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にゃんたまのない茶虎猫
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全ての工事が終わり一斉捕獲の三日前、あまり姿を見せない茶虎猫が庭に現れた。最初はボスのチャトかと思ったが、それにしては体格が小ぶりで、体長がようかんと同じくらいだったため茶虎の女の子ちゃちゃだと分かった。目はエメラルドグリーンで、尻尾をちゃんとお尻の周りにしまう行儀の良い座り方をしている。
ちゃちゃは何度か近寄ってきて、私の膝にすりっとしてまた離れていくのを繰り返した。お尻を確認したらやはりにゃんたまがついていなかった。
もしここでこのちゃちゃを逃してしまったら、捕獲の日に捕まえられないかもしれない。そう思った私はキャリーケースを持ってきてキャリーの奥のほうにチュールを塗って庭に置き、玄関で待機した。
すると、最初警戒していたちゃちゃは珍しいチュールの匂いに誘われ、キャリーの中に入った。
よし! とガッツポーズを決め、私は驚かれさないようにそっと近づいた。ここで逃したら一巻の終わりだ。
幸いちゃちゃは私に気づいていないらしく、こちらに背をむけ夢中でチュールを舐め続けている。
そっと後ろから蓋をしめて持ち上げると、異常に気づいたちゃちゃが大声で叫び始めた。
「あ"~おん!! あ"~おん!!」
滅多に食べられないおやつを味わう幸せなひとときを過ごしていたはずが、天国から地獄に突き落とされた気分だろう。人間だって何の前触れもなく突然誰かに捕まえられ、狭い場所に突っ込まれたら怖いし叫ぶに決まっている。
「ごめんね~」
申し訳なく思い謝りながらちゃちゃを家の二階に連れて行った。サンコの部屋に常備してあったケージに移す前に、以前百均で買った長方形の小さめのトレイの中に猫砂を敷いて即席のトイレを作ってケージの隅に置いた。次に水と餌を置き、腕を何箇所も負傷しながらちゃちゃをキャリーからケージに移した。
ちゃちゃは寝ているときと食べているときとトイレ以外はひたすら叫んでいる。時々サンコが宥めるようにケージに近寄るが、シャー! と牙をむいて威嚇する。私に対しても同じで、トイレの掃除や餌やり、水換えに行くたびに威嚇される。
ちゃちゃは何度か近寄ってきて、私の膝にすりっとしてまた離れていくのを繰り返した。お尻を確認したらやはりにゃんたまがついていなかった。
もしここでこのちゃちゃを逃してしまったら、捕獲の日に捕まえられないかもしれない。そう思った私はキャリーケースを持ってきてキャリーの奥のほうにチュールを塗って庭に置き、玄関で待機した。
すると、最初警戒していたちゃちゃは珍しいチュールの匂いに誘われ、キャリーの中に入った。
よし! とガッツポーズを決め、私は驚かれさないようにそっと近づいた。ここで逃したら一巻の終わりだ。
幸いちゃちゃは私に気づいていないらしく、こちらに背をむけ夢中でチュールを舐め続けている。
そっと後ろから蓋をしめて持ち上げると、異常に気づいたちゃちゃが大声で叫び始めた。
「あ"~おん!! あ"~おん!!」
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「ごめんね~」
申し訳なく思い謝りながらちゃちゃを家の二階に連れて行った。サンコの部屋に常備してあったケージに移す前に、以前百均で買った長方形の小さめのトレイの中に猫砂を敷いて即席のトイレを作ってケージの隅に置いた。次に水と餌を置き、腕を何箇所も負傷しながらちゃちゃをキャリーからケージに移した。
ちゃちゃは寝ているときと食べているときとトイレ以外はひたすら叫んでいる。時々サンコが宥めるようにケージに近寄るが、シャー! と牙をむいて威嚇する。私に対しても同じで、トイレの掃除や餌やり、水換えに行くたびに威嚇される。
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