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王都、ギルド本店

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翌日、ギルド長達と合流したミーノ達は、

  「すっご、これがギルド本店?大きいですね。」
  「まあ、全部のギルドの総本部だからな。これくらいないと、情報の整理がつかん。で、お前たちはギルド総長との謁見だ。だが緊張する必要はないぞ。行けば分かるがな。」

オットーがそう言うと、ヘレンが、

  「そうはいっても、緊張するものはするわよ。仕方ないじゃない。」
  「そうだな。でも、行けば緊張感は吹っ飛ぶぞ。楽しみにしておけ。」
  「よくわかりませんが、行けば分かるんですね。」

そういいながら、総長室の扉をノックする。すると、中から、

  「どうぞ、空いてるわよ。」

中からの声は、かわいらしい女性の声がした。扉を開けるとそこには、随分と若い女性がいた。

  「初めましてギルド総長のシェーンよ。因みに、そこにいるオットーの母です。」
  「は?すいません、今日は耳の調子が何故か悪いようです。」
  「もう一度言いますが、母です。年齢は聞かないでね。」
  「オットーさん、そうなんですか?」
  「そういう事だ。すげー、若作りだろう?あの見た目で、?#$*・」

年齢を言う前に、空気の塊がオットーを襲う。

  「いてーな、母ちゃん。何すんだよ。」
  「オットー、お前、さっき何を言おうとした? ん?」
  「ご、ごめんなさい。もう言いません。ミーノ、母さんはハーフエルフなんだ。だからは若い。」
  「こら、見た目じゃあなく、実際に若いんだ。間違えるな。それと、ギルド内では総長と呼べと言ってるだろう?」
  「はい、総長。」
  「こほん。では、ミーノだったかな。ずいぶんと暴れまわっているそうじゃあないか。その若さで相当腕が立つようだな。」
  「はあ、よくわかんないうちに、いろいろとやらかしてはいるようですね。」
  「自分の能力の異常さが分かってきたか?」
  「多分、うちの村そのものが異常なのかも。」
  「聞いたところによると、英雄村出身のようだね。まあ、仕方ないさ、あの村じゃあ。」
  「うちの村って、そんなにすごいんですか?住んでいるうちは気にもしませんでしたけど。」
  「1級クラスがゴロゴロと居るぞ。だいたい、あんな辺境にありながら、平和に暮らしていること自体がすごいんでな。」
  「なるほど。で、今日の御用の程は?」
  「ああ、お前たちが倒したドラゴンやらの換金と、ここへ来る途中のエンペラータートルの事だよ。お前たちはどうしたい?」
  「そうですね、ドラゴンは換金するとして、エンペラータートルは王室に献上しようかと。お金には全く困ってないもんで。」
  「随分と謙虚だな。まあ、それがいいか。そうしとけば、王家からの保護も受けられるだろうし。」
  「保護ですか?それってどういうことですか?」
  「おまえらが凄すぎて、コバエがたかるんだよ。金儲けのために。」
  「コバエですか?よくわかりませんが。」
  「言葉の例えだ。上位貴族たちが、こぞってお前たちを自分のものにしようと暗躍するでな。」
  「なるほど。その防護のための保護ですね。ぜひそうしてください。」
  「となると、明日、明後日にでも王家にあうこととしよう。ミーノよ、正式な王家へ謁見なので、それなりの服装を準備しな。かわったか?」
  「謁見ですが?ただの村人が?」
  「なにがただの村人だ。ただの村人が、ドラゴンを簡単に倒したり、ましてやエンペラータートルを倒すなぞ、ありえん話だな。まあ、保護を受ける以上、諦めるんだね。」
  「仕方ないですね。では、服を準備しますか。ヘレン、服屋に行こう。」
  「ミーノ、いくらまでならいい?」

そういうヘレンの目には、Mマークが輝いていた。

  「そ、そうだね、王家への謁見だもんで、今回は上限なしで。」
  「やったね、明日はホームランだ!」
  「またそれ?」

こうしてミーノ達の、王家への謁見が決まった。
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