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3章
到着
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賢と二人でバスに乗り、大学へと向かう。いつも通りの景色を見ながらのんびりしていると大学にはすぐに着いた。
バスを降り、構内に入る。研究棟へと向かいながら、旅行の話を続きをする。
「まぁそんな遠くに行くわけじゃないし、夏休みだし、大丈夫だよ」
「初めての旅行だから、全然準備とか分からない」
「着替えと財布さえあれば大丈夫」
さっきもこんな会話をした気がする。と思いながら校内を歩く。猛暑の構内を歩きながら研究棟へと向かう。
最初は遠いと思ったけれど、慣れると近くに感じられた。
研究棟についてからエレベーターで研究室の階へと向かう。二人で入って椅子に座る。研究室には他のゼミ生もいたが、気にせず椅子に座る。
記憶が正しければ、一応この研究室の人間全員には一回は会ってるはずだ。教授とも何回か話をした。そこに賢はいなかったけど、回数が重なる度に緊張せずに話せるようになった。いろんな話をしてくれる教授だった。
「まぁ、ゆっくりしていきなよ。俺は研究とかしてるだろうけど、話しかけてくれれば構うことはできるよ」
恋人が自分に構ってくれるのはとても嬉しい。とても嬉しいのだが、忙しい時間の合間を縫ってくれてると思うと罪悪感がこみ上げる。仁は、自分が何をすべきかを見失っていた。ひとまず読書はしてみるが、いまいち頭に入ってこない。悩む。賢は研究にのめり込んでいる。しばらく忙しくなるという話もしていたが、大丈夫なのか。いまいちどうすればいいか分からないまま椅子に座っていた。
自分の部屋の次に慣れた環境にあるこの研究室で、読書の続きをする。じっくりのんびり焦らず。2年は短いようで長い。三年生の後期くらいから研究に興味を持ち始めても遅くはない。論文を書くだけならそうだと言われた。
仁は、まだまだ未熟だと思っている。だから、気持ちだけ焦っているのかもしれない。
黙々と勉強をする時間は意外と猛スピードで過ぎ去っていく。本を読んで休憩しようとしたら昼ごはんの時間だった。
「昼食べにいくか」
「食堂?」
「夏休みに食堂がやってるかどうかもあるけど、たぶん食堂だよ」
顔を上げた先には賢がいて、ずっと見られていたような感じだ。話しかけてくれてもいいのに。なんて思ったところで届かない気持ちを抱えながら研究室から食堂へと向かう。
「結構真剣に読んでたから話しかけれなかったんだよ」
「そうなのか」
「そうだよ」
気がつけば昼ごはんの時間というくらいだから、やはり相当集中できていたのだろうか。二人で構内を適当に歩けば食堂に着いていた。
「いつものやつでいいかな」
「俺もいつものやつでいいや」
食堂では、いつも食べるものを食べる。それが安定してハズレを引かない選択。食券を買って、受付で渡す。そんなに時間はかからずに昼食が出てくる。席に戻ると、賢は既に座っていた。
「一泊二日だし、そんなに気負わなくても大丈夫だよ」
「え、あ、うん」
「なんとかなる」
「なんとかなる、か」
適当すぎると思うのだが、案外そうでもないのだろうか。
賢は就活をしてたりするだろうし、面接の場所が遠ければ泊まったりする機会もあるのかもしれない。
就活という自分にも迫ってくる恐ろしいイベントをぼんやりと考えながら昼ごはんを食べる。
賢が恋人になってからは、少しだけ景色が変わった。同じ学年の友人とは違う関係。それでいて、友人よりも近い関係。それが、不思議で実感が湧かないけれど、嬉しかった。
「楽しみだな」
「え、あぁ、うん」
「どうした」
「考え事してた」
「そうか」
どうやら考えていたことはバレなかったようだ。すぐに来るであろう旅行を楽しみにできるメンタルが欲しかった。
この後も研究に戻る。読書と同時に旅行のことも考えておかなければならないと思った。
バスを降り、構内に入る。研究棟へと向かいながら、旅行の話を続きをする。
「まぁそんな遠くに行くわけじゃないし、夏休みだし、大丈夫だよ」
「初めての旅行だから、全然準備とか分からない」
「着替えと財布さえあれば大丈夫」
さっきもこんな会話をした気がする。と思いながら校内を歩く。猛暑の構内を歩きながら研究棟へと向かう。
最初は遠いと思ったけれど、慣れると近くに感じられた。
研究棟についてからエレベーターで研究室の階へと向かう。二人で入って椅子に座る。研究室には他のゼミ生もいたが、気にせず椅子に座る。
記憶が正しければ、一応この研究室の人間全員には一回は会ってるはずだ。教授とも何回か話をした。そこに賢はいなかったけど、回数が重なる度に緊張せずに話せるようになった。いろんな話をしてくれる教授だった。
「まぁ、ゆっくりしていきなよ。俺は研究とかしてるだろうけど、話しかけてくれれば構うことはできるよ」
恋人が自分に構ってくれるのはとても嬉しい。とても嬉しいのだが、忙しい時間の合間を縫ってくれてると思うと罪悪感がこみ上げる。仁は、自分が何をすべきかを見失っていた。ひとまず読書はしてみるが、いまいち頭に入ってこない。悩む。賢は研究にのめり込んでいる。しばらく忙しくなるという話もしていたが、大丈夫なのか。いまいちどうすればいいか分からないまま椅子に座っていた。
自分の部屋の次に慣れた環境にあるこの研究室で、読書の続きをする。じっくりのんびり焦らず。2年は短いようで長い。三年生の後期くらいから研究に興味を持ち始めても遅くはない。論文を書くだけならそうだと言われた。
仁は、まだまだ未熟だと思っている。だから、気持ちだけ焦っているのかもしれない。
黙々と勉強をする時間は意外と猛スピードで過ぎ去っていく。本を読んで休憩しようとしたら昼ごはんの時間だった。
「昼食べにいくか」
「食堂?」
「夏休みに食堂がやってるかどうかもあるけど、たぶん食堂だよ」
顔を上げた先には賢がいて、ずっと見られていたような感じだ。話しかけてくれてもいいのに。なんて思ったところで届かない気持ちを抱えながら研究室から食堂へと向かう。
「結構真剣に読んでたから話しかけれなかったんだよ」
「そうなのか」
「そうだよ」
気がつけば昼ごはんの時間というくらいだから、やはり相当集中できていたのだろうか。二人で構内を適当に歩けば食堂に着いていた。
「いつものやつでいいかな」
「俺もいつものやつでいいや」
食堂では、いつも食べるものを食べる。それが安定してハズレを引かない選択。食券を買って、受付で渡す。そんなに時間はかからずに昼食が出てくる。席に戻ると、賢は既に座っていた。
「一泊二日だし、そんなに気負わなくても大丈夫だよ」
「え、あ、うん」
「なんとかなる」
「なんとかなる、か」
適当すぎると思うのだが、案外そうでもないのだろうか。
賢は就活をしてたりするだろうし、面接の場所が遠ければ泊まったりする機会もあるのかもしれない。
就活という自分にも迫ってくる恐ろしいイベントをぼんやりと考えながら昼ごはんを食べる。
賢が恋人になってからは、少しだけ景色が変わった。同じ学年の友人とは違う関係。それでいて、友人よりも近い関係。それが、不思議で実感が湧かないけれど、嬉しかった。
「楽しみだな」
「え、あぁ、うん」
「どうした」
「考え事してた」
「そうか」
どうやら考えていたことはバレなかったようだ。すぐに来るであろう旅行を楽しみにできるメンタルが欲しかった。
この後も研究に戻る。読書と同時に旅行のことも考えておかなければならないと思った。
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