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次もまた君と共に
しおりを挟む「…………ねぇ。もしも、一緒に生まれ変われるとしたら何になりたい?」
絵本を楽しむ子供みたいな無邪気な様子で、そんな質問をされたのを覚えている。
「使いきれないぐらいの大金を稼げる金持ちになりたいかな」
求めている答えは違うだろうと分かってはいたけれど、ちょっとした意地悪心でそう答えた。
「そうじゃなくて、猫とか犬とか色々あるじゃない」
予想通り、小さな頰を僅かに膨らませて抗議されてしまった。
「あはは、ごめんごめん。それだったら、俺はまた人間になりたいよ」
「どうして?」
『愛してるって気持ちは、言葉で伝えたいから』
「────秘密」
「えぇ~?」
恥ずかしくて、本音は伝えられなかった。
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