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三章 異世界verの中東戦争

152話 新たなる地上侵攻

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 収容所から救われたあと、俺はペルシャに戻ろうとしたがハーフィズに止められた。

 「これを見ろ」

 スマホを投げ渡され、掴み取る。
 画面にはニュース番組らしき映像があった。

 「それはペルシャの民営番組だ。で、ヤバい事になってんだよ」

 彼の発言の意図がよく分からないが、とりあえず再生ボタンをタップしてみた。

 「え――――?」

 再生された映像は、目を覆い隠したくなる程の悲惨な光景だった。
 砂岩で組まれた優雅なペルシャの街並みは炎と煙に包まれ、兵隊が進軍し、各地で殺し合っている。イラン兵とイスラエル兵の死体で地上はいっぱいだ。
 鳴り止まない砲声。
 絶える事のない悲鳴。
 永遠に響く怒声。
 どの音も凄惨を圧縮したようなものばかり。
 ハーフィズがスマホを取り返し電源を落とすと何やら話し始めた。

 「セルゲイ、レバノンの紛争が収束したのは知ってるよな?」
 「ああ、そんなの当り前さ」
 「でも、その後どうなったと思う……?」
 「ペルシャへの侵攻か?」
 「正解だセルゲイ、何故だか分からんが帝国軍とイスラエル軍はいきなりペルシャを攻め込んで来たんだ」

 怒りを滲ませる彼。侵略されて嬉しい人間などいないだろう。

 「このままだと、シリアもヤバそうだな」

 ハーフィズが小さく呟く。イスラエル軍は中東では最も強い軍隊だし、ペルシャが陥落してもおかしくない。

 「それにしても、何でいきなりペルシャを攻撃したのか全く分からんな」

 頭を抱えるハーフィズ。

 「多分――――アヴァカンを狙ってるんじゃないのかな?」
 「アヴァカンって、さっきのエルフの姉ちゃんかい?」
 「まあ、俺とレベッカの暗殺というのもあるだろうけど、実はアヴァカンにはとんでもない事情があるんだよ」
 「どんな事情だ?」

 怪訝な表情で質問してくる。しっかり教えようとした時、背後からアヴァカンに声を掛けられた。

 「その事なら、私が説明するわ」
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