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第3話
怪人クラゲ女の罠②
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ヤバイ……そう思った矢先、バリバリと、電撃銃の閃光が走った。
「ギャッ」
と、女が悲鳴を上げ、転がり落ちた。
「童夢! そんな女を相手に、何勃起してるのよ! 千芙佐に言いつけるわよ! しっかりして!」
美人ポリスの栗都が、怒りの形相で電撃銃を構えていた。
「栗都さん! 危ない!」
渦を巻いたハンマーのような拳が、栗都めがけて襲ってきた。クラゲ男だ!
童夢の叫びより早く、甲殻ポリスの参堂が栗都の前に立ちふさがった。
ガキン! と左腕の盾を振り、鋼鉄のハンマーを跳ね返した。
跳ね返されたハンマーは、間髪を入れず童夢に向けられた。隙のない素早い攻撃だ!
だが、防御レベル2をナメてもらっては困る。両腕から広がる盾が、拳を弾いた。
「そんなバカな! 動けるはずがない。私の淫液が効いてないのか!」
驚愕した女の声が聞こえた。
「おのれ!」
クラゲ男の叫びが一瞬、攻撃の隙を作ったのを参堂は見逃さない。
怪人の懐に入った電撃棒が、バリバリ! と胸を突いた。
ドオン! と閃光が走り、クラゲ男と参堂はお互いに弾き飛ばされた。
怪人の両手に持つ鎌のような武器と参堂の電撃棒が、胸元でぶつかり合ったのだ。
「参堂さん!」
「兄さん!」
二人の女の悲鳴が同時に轟いた。
童夢を誘惑した女が、必死の形相でクラゲ男に駆け寄った。
女の姿も、クラゲ男と同じ姿に変わっていた。この女もクラゲ怪人だ。
クラゲ女の操る二本のロボットアームが、童夢と参堂を襲った。
波打つような上下に振動する連続攻撃だ。
地面が割れ、土煙と岩が舞い上がる。
石の礫が高速で降り注いだ。
童夢は後ろに飛んだが、参堂が盾で防ぎながら電撃棒を一閃した。
「ギャッ」という悲鳴とともにクラゲ女は吹き飛んだが、参堂の攻撃がヒットしたわけではなかった。
クラゲ男のアームがクラゲ女に巻き付き、既の所で攻撃を回避したようだ。
敵ながら見事なコンビネーションだ。
鎌のような武器が二本、栗都と童夢を狙って飛んできた。
淫毒の効果か、童夢の動きが一歩遅れた。
「栗都さん! 危ない!」
ガン! と鈍い音と共に、童夢は両腕の盾で防御したが、栗都が悲鳴をあげて跳ね飛ばされた。
「しまった! 栗都さんがやられた!」
童夢の悲痛な声に、参堂が叫んだ。
「心配ない! 栗都は無事だ!」
みると栗都は起き上がり、
「大丈夫よ。暴徒鎮圧用の防弾チョッキを着ているの」
と言うと電撃銃を連射した。
電撃弾は全てクラゲ怪人に命中したかに見えたが、彼らをすり抜け、背後の岩に電撃が煌めいた。
「なに! 立体フォログラムか!」
ブオーン と鈍い音がクラゲ怪人たちから聞こえ、彼らの姿が歪んだ。
「覚えておきなさい! この次は必ず……」
女の声とともに、怪人たちの姿が消えた。
「逃がさないわよ!」
栗都が怪人たちの消えた空間に、電撃銃を無差別に乱射したが、彼らはすでに立ち去ったようだ。
しばらくして、救急車がサイレンを鳴らして飛んで来た。
…………
「まったく、童夢の奴も私に似て、美女に弱くて困りますわ。ハハハ」
所長の中田志が、栗都と参堂の前で悪びれもせず、あっけらかんと言った。
クラゲ女の淫毒が童夢に効かなかったのではなく、カメ吉の補完ロボットが救急モードを発動して保護していたのだ。
幸いにも毒が微量だったため、汎用の解毒薬と早めの洗浄処置でことなきを得た。
防御モードの発動がもう少し遅れたらどうなっていたかと思うと、補完ロボットの初期設定を変えなくて良かった……。
「それにしても、お二人がいなかったら、童夢の奴、怪人にやられとりました」
栗都と参堂は、新しい依頼で童夢の事務所に訪れたのだ。
今度の依頼は、ファションショー会場の警備だった。
童夢の窮地を救った二人の依頼を断るわけにもいかず、無条件で承諾した。
「あの……豊名さんは……」
二人の帰り際、童夢は恐る恐る聞いた。
「千芙佐のことが心配? 実は彼女は今、ファションショーの運営会社に、スタッフとして潜入してるわ。当日は、会場で会えると思うわよ。今日のことは、千芙佐には黙っておいてあげるから、心配しないで」
栗都はからかうように言って笑った。
二人が事務所からいなくなると、
「よし! 気合いを入れるぞ!」
と、童夢が腕を振り回しながら、奥のトレーニング室に向かった。
「どうしたの? 彼……」
事務員の女性が、所長に聞いた。
「だから、恋煩いだよ」
中田志は断言した。
「ギャッ」
と、女が悲鳴を上げ、転がり落ちた。
「童夢! そんな女を相手に、何勃起してるのよ! 千芙佐に言いつけるわよ! しっかりして!」
美人ポリスの栗都が、怒りの形相で電撃銃を構えていた。
「栗都さん! 危ない!」
渦を巻いたハンマーのような拳が、栗都めがけて襲ってきた。クラゲ男だ!
童夢の叫びより早く、甲殻ポリスの参堂が栗都の前に立ちふさがった。
ガキン! と左腕の盾を振り、鋼鉄のハンマーを跳ね返した。
跳ね返されたハンマーは、間髪を入れず童夢に向けられた。隙のない素早い攻撃だ!
だが、防御レベル2をナメてもらっては困る。両腕から広がる盾が、拳を弾いた。
「そんなバカな! 動けるはずがない。私の淫液が効いてないのか!」
驚愕した女の声が聞こえた。
「おのれ!」
クラゲ男の叫びが一瞬、攻撃の隙を作ったのを参堂は見逃さない。
怪人の懐に入った電撃棒が、バリバリ! と胸を突いた。
ドオン! と閃光が走り、クラゲ男と参堂はお互いに弾き飛ばされた。
怪人の両手に持つ鎌のような武器と参堂の電撃棒が、胸元でぶつかり合ったのだ。
「参堂さん!」
「兄さん!」
二人の女の悲鳴が同時に轟いた。
童夢を誘惑した女が、必死の形相でクラゲ男に駆け寄った。
女の姿も、クラゲ男と同じ姿に変わっていた。この女もクラゲ怪人だ。
クラゲ女の操る二本のロボットアームが、童夢と参堂を襲った。
波打つような上下に振動する連続攻撃だ。
地面が割れ、土煙と岩が舞い上がる。
石の礫が高速で降り注いだ。
童夢は後ろに飛んだが、参堂が盾で防ぎながら電撃棒を一閃した。
「ギャッ」という悲鳴とともにクラゲ女は吹き飛んだが、参堂の攻撃がヒットしたわけではなかった。
クラゲ男のアームがクラゲ女に巻き付き、既の所で攻撃を回避したようだ。
敵ながら見事なコンビネーションだ。
鎌のような武器が二本、栗都と童夢を狙って飛んできた。
淫毒の効果か、童夢の動きが一歩遅れた。
「栗都さん! 危ない!」
ガン! と鈍い音と共に、童夢は両腕の盾で防御したが、栗都が悲鳴をあげて跳ね飛ばされた。
「しまった! 栗都さんがやられた!」
童夢の悲痛な声に、参堂が叫んだ。
「心配ない! 栗都は無事だ!」
みると栗都は起き上がり、
「大丈夫よ。暴徒鎮圧用の防弾チョッキを着ているの」
と言うと電撃銃を連射した。
電撃弾は全てクラゲ怪人に命中したかに見えたが、彼らをすり抜け、背後の岩に電撃が煌めいた。
「なに! 立体フォログラムか!」
ブオーン と鈍い音がクラゲ怪人たちから聞こえ、彼らの姿が歪んだ。
「覚えておきなさい! この次は必ず……」
女の声とともに、怪人たちの姿が消えた。
「逃がさないわよ!」
栗都が怪人たちの消えた空間に、電撃銃を無差別に乱射したが、彼らはすでに立ち去ったようだ。
しばらくして、救急車がサイレンを鳴らして飛んで来た。
…………
「まったく、童夢の奴も私に似て、美女に弱くて困りますわ。ハハハ」
所長の中田志が、栗都と参堂の前で悪びれもせず、あっけらかんと言った。
クラゲ女の淫毒が童夢に効かなかったのではなく、カメ吉の補完ロボットが救急モードを発動して保護していたのだ。
幸いにも毒が微量だったため、汎用の解毒薬と早めの洗浄処置でことなきを得た。
防御モードの発動がもう少し遅れたらどうなっていたかと思うと、補完ロボットの初期設定を変えなくて良かった……。
「それにしても、お二人がいなかったら、童夢の奴、怪人にやられとりました」
栗都と参堂は、新しい依頼で童夢の事務所に訪れたのだ。
今度の依頼は、ファションショー会場の警備だった。
童夢の窮地を救った二人の依頼を断るわけにもいかず、無条件で承諾した。
「あの……豊名さんは……」
二人の帰り際、童夢は恐る恐る聞いた。
「千芙佐のことが心配? 実は彼女は今、ファションショーの運営会社に、スタッフとして潜入してるわ。当日は、会場で会えると思うわよ。今日のことは、千芙佐には黙っておいてあげるから、心配しないで」
栗都はからかうように言って笑った。
二人が事務所からいなくなると、
「よし! 気合いを入れるぞ!」
と、童夢が腕を振り回しながら、奥のトレーニング室に向かった。
「どうしたの? 彼……」
事務員の女性が、所長に聞いた。
「だから、恋煩いだよ」
中田志は断言した。
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