔王が望んだかつてのような温かいまなざしではなかったのです。
凍り付くような、怒りと殺意に彩られた、そんな激しい激情。
聖王は、魔王の生み出した彼ら魔族を殺す存在を造りました。
その存在を、“セイレイ”と呼んだのだそうです。
ただ、彼らは今は存在すらしていないとされています。
魔族は、未だ残っている。そうなのであれば、結末のわからないこの神話の最期は、“セイレイ”が負けたということだったのでしょう。
なのだから、魔族は、いまもなお他の種族との折り合いが悪く、戦争も多く起こってしまっているのです…。


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本当に、遅くなってごめんなさい…。近日中にとかいったのは誰でしょう…?A,私です…本当に、次は近日中になるよう頑張ります。
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