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1 だから、言ったじゃない
しおりを挟む「デンレーヤ! 俺は真の愛を手に入れた! 婚約を破棄させてもらおう!!」
大声で浮気していたと男性は女性に向かって告げた。
顔は良いようだが、性格は最低なようである。
「……ウワッキ様、その選択に本当に後悔はありませんのね……?」
「何を言い出す。当たり前に決まっているだろう?
恨むなら、魅力の無いお前自身を恨めよ」
悲しそうなデンレーヤの表情を見ても、ウワッキの心は少しも動かない。
最早、新しく手に入れた真の愛とやらにしか興味が無いようだ。
ハッハッハッと高笑いを上げ、ウワッキは去って行った。
それから、ウワッキは終わらない日々を過ごす破目となってしまった。
それは夜の12時になると、次の日が訪れることなく婚約破棄を告げた日に時間が巻き戻ってしまうという毎日。
そのことを理解しているのはウワッキとデンレーヤだけであり、その他の者に聞いてもおかしいものを見る目で首を傾げられるだけ。
時間は、何度でも巻き戻り続ける。
デンレーヤに頭を下げたくないという無駄に高いプライドで地獄のようなループから抜け出そうと藻掻いてみたが、全てが徒労に終わっていく。
「……お、俺は……婚約……破棄を……しません……許して……下さい……」
ある日のこと、ウワッキは今にも死にそうにフラつきながら、デンレーヤに涙声で懇願をした。
時間のループがどれだけ繰り返されたのかは分からないが、疲労困憊の様子から途方も無い回数であったことは察っすることが出来る。
デンレーヤは、憔悴しきったウワッキに向かって微笑んだ。
「だから、言ったじゃない」
それは、氷のように冷たい笑みだった。
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