おばさん放浪記

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第一章  始まり

領主一家との対面

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馬車の戻るとローグは案の定起きていた。お茶を飲みながらゆっくりとローグに説明します。


「今回の領主一家襲撃事件ですが、ただの盗賊単独反抗ではなく計画的な襲撃でした。」

私は、ローグに話す。


「計画的?」


ローグが疑問を口にする。


「領主一家が外道を急いでいたのは、弟さんの危篤の知らせを受けて会いにいく途中だったからです、そこを狙って


盗賊が待ち伏せし領主一家の暗殺を計画外道沿いの小さな村を占拠した盗賊達は、第一弾で襲撃、そこで領主一家を


殺せない場合もあると、第二の手まで考えられていました。


第二弾は、村に立ち寄った領主一家の暗殺です。


村に入り気が緩んだところへ襲撃をかけるという計画でした。


第一弾の襲撃場所と第二弾の襲撃場所に盗賊とは別の見張り役がが居ました。


また、村人は…………。」


此処でローグを見ます。


大丈夫と言ったふうに先を促します。


男も女も子供も、年齢問わず襲撃を受け傷を負って居ましたのでルームへ入ってもらっています。


私が見つけた以外の方は、生死不明という事です。」


ローグも顔を顰めます。


「ちなみに、今回の領主一家の暗殺事件は、護衛騎士も何人か弟の方に付いていますね。」


ローグが慌てる。「今は、大丈夫ですよ。」


ローグが!「だからあの時…………」と呟いた。


私は、肯定して頷く。


「ローグの起点のおかげで、直ぐに領主一家に会わずに済んだのが幸いでした。」


「お陰で敵味方の判別が出来ましたから。」


「でもまだ、懸念事項はあるんですよね。何たって、領主一家を知らないので人となりがわからないので、


判断材料にかけますね。」


ローグは、それもそうだと納得そして聞く


「ダメ領主だった場合どうしますか?」


「何も知らず何もしていないと押し通します。」


現に見えるところでの活動はしていないので、問題ない。



「問題としては、いい領主の方が厄介ですね。」


何故?とローグが聞く


「まず、盗賊と村民確保理由などの説明、領主一家を助けた功労、村民の確保と領主弟の犯行の証拠、何より

盗賊の身柄など挙げられますが。


付き合いのない方々なのでめんどくさいのと、後々縁ができる事が問題ですね。」


無駄に頼まれごとをするのは勘弁である。


「ローグは、どうしたいですか?」


「‥‥…俺は、リウとふらーと一緒に居られればいいので、判断はリウに任せてもいいですか?」


ローグ丸投げである。少しは考えろよ!


苦笑いでローグの答えを聞きその日は就寝した。





翌朝、目覚めて食事を済ませて馬車の外に出ると家令らしき人がそこに居た。


わかっていてもビビりますから!


私だけ外に出たので家令らしき人は一礼して「領主様がお話がしたいとの事でお迎えにあがりました。」


「皆様の準備が出来次第彼方のテントにお越しください。」


と言うので、「子供がいる為、私だけが向かいます。」


と言いテントに向かう。


家令は、私の先を歩きテントまで誘導した。


テントに入る前に声をかけて入る家令。


促されるまま、私も続くと、そこには、30代くらいの夫婦と10代後半の男女の子供が椅子に座ってお茶を


飲んでいた。


彼らの言葉なく佇んでいたが、何も言ってこないので一息吐き

「おはようございます。こちらに来る様に言われて来たものですが、ご用途は一体どんな事でしょうか?」


身分的にこちらから話しかけるのはタブーだろうが、誰も話さないので仕方ない。


彼らもやっと頭が動き出したのか、椅子を進め私を座らせると自自己紹介を始める。


「突然の呼び出しですまない、私は、この辺りを統治しているサーラニアの領主サーラニア・エド・ハルトムート


と言う、伯爵位を賜っている。横にいるのは妻と子だ。」


「ご丁寧な挨拶痛み入ります。私は、リウと申します。」

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領主は頷き、「して今回の件について話を聞きたい」


と返して来る。


「今回の件とは?盗賊に襲われていた事でしょうか?」


頷く領主

「何分私どもは、ただ見ていただけですので何とも言えませんが?」


領主が疑問を口にする。


「ただ見ていただけ、と言うが馬車に結界を張ってくれたのは其方達であろう?」


と言われたので「こちらの騎士様に援軍要請されたのですが、なにぶん此方は女子供なので、戦力にはなっら


ないので、ご辞退申し上げました。ですが、何か出来ることもあるかと少ない魔力で結界を張り寝込むことに


なりました。」


と私は、答えた。


「ふむ、お陰でこちらの馬車への被害が抑えられたのは事実。何か褒美を取らせたいが何分出先で、渡せるもの

も無い、このまま帰ることも検討したが、何分急ぎの旅にてそれも叶わぬ。


すまぬが、報償については後日渡すので連絡を取れる様にしておきたい、其方らは何処かの貴族あるいはギルド

に登録しているか?」


「申し訳御座いません、報酬については辞退したく思います。」


「何故?」


「私は、結界を張っただけの傍観者何もしていないのと同じで御座います。ですので、報償をご辞退する事をお許し

ください。」


私は、面倒なので関わりたくないと、遠回しに伝えたが伝わるか?


家令が領主に囁く、それを聞き領主は頷き


「では、これを報償の代わりに授けよう。何かあれば連絡して来るといい微力ながら力になろう。」


と、ハンカチに何か包んで渡して来た。


意固地に断るわけにも行かず、受けっとり場を辞退して馬車に帰る。


馬車ではローグとフラーが私の帰りを待っていた。


「どうだった?」とローグが聞く。


「んー何かもらったねー」とローグにハンカチごと渡す。


ハンカチを広げて中を見るローグが、顔を顰める。


ハンカチの中には、紋章入りのペーパーナイフが入っていた。


宝石が付いたいかにも高そうなものだった。


売ればそれなりになるし、これを持って領主のところに行けば待遇してくれる事だろう。


金銭の方が後腐れないのだけどね。使わなきゃいいとローグに話す。


領主一家が、先にこの場を後にしたので私たちも進む。


先の村には、誰もいないので、廃村になるだろう。領主一家が村に入ればわかる事と、私たちは村によらず先を


進むことになった。



















































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