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エピローグ
82話
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なぜこんな事になったのか、本当に分からない。何がどうなればこの状況になってしまうのか、本当に分からない。
自分は今、冬子さんの結婚式のスピーチをしている。本当に何が起きているのか分からない。ひたすら考え続け、これでもいいかと友人にひたすら聞いて回ったスピーチを喋る。
スピーチが終わると、冬子さんの親族に近い席に戻る。そのまま粛々と進む結婚式に参列する。
その後は恙無く進行し、すべてのプログラムが終わった後、順に退席となっていく。
自分が座るテーブルの順番が来て、退席する。立ち上がって歩き出そうとしたところ、冬子さんの母に呼び止められた。
「柿本様、後でお話がございます」
「かしこまりました」
「では、後ほど」
短い言葉ながらただ事ではない何かが起きる気配を察知し、体を硬くしながら式場から退場する。
式場の建物から完全に出てすぐのところで、冬子さんの母を待つことにした。
「お世話になっております。冬子の母でございます」
「お世話になっております。柿本と申します」
「娘から話は聞いております。この度は娘を救っていただき、ありがとうございました」
「いえ、そんな……。全て冬子さんが成し遂げた事でございます」
「冬子からスピーチを秋吉さんにお願いしようと思うという話を聞いて、私もぜひという事でお願いさせていただきました」
「誠に光栄でございます。私なんかで務まるのかと思いながらではありましたが、全力を尽くさせていただきました」
冬子さんの母は、やはり冬子さんに似た律儀で丁寧な人だった。短い会話ながら本音が掴めず、言葉を待っていると、次の言葉をいただいた。
「冬子は結婚します。でも、いざ助けを求める事になったら秋吉さんもきっと選択肢に入ります。母として出来ることは全て尽くします。それでもダメな時はよろしくお願いすることがあるかもしれません。その時は、よろしくお願い致します」
「承知致しました。その時が来たら、出来ること全てを尽くします」
「本当にありがとうございます」
その会話を最後にお互いに丁寧なお辞儀をすると、冬子さんの母はもう少し奥へと抜けていった。
冬子さんとは今日は会話できることはないだろうと思っていた。名残惜しくも結婚式場から去ろうとした時、後ろから声がかけられた。
「秋吉さん!」
「あ、冬子さん。旦那様も」
「この度は冬子がお世話になりました」
「いえいえそんな。私が今ここに居ていいのか分からないほどでございます」
苦笑しつつも控えめに話しつつ空気を探る。流石にここにいていい空気だとは思えなかった。
「私が冬子を支えていきます。でも、全てができるとは思っていません。私から秋吉様に連絡する可能性もあります。その時は、何卒よろしくお願い致します」
「全力を尽くします」
綺麗な姿の冬子さんと旦那を交互に見ながら会話をする。旦那に背負わされる役目としてはかなりの重役だが、冬子さんが危機に陥る時は助けたいと思うのも事実。
状況がうまく飲み込めず曖昧な返事になりそうだったが、言葉だけはしっかりと返事した。
「それでは、これにて失礼致します。今後ともよろしくお願い致します」
「何卒、よろしくお願い致します」
「私からもまた連絡するかもしれないので、よろしくお願いします」
「分かりました」
「それでは、この度は本当にありがとうございました」
「こちらこそ、ありがとうございました」
冬子さんの旦那からも丁重な挨拶をもらい、冬子さんからも最後の挨拶をもらい、見送る。
それを見送ってから自分も車に向かう。冬子さんが幸せを掴んだ。それだけで自分は良かった。
自動車に乗り込み、発車させる。桜の咲く気候のいい春。門出に送り出すには最高の時だった。
冬子さんのこれからの幸せを祈りながら自動車を発車させた。
自分は今、冬子さんの結婚式のスピーチをしている。本当に何が起きているのか分からない。ひたすら考え続け、これでもいいかと友人にひたすら聞いて回ったスピーチを喋る。
スピーチが終わると、冬子さんの親族に近い席に戻る。そのまま粛々と進む結婚式に参列する。
その後は恙無く進行し、すべてのプログラムが終わった後、順に退席となっていく。
自分が座るテーブルの順番が来て、退席する。立ち上がって歩き出そうとしたところ、冬子さんの母に呼び止められた。
「柿本様、後でお話がございます」
「かしこまりました」
「では、後ほど」
短い言葉ながらただ事ではない何かが起きる気配を察知し、体を硬くしながら式場から退場する。
式場の建物から完全に出てすぐのところで、冬子さんの母を待つことにした。
「お世話になっております。冬子の母でございます」
「お世話になっております。柿本と申します」
「娘から話は聞いております。この度は娘を救っていただき、ありがとうございました」
「いえ、そんな……。全て冬子さんが成し遂げた事でございます」
「冬子からスピーチを秋吉さんにお願いしようと思うという話を聞いて、私もぜひという事でお願いさせていただきました」
「誠に光栄でございます。私なんかで務まるのかと思いながらではありましたが、全力を尽くさせていただきました」
冬子さんの母は、やはり冬子さんに似た律儀で丁寧な人だった。短い会話ながら本音が掴めず、言葉を待っていると、次の言葉をいただいた。
「冬子は結婚します。でも、いざ助けを求める事になったら秋吉さんもきっと選択肢に入ります。母として出来ることは全て尽くします。それでもダメな時はよろしくお願いすることがあるかもしれません。その時は、よろしくお願い致します」
「承知致しました。その時が来たら、出来ること全てを尽くします」
「本当にありがとうございます」
その会話を最後にお互いに丁寧なお辞儀をすると、冬子さんの母はもう少し奥へと抜けていった。
冬子さんとは今日は会話できることはないだろうと思っていた。名残惜しくも結婚式場から去ろうとした時、後ろから声がかけられた。
「秋吉さん!」
「あ、冬子さん。旦那様も」
「この度は冬子がお世話になりました」
「いえいえそんな。私が今ここに居ていいのか分からないほどでございます」
苦笑しつつも控えめに話しつつ空気を探る。流石にここにいていい空気だとは思えなかった。
「私が冬子を支えていきます。でも、全てができるとは思っていません。私から秋吉様に連絡する可能性もあります。その時は、何卒よろしくお願い致します」
「全力を尽くします」
綺麗な姿の冬子さんと旦那を交互に見ながら会話をする。旦那に背負わされる役目としてはかなりの重役だが、冬子さんが危機に陥る時は助けたいと思うのも事実。
状況がうまく飲み込めず曖昧な返事になりそうだったが、言葉だけはしっかりと返事した。
「それでは、これにて失礼致します。今後ともよろしくお願い致します」
「何卒、よろしくお願い致します」
「私からもまた連絡するかもしれないので、よろしくお願いします」
「分かりました」
「それでは、この度は本当にありがとうございました」
「こちらこそ、ありがとうございました」
冬子さんの旦那からも丁重な挨拶をもらい、冬子さんからも最後の挨拶をもらい、見送る。
それを見送ってから自分も車に向かう。冬子さんが幸せを掴んだ。それだけで自分は良かった。
自動車に乗り込み、発車させる。桜の咲く気候のいい春。門出に送り出すには最高の時だった。
冬子さんのこれからの幸せを祈りながら自動車を発車させた。
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