愛の別れは、呪いか魔法か

谷川ベルノー

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愛の別れは、呪いか魔法か

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 一瞬ではなく徐々に。

 真綿で首を絞めるように、ジワジワと人でなくなっていくのだと自覚しながら。

 日に日に、身体が動物じみていくのを感じる。

 これは、僕だけに起きたのではない。

 毎日ランダムに誰かが獣へとなっていく。

 魔法か、はたまた呪いによるものか。

 原因不明のその奇病。
 それは、後に生物変身症候群と名付けられた。

 そのせいで、肉体に少しずつ変化が起きてしまっている。


 愛しい妻は、完全に猫となってしまった。

 もう人の言葉を話さない。

 僕が涙を流しても、その意味を分かってもらえない。

(…………僕が変身を終えた時、いったい何の動物になってしまっているのだろうか…………)


 どうせなってしまうなら、彼女と同じ猫がいい。

 ────現実逃避だと理解しながら、そんなことを考えた。

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