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第三章 抗う者達
第五話 親子は似るもの、主に悪いところが・・・ 下
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暫くしてようやく我に返ったリッカがガレシアに念話する。
『ガレシア様、今からレイジ様の』
『いらないわ』
『えっと・・・』
『どうせこの男の裏にいるお父さんの下へ連れて行くんでしょ。この男を見れば分かるわ。認めたくはないけど、私のお父さんはクズね』
『・・・えっと・・・』
ごめんなさい。レイジ様。否定出来ません。
『で、でも、ちゃんと話しは聞いた方がいいと思うし一度会ってみたらどうですか?』
『しょうがないわね。リッカがどうしてもって言うなら顔を立てましょう』
リッカは安堵して言う。
『それではレイジ様の下へ案内します』
リッカがそう言うとガレシアはリッカに精神を同調させ二人はガレックの深層世界へと向かった。
傍で案内していたはずのリッカの姿はなくガレシアが辿り着いたのは何もない真っ白な世界だった。
「白皇の間?」
ここと同じ場所を知るガレシアは呟き、その呟きに白いフードを被った男が答える。
「その通り、だが本来行われる白皇の儀を、現在皇位継承権を持つ者はカシウスしか済ませていない。本来はカシウスが皇太子だがカシウスは皇太子から外れている。カシウスは皇位継承権を持つが皇位は継がさん。(あいつはうちの切り札だからな)だから全員皇太子候補でありレイナの正式な肩書きは筆頭皇太子候補だ」
「貴方がお父さん、紅月玲司ね」
「そうだ」
そう言ってレイジはフードを脱いだ。レイジの顔を見てガレシアは少し戸惑って言う。
「本当にお父さん? 私の知ってる顔と違うんだけど・・・」
「そりゃそうだ。ガレイクは完全に俺の意思と記憶を継いでいるとはいえ俺の血とアストリアの血を継いでるんだ肉体的には別人だし、ガレックにいたっては捕らえたガレイクの血から造られたクローン体だぞ。両方とも肉体は別人だ。お前が知ってるのはガレイクの顔とガレックの顔だろ。似てるとはいえ別人だからな。俺にいたっては完全な日本人だし」
「日本、お父さんが生まれた滅んでしまった世界の国ね」
「ああ、滅んだが再生は果たしている。今がどの時代かは知らんがな」
「どうやら本物のようね」
「何だ。疑ってたのか?」
「どんな時も油断せず疑って掛かれ、お母さんの教えよ」
「レティらしいな」
そう言ってレイジは小さく苦笑しガレシアは尋ねる。
「どうしてお兄ちゃん、カシウスお兄ちゃんは皇太子じゃないの?」
「お前、あいつが平時で皇帝になれると思ってるの? 戦時中で皇帝にしたら早く戦乱は終わるだろうが後の復興作業は地獄だぞ。あいつを皇帝にするのは世界がぶつかり統合する統合戦争か神々や悪魔と本気で戦う黙示録の終焉戦争くらいだぞ」
「ああ・・」
カシウスの悪名や例え肉親でも駒として使う戦い方、目的のためなら自軍すら全滅させる戦い方を思い出し納得する。
「そんなわけで、あいつを皇帝にするのは帝国が絶体絶命の危機に陥った時だけだ」
「そうだね。じゃあ白皇の儀って何?」
レイジはニヤリと笑って言う。
「白皇の儀は四つの業と霊剣を手に入れる事だ」
「四つの業って、皇帝が使う奥義の事」
「そうだ」
「それならもう覚えてるけど・・・」
「そりゃそうだろ。ぶっちゃけあれ神力に物言わせた力業だし、まあ神力が足りないと出来ないけど」
そう言ってレイジは笑い一通り笑う顔を少し引き締めて言う。
「しかし霊剣は違う。霊剣は俺しか与える事が出来ない。カミレイクも奥義は与えただろうが霊剣までは無理だったろ」
ガレシアは頷いて尋ねる。
「霊剣って何?」
「これが霊剣だ」
そう言ってレイジは柄が天秤の形をした剣を取り出した。
「霊剣リブラルース。世界に問いかける善悪の秤。世界が被告を悪と見なせば剣は抜け主神すらも超える力を与えるが、逆に世界が被告を無実で善だとすれば剣は抜けず人並みの力しか発揮する事が出来ん。正しく使いこなせば絶大な力を与えるが使いこなせなければ宝の持ち腐れだ」
ガレシアは霊剣を触ろうとしたが手を大きく弾かれてしまう。
「それは俺の霊剣。俺の魂を象り剣と成した物だ。例え肉親でも他者が持つ事は出来ん。リブラルースはアストリアの血筋に受け継がれる正義の意思、魂を剣と成した物。つまり俺に俺専用の剣があるように、お前にはお前専用の剣がある。しかしその剣は呪いによって封じてある」
「どうして?」
「この剣は時と場合によっては主神を殺せる。人間は持て余すし、最上位種が持つと厄介だ。だから白皇の儀によって見極める。封印を解きリブラルースを与えるか与えないか。リブラルースを受け取った者が真の皇位継承者、それ以外は全員候補者と剥奪者だ。まぁカシウスは除くがな。幸いな事に現在剥奪者はいない。お前も大丈夫だし」
そう言ってレイジは指を鳴らし封印を解いた。その瞬間ガレシアは身体に激痛が走り崩れ落ちた。
「子供への呪い以外は全て解いた。これでお前が筆頭皇太子候補だがレイナの呪いも解くからすぐに抜かれるだろう」
内側から崩壊し作り替えられる、霊剣を封じる呪いだけならここまで痛くない。明らかに他の何かが起きている。
「呪いって、他にもまだあったの?」
「レティから習ったろ。どんな時も油断せず疑って掛かれって、剥奪者はここで殺して廃人にするんだ。魔神は強いからなぁ、弱い方が楽だろ」
レイジにそう言われガレシアは苦笑して思う。
目的のためなら手段を選ばず肉親すら騙して殺す。やっぱりこの人私達の親だ。
「呪いが解けた事により万物を創る創造魔法と全てを無に返す破壊魔法が使えるようになる。適正にも寄るがな」
レイジはそう言ってガレシアが回復するのを待った。
『ガレシア様、今からレイジ様の』
『いらないわ』
『えっと・・・』
『どうせこの男の裏にいるお父さんの下へ連れて行くんでしょ。この男を見れば分かるわ。認めたくはないけど、私のお父さんはクズね』
『・・・えっと・・・』
ごめんなさい。レイジ様。否定出来ません。
『で、でも、ちゃんと話しは聞いた方がいいと思うし一度会ってみたらどうですか?』
『しょうがないわね。リッカがどうしてもって言うなら顔を立てましょう』
リッカは安堵して言う。
『それではレイジ様の下へ案内します』
リッカがそう言うとガレシアはリッカに精神を同調させ二人はガレックの深層世界へと向かった。
傍で案内していたはずのリッカの姿はなくガレシアが辿り着いたのは何もない真っ白な世界だった。
「白皇の間?」
ここと同じ場所を知るガレシアは呟き、その呟きに白いフードを被った男が答える。
「その通り、だが本来行われる白皇の儀を、現在皇位継承権を持つ者はカシウスしか済ませていない。本来はカシウスが皇太子だがカシウスは皇太子から外れている。カシウスは皇位継承権を持つが皇位は継がさん。(あいつはうちの切り札だからな)だから全員皇太子候補でありレイナの正式な肩書きは筆頭皇太子候補だ」
「貴方がお父さん、紅月玲司ね」
「そうだ」
そう言ってレイジはフードを脱いだ。レイジの顔を見てガレシアは少し戸惑って言う。
「本当にお父さん? 私の知ってる顔と違うんだけど・・・」
「そりゃそうだ。ガレイクは完全に俺の意思と記憶を継いでいるとはいえ俺の血とアストリアの血を継いでるんだ肉体的には別人だし、ガレックにいたっては捕らえたガレイクの血から造られたクローン体だぞ。両方とも肉体は別人だ。お前が知ってるのはガレイクの顔とガレックの顔だろ。似てるとはいえ別人だからな。俺にいたっては完全な日本人だし」
「日本、お父さんが生まれた滅んでしまった世界の国ね」
「ああ、滅んだが再生は果たしている。今がどの時代かは知らんがな」
「どうやら本物のようね」
「何だ。疑ってたのか?」
「どんな時も油断せず疑って掛かれ、お母さんの教えよ」
「レティらしいな」
そう言ってレイジは小さく苦笑しガレシアは尋ねる。
「どうしてお兄ちゃん、カシウスお兄ちゃんは皇太子じゃないの?」
「お前、あいつが平時で皇帝になれると思ってるの? 戦時中で皇帝にしたら早く戦乱は終わるだろうが後の復興作業は地獄だぞ。あいつを皇帝にするのは世界がぶつかり統合する統合戦争か神々や悪魔と本気で戦う黙示録の終焉戦争くらいだぞ」
「ああ・・」
カシウスの悪名や例え肉親でも駒として使う戦い方、目的のためなら自軍すら全滅させる戦い方を思い出し納得する。
「そんなわけで、あいつを皇帝にするのは帝国が絶体絶命の危機に陥った時だけだ」
「そうだね。じゃあ白皇の儀って何?」
レイジはニヤリと笑って言う。
「白皇の儀は四つの業と霊剣を手に入れる事だ」
「四つの業って、皇帝が使う奥義の事」
「そうだ」
「それならもう覚えてるけど・・・」
「そりゃそうだろ。ぶっちゃけあれ神力に物言わせた力業だし、まあ神力が足りないと出来ないけど」
そう言ってレイジは笑い一通り笑う顔を少し引き締めて言う。
「しかし霊剣は違う。霊剣は俺しか与える事が出来ない。カミレイクも奥義は与えただろうが霊剣までは無理だったろ」
ガレシアは頷いて尋ねる。
「霊剣って何?」
「これが霊剣だ」
そう言ってレイジは柄が天秤の形をした剣を取り出した。
「霊剣リブラルース。世界に問いかける善悪の秤。世界が被告を悪と見なせば剣は抜け主神すらも超える力を与えるが、逆に世界が被告を無実で善だとすれば剣は抜けず人並みの力しか発揮する事が出来ん。正しく使いこなせば絶大な力を与えるが使いこなせなければ宝の持ち腐れだ」
ガレシアは霊剣を触ろうとしたが手を大きく弾かれてしまう。
「それは俺の霊剣。俺の魂を象り剣と成した物だ。例え肉親でも他者が持つ事は出来ん。リブラルースはアストリアの血筋に受け継がれる正義の意思、魂を剣と成した物。つまり俺に俺専用の剣があるように、お前にはお前専用の剣がある。しかしその剣は呪いによって封じてある」
「どうして?」
「この剣は時と場合によっては主神を殺せる。人間は持て余すし、最上位種が持つと厄介だ。だから白皇の儀によって見極める。封印を解きリブラルースを与えるか与えないか。リブラルースを受け取った者が真の皇位継承者、それ以外は全員候補者と剥奪者だ。まぁカシウスは除くがな。幸いな事に現在剥奪者はいない。お前も大丈夫だし」
そう言ってレイジは指を鳴らし封印を解いた。その瞬間ガレシアは身体に激痛が走り崩れ落ちた。
「子供への呪い以外は全て解いた。これでお前が筆頭皇太子候補だがレイナの呪いも解くからすぐに抜かれるだろう」
内側から崩壊し作り替えられる、霊剣を封じる呪いだけならここまで痛くない。明らかに他の何かが起きている。
「呪いって、他にもまだあったの?」
「レティから習ったろ。どんな時も油断せず疑って掛かれって、剥奪者はここで殺して廃人にするんだ。魔神は強いからなぁ、弱い方が楽だろ」
レイジにそう言われガレシアは苦笑して思う。
目的のためなら手段を選ばず肉親すら騙して殺す。やっぱりこの人私達の親だ。
「呪いが解けた事により万物を創る創造魔法と全てを無に返す破壊魔法が使えるようになる。適正にも寄るがな」
レイジはそう言ってガレシアが回復するのを待った。
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