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第7章 晏寿の奮闘編
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書物を陽明の力を借りて運び、晏寿は再び自身の仕事へと戻った。その頃には眠気も幾分かましになっていた。
ふと顔を上げて、声のするほうを見ると秀英と最近何かと名前のあがる袁 甜丈が軍の資金繰りについて話していた。
どうやら甜丈が秀英に対して相談をしているらしい。
そういう秀英の姿を見ると頼もしく感じ、また自分も頑張らねばとやる気が起こるのだった。
「晏寿、ちょっといいか」
甜丈と話していた秀英から声をかけられ、そちらに向かうとどうやら今度行われる遠征の食費について話していたらしい。
「今食費をもっと切り詰められないかということを考えていたんだが、どう思う」
「持っていく予定の食糧は?」
「こちらです」
食糧の一覧を甜丈から受け取り、
目を通す。
「生肉は傷むから駄目。干し肉ならいいわ。あと燻製にした豆腐も栄養価が高いし日持ちするから持っていったほうがいい。遠征に向かう場所は?」
「南秋地区だ」
「そっちの方角なら食用のきのこや山菜が採れるわ。行軍しながら採れないのかしら」
「休憩で時間を設ければいいんじゃないか?そうすれば自分たちの食べるものくらい探すと思う」
「そうね」
「これでどうだ甜丈。何とかなりそうか」
「はい。ありがとうございます。早速他の二人にも話してまとめてみようと思います」
机の上に広げていた資料を回収し、嬉しそうに駆けていく甜丈。
晏寿は微笑ましい気持ちになっていた。
「なんかさ、後輩が成長したなって感じるのっていいね」
隣にいた秀英に同意を求めるもきょとんとした顔だった。
「そのいいか悪いかはわからないが…仕事で一人前になるのはいい事なのだろう」
「むー、私の感動してる部分とちょっと違う」
「晏寿は俺に何を求めているんだ?」
心底わからないという表情をする秀英に、なぜ伝わらないのかというもどかしさを感じる。
しかしそのやり取りを楽しく感じている部分もあり、嫌な気持ちになることはない。
少しづつでも理解していけたらいいと思う晏寿であった。
それから数日後、晏寿達の元に陽明・凱・甜丈が神妙な面持ちでやってきた。
「お時間よろしいでしょうか。聞いていただきたいことがあって」
「どうした?」
「あれから話し合って、陽明のことを応援することにしました」
「これから李大臣に話に言って、医療班への届けを書いてもらおうと思っています」
「相談に乗っていただいて、ありがとうございました」
景雲の問いかけに甜丈、陽明、凱の順で答えていき、最後に三人で頭を下げた。
顔をあげたとき、三人の表情は清々しいものだった。
「決めたんだね。私は応援するよ!」
晏寿は飛び跳ねそうな勢いで、陽明の手をとり上下に振った。
陽明は戸惑いつつも、頬を赤らめはにかむ。
その晏寿と陽明の手をさりげなく離し、秀英が晏寿を自分の体で半分ほど隠すように立った。
「李大臣は俺達よりもっと厳しい指摘をしてくるだろう。そう簡単には届けも書いてくれるとは思えない。それでも気持ちは変わらないんだな?」
「…はい。腹を括ることにしました。いつまでも逃げていては駄目だと、弱いままだと駄目だと思ったんです」
「そうか。ならやるしかないな」
景雲が秀英と陽明の肩を持ち、うんうんと頷く。
そしてすっと秀英の耳元で
「男の嫉妬は醜いぞ」
と囁き、
「断じて違う!」
と秀英が顔を赤くしながら叫んだ。
少し距離のあった晏寿や凱、甜丈には景雲の声は聞こえなかったが、近くにいた陽明には聞こえていたようで、戸惑ったように「あ
、えぇ!?」と秀英や景雲、晏寿の顔を見ていた。
ふと顔を上げて、声のするほうを見ると秀英と最近何かと名前のあがる袁 甜丈が軍の資金繰りについて話していた。
どうやら甜丈が秀英に対して相談をしているらしい。
そういう秀英の姿を見ると頼もしく感じ、また自分も頑張らねばとやる気が起こるのだった。
「晏寿、ちょっといいか」
甜丈と話していた秀英から声をかけられ、そちらに向かうとどうやら今度行われる遠征の食費について話していたらしい。
「今食費をもっと切り詰められないかということを考えていたんだが、どう思う」
「持っていく予定の食糧は?」
「こちらです」
食糧の一覧を甜丈から受け取り、
目を通す。
「生肉は傷むから駄目。干し肉ならいいわ。あと燻製にした豆腐も栄養価が高いし日持ちするから持っていったほうがいい。遠征に向かう場所は?」
「南秋地区だ」
「そっちの方角なら食用のきのこや山菜が採れるわ。行軍しながら採れないのかしら」
「休憩で時間を設ければいいんじゃないか?そうすれば自分たちの食べるものくらい探すと思う」
「そうね」
「これでどうだ甜丈。何とかなりそうか」
「はい。ありがとうございます。早速他の二人にも話してまとめてみようと思います」
机の上に広げていた資料を回収し、嬉しそうに駆けていく甜丈。
晏寿は微笑ましい気持ちになっていた。
「なんかさ、後輩が成長したなって感じるのっていいね」
隣にいた秀英に同意を求めるもきょとんとした顔だった。
「そのいいか悪いかはわからないが…仕事で一人前になるのはいい事なのだろう」
「むー、私の感動してる部分とちょっと違う」
「晏寿は俺に何を求めているんだ?」
心底わからないという表情をする秀英に、なぜ伝わらないのかというもどかしさを感じる。
しかしそのやり取りを楽しく感じている部分もあり、嫌な気持ちになることはない。
少しづつでも理解していけたらいいと思う晏寿であった。
それから数日後、晏寿達の元に陽明・凱・甜丈が神妙な面持ちでやってきた。
「お時間よろしいでしょうか。聞いていただきたいことがあって」
「どうした?」
「あれから話し合って、陽明のことを応援することにしました」
「これから李大臣に話に言って、医療班への届けを書いてもらおうと思っています」
「相談に乗っていただいて、ありがとうございました」
景雲の問いかけに甜丈、陽明、凱の順で答えていき、最後に三人で頭を下げた。
顔をあげたとき、三人の表情は清々しいものだった。
「決めたんだね。私は応援するよ!」
晏寿は飛び跳ねそうな勢いで、陽明の手をとり上下に振った。
陽明は戸惑いつつも、頬を赤らめはにかむ。
その晏寿と陽明の手をさりげなく離し、秀英が晏寿を自分の体で半分ほど隠すように立った。
「李大臣は俺達よりもっと厳しい指摘をしてくるだろう。そう簡単には届けも書いてくれるとは思えない。それでも気持ちは変わらないんだな?」
「…はい。腹を括ることにしました。いつまでも逃げていては駄目だと、弱いままだと駄目だと思ったんです」
「そうか。ならやるしかないな」
景雲が秀英と陽明の肩を持ち、うんうんと頷く。
そしてすっと秀英の耳元で
「男の嫉妬は醜いぞ」
と囁き、
「断じて違う!」
と秀英が顔を赤くしながら叫んだ。
少し距離のあった晏寿や凱、甜丈には景雲の声は聞こえなかったが、近くにいた陽明には聞こえていたようで、戸惑ったように「あ
、えぇ!?」と秀英や景雲、晏寿の顔を見ていた。
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