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第7章 晏寿の奮闘編
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その慌ただしい様子に景雲が気づき、呆気にとられる凱に声をかけた。
「晏寿はどうしたんだ?」
「実は帳簿の金額がおかしいということで、武官の方に話を聞きに行くと…」
「思い立って行ってしまったわけか」
「はい。でも、話を聞いてはもらえないと思います」
暗い表情で凱は言う。
景雲は眉を寄せて尋ねた。
「どういうことだ?」
「武官の方達は文官の下っ端である僕らを鼻で笑ってたんです。刀も握れない細腕で何ができるって。紙の上での理論と実際とでは差異がうまれて当然だと言われました」
「なるほど。そこに女である晏寿が乗り込んだとすれば…」
「残念ながら結果は見えていると思います」
ふむ、と景雲は顎に手を当て考える。
そしてため息を一つ吐いた。
「晏寿は今日のところは門前払いだろうから、労ってやろう。そのかわり、明日も乗り込むと思うからその支度だけはしておくか」
「え…今日断わられて、明日また挑戦するんですか?」
「晏寿の根性は底なしだからな。納得いくまで徹底抗戦するぞ」
はっはっは、と笑い飛ばしながら景雲は去っていった。残された凱は二人の先輩達に今後もついて行ってもいいのだろうかと、少し将来を不安に思うのだった。
晏寿は武官達が休憩を取っている休憩所にやってきていた。
昼前ということで人はまばらで、とりあえず近くにいる人に声をかけようとして武官が手にしている皿に目がいき、ぎょっとする。
「注ぎ方が…」
「は?」
自分で配膳したであろう皿の上は、あまりに雑に注がれていて別のおかずの汁が他のおかずに触れていて、美味しそうな見た目ではない。また肉ばかりに偏っていた。
「いつもこんな風に注がれてるんですか?」
「あ?ああ。自分で配膳しないといけないからな。それに早く来ないと無くなっちまう」
「じゃあ後から来たら食べられないんですか?」
「新人はだいたい食いっぱぐれるな」
あまりに雑なやり方に晏寿は愕然とした。資金の話をしにきたのだが、それどころではないと手に持っていた資料をぎゅっと握った。
「あの、配膳するところはどこですか?」
「おい、聞いたか?今日の飯は女が注いでくれるらしいぞ!」
「どういうことだ?侍女がわざわざこっちまで来たのか?」
「詳しいことは知らん。だが見た目を綺麗に配膳してくれるから、いつもみたいにぐちゃぐちゃにならないということだった!しかも均等に分けてくれるから、食いっぱぐれることもないらしい」
「そりゃいいな!早く行こう」
晏寿が配膳を買って出たことが瞬く間に伝聞し、休憩所はすぐに人だかりができた。
その中で忙しなく晏寿は、配膳を続けていった。
「俺のは肉を多めにしてくれ」
「偏って食べたら駄目よ。野菜も食べなきゃ」
「おかわりしたいんだがいいか?」
「肉まんなら二個までいいわ」
会話をしつつせっせと働いていると、入口でざわつきが大きくなり、一人の大男が入ってきた。
「晏寿はどうしたんだ?」
「実は帳簿の金額がおかしいということで、武官の方に話を聞きに行くと…」
「思い立って行ってしまったわけか」
「はい。でも、話を聞いてはもらえないと思います」
暗い表情で凱は言う。
景雲は眉を寄せて尋ねた。
「どういうことだ?」
「武官の方達は文官の下っ端である僕らを鼻で笑ってたんです。刀も握れない細腕で何ができるって。紙の上での理論と実際とでは差異がうまれて当然だと言われました」
「なるほど。そこに女である晏寿が乗り込んだとすれば…」
「残念ながら結果は見えていると思います」
ふむ、と景雲は顎に手を当て考える。
そしてため息を一つ吐いた。
「晏寿は今日のところは門前払いだろうから、労ってやろう。そのかわり、明日も乗り込むと思うからその支度だけはしておくか」
「え…今日断わられて、明日また挑戦するんですか?」
「晏寿の根性は底なしだからな。納得いくまで徹底抗戦するぞ」
はっはっは、と笑い飛ばしながら景雲は去っていった。残された凱は二人の先輩達に今後もついて行ってもいいのだろうかと、少し将来を不安に思うのだった。
晏寿は武官達が休憩を取っている休憩所にやってきていた。
昼前ということで人はまばらで、とりあえず近くにいる人に声をかけようとして武官が手にしている皿に目がいき、ぎょっとする。
「注ぎ方が…」
「は?」
自分で配膳したであろう皿の上は、あまりに雑に注がれていて別のおかずの汁が他のおかずに触れていて、美味しそうな見た目ではない。また肉ばかりに偏っていた。
「いつもこんな風に注がれてるんですか?」
「あ?ああ。自分で配膳しないといけないからな。それに早く来ないと無くなっちまう」
「じゃあ後から来たら食べられないんですか?」
「新人はだいたい食いっぱぐれるな」
あまりに雑なやり方に晏寿は愕然とした。資金の話をしにきたのだが、それどころではないと手に持っていた資料をぎゅっと握った。
「あの、配膳するところはどこですか?」
「おい、聞いたか?今日の飯は女が注いでくれるらしいぞ!」
「どういうことだ?侍女がわざわざこっちまで来たのか?」
「詳しいことは知らん。だが見た目を綺麗に配膳してくれるから、いつもみたいにぐちゃぐちゃにならないということだった!しかも均等に分けてくれるから、食いっぱぐれることもないらしい」
「そりゃいいな!早く行こう」
晏寿が配膳を買って出たことが瞬く間に伝聞し、休憩所はすぐに人だかりができた。
その中で忙しなく晏寿は、配膳を続けていった。
「俺のは肉を多めにしてくれ」
「偏って食べたら駄目よ。野菜も食べなきゃ」
「おかわりしたいんだがいいか?」
「肉まんなら二個までいいわ」
会話をしつつせっせと働いていると、入口でざわつきが大きくなり、一人の大男が入ってきた。
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