癒しが欲しい(仮題名)

kon

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プロローグ

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 右葉曲折ありまして、近衛 穂(このえ みのる)59歳人生終了いたしました。

「はー何でこうなったのか?」

19歳で結婚して、義理の両親と同居して、嫌味聞きながら子供3人それぞれ独立して義理の両親も介護が終わって

さーこれから夫婦の時間と思ってお金貯めて旅行計画立ててたらいたら、夫の浮気&借金発覚!

弁護士頼んで離婚、慰謝料請求したら、元夫と浮気相手が家に押しかけて来て刺されて何とか逃げ出し助けを

呼んでもらい救急車に乗って移動中息を引き取った。

  
 「こんな、終わり方って納得できないよね~」

 「子供達には、保険金下りるから良いけどさ!夫より掛け金高くしてて正解だったわ!

自分の時間の為に使いたかったなあー。」(はー⤵️)

  


 「ん?‥‥…それよりここどこ?」

  真っ白な空間の中、目の前に机と椅子が置かれていた。

  「?あの世?この世?どっちのよ?」(なーんちゃって♪)

  椅子があるから椅子に腰掛け、机を見ると一通の手紙があった。

  宛名には、私の名前?

  近衛 穂様へ と書いてあった。

  中を確認するため、封筒を開けて手紙を読む。

  


  近衛 穂様へ

  この度は、ご愁傷様でした。

  貴方の体は、死亡され荼毘に付されましたのでこれからの手続きについてご説明させていただきます。

  この手紙を読み終わった後はそれぞれの転生先へ移動します。

  ですので、良く読み込み記入して下さい。

  まずは、別紙2のアンケートにお答えいただき、アンケート終了後、別紙3の手紙をお読みください。




  「死んでまで、手続き書類があるなんて⏬」

  アンケートの紙を見ると、びっしりと裏表に書いてある紙が5枚もあった。

  
  諦めて、アンケートに答えようと思ったら鉛筆が手の中に現れた⁉️

  「え?何で?マジック?すご~い!」

  手の中の鉛筆を見ながら少しテンションup

  「さーやりますか!」



  第一問 貴方は前生を満足されましたか?

   満足・やや満足・普通・やや不満・不満・結構不満

  結婚までは、満足だったけど、その後は最悪だったな~

  結婚式1週間前に妊娠してたし、悪阻ひどくて新婚旅行行けなくなったし、

  出産立ち会う予定の元夫は、浮気してたし。

  あの時許さず、別れてれば違った人生だったんだろうな!

  自分で選んだ事だけど、結構不満!




  第二問 前生で、やり残したことはありますか?
 
  「んーー!旅行行きたかった!」

  子供生まれてから家族旅行行けたの3回しか無いしそれも日帰り、何故か旅行に行くと義理の両親の

  どちらかが倒れたって連絡きて帰る事になったな~、あの時はまだ、義理の両親60代だったのに

  嫁いでから、病気は見つかるは、入退院繰り返し3人連れて子育てしながら病院往復したよ。

  

  第三問 前生で、心残りはありますか?

  「あ~〇〇県のメロンパフェ食べてみたっかた!〇〇県の30年物いも焼酎まだ封開けてない!

  〇〇にある肉豆腐!テレビで見たアレコレあったな~、ネットでも、取り寄せあったけど一度も

  取り寄せしなかったな~!」

  
  第四問 もし次回の生で持っていける物があったら何をもって行きますか?

  「んー!どこに行くか分からないけど、携帯と財布!」

  「現代人なら必須アイテムだよね。旅行なら旅行セットで良いし。なければ無いで現地で買えば済むしね。」



  第五問 生前で、関わりがあった方でお別れしたい方は居ますか?
  
  「そりゃ子供達と実の両親と兄弟かな~後は疎遠になってるから良いよね!」



  
  第六問 貴方の死後で知りたい事はありますか?

  「それなら、元夫がちゃんと捕まったか知りたいよね!戻れるもんなら戻って殴り倒したいよ!」

  「あーそれから子供達がちゃんと暮らしてるか知りたいな~」


  第七問 前生でお願い事はありますか?

  「子供達の幸せを願うね。」

  
  第八問 次の生を選べるとしたらどこが良いですか?

   生前過ごしていた世界・古代文明世界・未来世界・魔法世界・戦争真っ只中の世界・人間がいない世界

  生命がいない世界・神界世界・新世界・魔界世界・その他


  「随分候補があるねー」

  
  「どの世界も知らないよー?小説とかならファンタジー世界なんだけどな~」

  「私行くところって天国じゃ無いの?」

  「生前の世界だって、自分がいた国とは限らないからねー。」

  「その他だね」

  第九問 生前の記憶、近衛 穂の記憶は必要ですか?

  「そりゃ勿論!記憶がないと私が私じゃ無くなるよね」

  
  第十問 次回の生で性別を決められるとしたら?

  男性・女性・無性・両生

  「男性になれるのちょっと憧れるけど、59年女やってたのでここは、無難に女性が良いね」

  
  第十一問 次回の生で、生活したい年齢は?

  0歳・3歳・5歳・7歳・10歳・15歳・18歳・20歳

  「ファンタジー定番は、転生なら0歳スタートだよね、でも、記憶が有っての赤ちゃんプレイ無理だから

  20歳か?半分の10歳かなどっちにしようかな~」

  
  「成長を楽しむなら10歳かな!」

  

  第十二問 種族は?

  魔物・怪物・幽霊・エイリアン・人族・神族・魔族・精霊・獣人・ドワーフ・巨人・小人・エルフ・聖樹・他


  「んーん、人族だね。」

  
 と淡々とアンケートをこなして、最後の一問になった。(長かった)



  第百問  次の生を望みますか?

  はい・いいえ


  「ここまで来たら、もう『はい』一択でしょ。」


  アンケート記入が終わって、一息


  「ん?あれ?私が行くところって、天国じゃないのか?」


  と思い、アンケートを見直そうとしたらそこには既にアンケート用紙が消えていた。


  「消えたね~、何書いたっけ?」




   仕方がないので次の手紙を読んでみた。


   アンケートにお答えいただきありがとうございました。


   また、次の生に移る前に生前の近衛 穂様の希望にお答えさせて頂き、その後転生となります。

   疑問質問等ございますでしょうが、省略させていただきます。

   「え?そこ省略しちゃうの?」

   それでは、近衛 穂様の来世が幸せである事を、願っております。

   長々とお付き合い頂きありがとうございました。

   それでは、行ってらっしゃいませ。




   
   読み終えた瞬間手紙が光りだし、視界がぐらりと歪み近衛 穂時代が走馬灯のように流れて行く。

   その一つ一つが、忘れてしまっていた思い出や、心に響く思い出などさまざまな思い出で、涙が出て止まらい

   子供達は、私が居なくなった後も逞く生きて行くようで安心した。

   元夫は、浮気相手と捕まり刑務所に入った。

   
   私の財産は、子供達が話し合い均等に分けた模様。

   揉めないのは良い事だと、安心した。



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