紅月の神話 EP4 黒い悪魔

与那覇瑛都

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第二章 戦場に舞う天使の涙

第九話 全員そこに正座なさい! 上

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 長いこと車を走らせ昼過ぎになり砂漠を抜け岩山に囲まれた場所に移ったことでガレックが尋ねる。
「景色が変わったな。もう少しか?」
 トトリの喘ぎ声が聞こえる中ルドルフが答える。
「ああ。もう少しだ。もう少ししたら車を降りて歩きで移動だ」
「歩き?」
「岩山を少し上って洞窟に入りその奥に鳳凰がある」
「そうか」
「それより、いい加減もう止めたらどうだ」
「なんだ羨ましいか? 喘ぎ声聞いて悶々としてるってか」
「グッ・・・ そろそろ着くと言ったんだ。着いたら動けるのか?」
「シャーリーは無理矢理動かすとして・・・ トトリは無理か。しゃあねぇ、担ぐか」
 トトリが弱々しくガレックを睨むがそれがガレックの嗜虐心を増加させ更に行為がエスカレートする。
 どうなっても知らんぞ。
 ほんの数分してルドルフは車を止めガレックが尋ねる。
「なんだもう着いたのか?」
「ああ」
「こっちはまだ終わってないんだが・・・」
「知るか! あっ・・・」「あっ・・・」
 怒鳴りながらルドルフはつい振り返ってしまいガレックと目が合い必然にトトリとシャーリーの裸を見てしまう。
「くぅぅぅ・・・・」
 トトリは羞恥心のあまり強く目を瞑りガレックに抱きつくシャーリーは気を失っている。
「こっちみんなよ」
 そう言ってガレックは銃を撃つ。狙いを外してはいたが弾はルドルフの髪をかすった。
「普通撃つか!」
「見たら撃つっていったじゃん」
 ルドルフが文句を言おうとしたら後部座席のドアが勢いよく開けられシャーリーの意識が戻り車内全員が開けられたドアの方を見る。
 そこには顔を赤くして怒るリッカがいた。
「三人とも、服を着なさい。着替え終わったら、全員車を降りて正座なさい!」
 あまりの迫力に三人は急いで服を着て車を降りリッカの前で正座をする。
 ルドルフは覚めた目で見ていたがそんなルドルフにリッカは言う。
「ルドルフさん、何をしているの? 早くそこに正座なさい!」
 ルドルフは自分もなのかと一瞬主であるアリーシャを見るが関わりたくないアリーシャは目が合うとすぐに視線を外しルドルフを見捨てた。
 見捨てられたルドルフは仕方なくシャーリーの隣で正座をする。
 全員正座したことでリッカの私怨混じりの説教が始まる。
「どうして貴方はいつもそうなの!? 女と見ればすぐ尻を追い掛ける! ところ構わずエッチなことをする!」
 っていうか、私とエッチしなさい! いつでも受け入れる準備は出来てるのに!
「いやぁ、捕まったり運転とかして欲求不満だったからつい・・・」
 ガレックの答えを無視して怒りの標的はトトリとシャーリーに移る。
「貴女達も貴女達よ! 車の中で犯るなんて恥ずかしいとは思わないの!」
 あんなに気持ちよさそうに気を失って! 私だってしたいのに!
「ガッ君の力で抑えられたら抵抗出来ないよ・・・」
「うぅぅぅ・・・」
 悔しさで涙目のリッカの怒りはシャーリーの隣にいるルドルフへと向かう。
「ルドルフさん! 貴方も貴方よ! 普通止めるでしょ! なのに何で止めないの? 何で逃げるように発進するの!?」
 止めなさいよ! 死ぬ気で止めなさいよ! っていうかもう死になさい!
「いや、あれは脅され・・・」
「言い訳なんて聞いてない! 貴方達暫くそこで正座なさい! それでいいわね。お姫様!」
 話を振られたアリーシャはあまりの迫力に思わず頷いてしまった。
「おいおい、暫くっていつまでだよ」
 ガレックの問いを無視してリッカは急いでたため車に置き忘れたガレックのカードホルダーからカードを抜いた。
「何で抜けるの!?」
 カードホルダーには強力な武具や高価な物を封じたカードがあるため自分以外使えないようにしている。それは一緒に開発し同じ物を持つトトリであっても使えないが使えるはずがないリッカが使えるのでガレックとトトリは驚愕する。
 壊れた!? 欠陥品!?
 カードホルダーは高価だがその利用価値の高さからシンフォニア中に普及している。ガレックとトトリが共同開発した大ヒット商品である。それ故何度も改良に改良を重ね二人が持つのは最新型である。
 ガレックとトトリは顔を青くしガレックがリッカに尋ねる。
「リッカ、何で使えるんだ?」
「何言ってるの。貴方が酔っぱらった時に私も仕えるようにしたんでしょ。便利だからって」
「あれ? そうだっけ?」
「そうよ」
 リッカの答えを聞きガレックトトリは安堵する。
 本当は作ってる段階でレイジがガレックを操りリッカが使えるようにしてるからだ。その為何度改良しようとも無意識でリッカが使えるようにしている。
 リッカはカードに封じている調理器具や食材などを出して言う。
「私達がご飯食べるまでそのまま正座。当然貴方達はご飯抜きよ」
 無慈悲な宣告にガレック達は顔を固まらせ他の者達は憐れんだ。
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